20話 束の間の思考
医務室で筋肉痛地獄を3日ほど味わった・・・。
いや、ほんとやばいね!!
ご飯を食べようと腕あげらんないし。
介護がめたくそはずかしかった・・・。
四捨五入すれば二十歳なのにトイレにすら介護なんて羞恥心しかないわ!!!
近年最悪な黒歴史ならぬ闇歴史だぞあれ・・・。
思わず、介護されていた時を振り返り黄昏る。
仕方ないでしょう!!ほっっっんきでメンタルガッリガリに削られるわ!!!
正直引きこもってたい。
介護してくれた治癒師の方々には悪いけど・・・羞恥心でのたうち回るんですよ!!!!!
正直内心血涙流す勢いでのたうちまわってますがねぇ・・・。
実際にやったらホラーだよ・・・いや、やれそうなレベルな心情だけどね。
何でも覚醒スキルは反動があるらしくデバフが付くらしい。
筋肉痛とかもデバフだよね?
ステータスが落ちたり弱体化してるがまぁ、仕方ない。
団長曰く、一時的なものらしい。
レベルに見合わないスペックを振るった関係で回復するまではステータスダウンとデバフがつくとの事。
ところで・・・・うちの守護霊どこ行った・・・?
人の体に憑依しましたよね?あの野郎っ・・・・!!
とりあえず、デバフやらステータスダウン中は訓練から除外された。
無理して悪化させるわけにもいかないので書庫で知識を得るのも良いだろうとおススメされたので前回召喚された人達の情報収集!
戦場の記録は見たんだけど・・・・。
魔王が眠りについた後の召喚されたメンバーの話しがパタリと途絶えてるのが気になる。
貴族の養子やら婿入り、嫁入りやら冒険者とかなんかしらの情報があると思ったけど・・・。
きれいさっぱりと存在しない。
1つの物語として終わってるようにキレイに完結している。
歴史の1つならのちの歴史になんらかの影響が出てると思うんだよね。
技術革命とかが歴史に出てくるとその革命がおこる前の出来事の時にあったら!!なんて話し授業中にあったね。
そうすれば当時の戦争に勝てたとか反乱がおきる事は無かったとか言われてる。
まぁ、授業のちょっとした話しでて来ただけだけど・・・。
おっと、思考がそれてる、それてる。
「んー・・・・。」
「何かお困りごとでしょうか?」
「ふぁ!?」
背後からの声に思考の渦から帰還と同時に変な声出たわ。
後ろを振り返ればここ、書庫の主たる司書さんです。
「あー・・・覚醒のスキルに関する本ってありますでしょうか?
イマイチわからないので・・・前に召喚された方にも居たって聞いたのでそちらから調べてたんですが・・・。」
「覚醒スキルについてですか・・・。
スキル情報は基本、冒険者ギルドの方で管理されておりますので申し訳ございませんがこの書庫にはございません。」
「え・・・。」
「冒険者ギルドに問い合わせて致しますので少々お待ちください。」
「まじかぁ・・・・。
あー、なら前に召喚された方々の本ってありますでしょうか?
同じ職業なら得られるスキルとか知っておきたいので・・・・。」
後、魔族に関する情報。
率先として戦いたいって訳じゃないが向こうにとってはこっちは目の上たんこぶ的な存在だから襲撃に来るなんてパターンあるだろうし。
「そうですね・・・・。
かの方々は異なるスキル進化などが起きたと文献に残っていますので目を通すのもよろしいかと。
こちらにお持ちしますのでお待ちください。」
「お願いします。」
うちの守護霊も後で探さないとな・・・。
声を出して探す訳にもいかないしなぁ。
あぁ、とりあえず思考がまたとっちらかる前にいくつか優先順位だな。
とりあえず体を休める方向なので情報、知識を集めるのに集中する。
まずはこれが1番かな?
次に守護霊からの情報取得。
体を乗っ取られたっぽいのと多分レベルが上がり具合がおかしい。
近衛騎士団とか軍の中でのエリートな隊長さんもオカシイと表に出ていた。
あのモンスターハウスに出たのを終盤単独で駆逐してたらしい。
守護霊に体乗っ取られた後に・・・。
レベルの上がり方が本来ならもっと上になってるハズだと認識らしいんだよねぇ。
出なければ討伐不可能らしいミノタウロス、オルトロス。
こいつら最低でも70前後のレベルらしいからレベル差によるボーナス経験値みたいなのが入るらしい。
そのボーナス分が入ってない?みたいな事を言っていた。
僕の予想は体を乗っ取られた状態・・・憑依されてたから引かれたと思う。
守護霊は過去にガチの忍だったからこそレベル概念が無い世界でも・・・・。
「レベル概念・・・?」
違和感を感じた部分を口にして疑問がさらに生まれる。
そうだよ。レベル概念なんて元の世界に無かった。
だけど・・・、なんで守護霊の行動は?
情報収集と言う諜報活動は分かる。
モンスターの倒し方を熟知(憑依されてた時の様子はツカサ達から聞いた)し過ぎている。
弱点を知り尽くしてるように・・・。
なら、あいつはどこでそれを知った?
すでに倒した経験などがあるから弱点を知っていた?
いや、それならあいつは異世界の行き来の仕方を知ってる事になる。
それならそれで元の世界に戻せよって思う。
もし、知ってるなら現状しないという事は出来ない理由がある・・・?
次々と思い浮かぶ考えにどうしようも無い。
ここで、一端思考を止めよう。
優先順位は体を休める、情報収集(スキル系)、守護霊との会話(憑依やモンスター退治経験有無について)の3つにしよう。
あまりにもやる事を出しても混乱しか生まないんだからね。