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19話 歩み寄る悪意

「っぁ・・・?」



意識が戻れば石造りの天井が見えた。

とっさに出た声がスカスカでまともな声が出ない。

喉に手をやるが動かした腕がめっちゃ痛い。

あっ、自覚したら他のところ・・・むしろ全身が痛い。

え?何これ??筋肉痛???

全身筋肉痛?

意味が分からないわ。



「あぁ、起きましたか?」


「え?は、はぃ・・・?」



視界に入って来た白のシスター服っぽい人が入って来たのに疑問があるがそのまま返事をする。

視界に入らなかったが室内に他にもいたらしくその人達に補助してもらいながら起き上がった・・・・。

めっちゃくっちゃ痛い、起き上がるだけでも半泣きになりながら起き上がりましたよ。

そうして水分補給と水を飲ませてもらいながらダンジョン内の罠、モンスターハウスで倒れ撤退後に城の医務室に入れられた事を知る。

いや、まぁ予想外のモンスターハウスらしいし?



「んぐ・・・ぁりがとうございます。」


「いえ。」


「あの、けが人とかどうなんでしょうか?


途中で気絶したようでして・・・・。」


「あぁ、皆様ご無事です。


一番酷かったのはあなたですよ?


他の方は医務室を使うほどの怪我はありません。


戻って来るまでに治療してしまったようです。」


「おぉ・・・ぅ・・・・。」



うめいたがスルーしてください。

足引っ張ってしまったか・・・。



「シノブ!!」


「あっ、ツカサ・・・・。」



医務室に転がるように入って来たツカサとその後にクラスメイトや団長達が入って来た。

いや、待てその勢いで来るなおまぇぇぇええええ!!



「ッ――――――!!!????」



勢いよく飛びついて来たツカサに声なき悲鳴が上がった。

全身筋肉痛の人間に抱き着くとかお前何その拷問方法???

マジでふざけんなよ!!!!

痛みのあまりに出ない声の代わりに何度もツカサの背中を叩いて外してもらいベットの上で痛みに悶え転がる。

お前、後で、絞める。

医務室に居たあのシスター服モドキは治癒師らしくその人がツカサに説教をするのに内心ザマァと思う。

後で僕自身からもやるからなお前!!!



「う゛ぁ゛あ゛っ・・・・!!


ツカサ・・・お前、覚えてろ・・・っ!!」


「え・・・?


なんでそんなダメージ????」


「全員筋肉痛のような痛みを伴ってるようです。」


「え・・・全身筋肉痛とかこわっ・・・。」


「あれきっついよな・・・。」



運動部メンバーは経験者らしく哀れみの視線を送られるがいりません!!!

そんなもんくれるなら変わりに湿布をくれ!!!!

びったんびったんと転げまわって悪いかこの野郎ゥウ!!



「ぅううっ・・・!!


正座3時間っ!!!」


「やめてください!!!!!」


「起き抜けでじゃれ合い出来るシノブつえぇ。」


「つーか、シノブどうしたんだ?


お前あん時様子おかしかったぞ?」


「おかしかったって・・・。」



何を言ってるんだ・・・?

だって、僕は・・・。



「途中で気絶したのになんでそんな事言うのさ?」



そう返せば治癒者以外が驚く様子に意味が分からない。

皆も知ってるじゃないか。

あのモンスターハウス内で気絶したのは皆の前なんだし。



「すまない、カザマ。


君の記憶ではどこまである?」


「・・・?


壁に叩きつけられてそこからあやふやになってから記憶はないです。」



守護霊の声が聞こえたのば黙っておこう。

あいつの事一部しか知らないし。



「え・・・?


なら、あの時のシノブは・・・。」



周りも驚いてるのに僕はついていけない。

僕が気絶した後に一体何があったっていうんだ?



「すまない、カザマ。


ステータスの確認をしてもらえるか?


治癒者達は君の体調は過労と壁に叩きつけらてた時の傷だけだったんだが・・・。


何等かのスキルに目覚めた暴走の可能性もある。


スキルの暴走の場合は本人以外見えない場合がある。」



うぇ、何それ。座学では無かったぞスキル暴走なんて。

顔が引きつってるだろうなぁ。暴走なんて不穏な単語いりません。

ステータスを思い浮かべたら目の前に浮かび上がる自身のステータスに驚く。



――――――――――――――――――――――――



【名前】 風間 忍/Kazama Shinobu

【年齢】17

【種族】人間

【職業】剣士(薬師、錬金術師アルケミスト忍者アサシン※隠匿)

【性別】女

【レベル】52

【体力】2100

【魔力】2000

【攻撃力】1200

【防御力】1000

【俊敏性】2600

【スキルポイント】275

【スキル】

投擲Lv.3


≪ジョブスキル≫

調合Lv.1(隠匿項目)

剣術Lv.1


≪ユニークスキル≫

神託Lv.3→5(隠匿項目)

分身Lv.1(隠匿項目)

隠密Lv.3(隠匿項目)

隠蔽Lv.4(隠匿項目)

疑似神眼Lv.2(隠匿項目)

依り代Lv.1→3(隠匿項目)

偽装Lv.2(隠匿項目)

異世界格闘技Lv.6→8

異世界剣術Lv.4→6

異世界言語

異空間収納

覚醒 NEW(封印)

憑依 NEW(封印)


――――――――――――――――――――――――



とりあえず憑依は口にしたらダメだと思います。

ユニークスキルの異世界格闘技と異世界剣術のレベルが上がってるな・・・・。

にしても封印って何?

いや、それ以前にレベル上がりすぎません????



「どうだ?」


「えっと・・・・。


覚醒ってスキルが増えてるんですが封印って出てます。


いや、それよりもレベル上がりすぎなにコレ???」


「・・・お前壁に叩きつけられた後、人が変わったようにモンスターハウスに居たモンスター倒してたぞ。」


「はぁ!?あっ・・・・いたっ・・・!!!」



驚いて飛び跳ねればそれだけで体があっちこっち痛い。

筋肉痛がつっらい!!!



「覚醒か・・・。


珍しいスキルだな。」


「団長、どんなスキルなんですか?」


「言うなれば限界を無視して体を動かすに等しい。


本来ならば・・・そうだな、龍人族や竜族などがそれぞれのドラゴンとしての力を覚醒させるスキルだ。


もちろん、他の種族でも覚醒スキルを覚えるのはいる。


そう言ったのには何等かの守護、加護などがある。


守護、加護元の力を使い普段使えない力を使うというもの。」


「うん・・・・?限界を無視と力を借りるっておかしくない?」


「おかしくない。


他者の力を借りるがそれはお前自身の限界を無視して体を使う事になるからお前の現状も納得というわけだ。」


「つまりはバーサーカーモード・・・・?」


「シノブこっわ・・・・。」


「カザマを怒らせないようにしようぜ・・・・。」



周りの態度にひどいと叫びたいがそれをしたら筋肉痛で死ぬから無理!!

くっそ、覚えておけよ!?


モンスターハウスの出来事が、破滅へ導く序章だったなんて誰も気付かなかった。

いや、破滅へ陥れたと思ってた相手からすれば【ーーー】の存在がイレギュラー過ぎて対応出来なかったんだろう。

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