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死者の溜まり場2

2016.08.02 ステータス等修正。それに伴い、本文修正。

2016.08.07 前ページに転職祝いを追加したので、AP変更。

2016.09.19 スキルにルビを振りました。

 次の階層に移動すると、私は早速20m程の距離に居るアンデッドに向かって狙いを定めた。

 ガイドラインは表示されない。

 胴体を狙い打つと、これまでと同じように明後日の方向へ飛んで行った。

「あー……」

「次、15mで」

 テルさんの指示に従い、5m程近付いて射る。

 やはり、外れた。

「10m」

 これも外れる。

「5m」

 それでも外れる。

「3m」

 未だ外れる。

「……2m」

 諦めムードが漂っている中、外れる。

「1m」

 矢がアンデッドに深く突き刺さった。

「……当たったね。これまで何cmだったの?」

 ジャンヌさんがテルさんに尋ねた。

「1m」

「変わって無いじゃん!」

「こっちの台詞だ!」

 テルさんが怒鳴り返す。

 あ、寄って来たアンデッドはキッドさんが倒しました。

 


「ゴースト来た!」

 キッドさんが叫ぶ。

 ダンジョンの壁をすり抜けてゴーストが現れた。

 ゴーストは物理攻撃は通用しない。魔法・魔法を帯びた武器等で攻撃しなければならない。

 つまり、物理攻撃しか出来ない人ばかりでパーティーを組んだ場合、逃げるしかない訳だ。

 しかし、アンデッドが出ると判っているダンジョンに、そんなパーティーで挑む人はいないだろうから問題無い。

 ゴーストは私とテルさんで倒した。

「大きいの来た!」

 身長3mぐらいのアンデッドが2体、普通の大きさのアンデッドの後ろから駆けて来る。

「中ボスかな?」

「多分」

 中ボスらしきモンスターは、リッチとスケルトンライダー。スケルトンライダーは騎乗している。

「ライトウォール!」

 ライトウォールに突っ込んで来るのは変わらない。

 光の壁を抜けた所で、私が大光魔弓を放つ。

 そして、テルさんがリッチに・マーリンさんがスケルトンライダーに、ライトボールで攻撃した。

 勿論、中ボスがそれだけで倒せる訳は無い。

「バリアー!」

「ヘイト!」

 ジャンヌさんがヘイトを上昇させる。

 困ったな。私は、ヘイト管理? 何それ美味しいの? ってレベルなんだけど。

 見て判れば良いのだが、それらしきものは解析を使っても見当たらない。

 通常攻撃でチマチマ削れば良いのだろうか?

 前衛5人って狭くない?

 そこへ、リッチがダークウォールを使った。

「あ」

 ロビンさんのHPが0になった。

「リバイバル!」

「ヒール!」

「ライトウォール!」

 私がロビンさんを蘇生し、テルさんがマーリンさんを回復し、マーリンさんが攻撃した。

 そして、全員、ヘイト管理なんて知るかとばかりに攻撃しまくる。

「『降り注げ! マジカルアロー!』」

 再びリッチが魔法を使おうとしたので、魔弓雨を発動した。

 因みに、こいつ等が闇属性攻撃で回復するという事は無い。

 リッチとジャンヌさんに攻撃しようとしていたスケルトンライダーが、私に振り向いた。

 これは……ヘイト取っちゃった?!

 私はとっさに逃げ、グルグルと円を描いて走り回る。勿論、二体の中ボスは追って来る。

 追っている間は攻撃出来ないのか、何もしてこない。

「ライトウォール!」

 ちょっと、マーリンさん?! パーティー組んでいる間は味方の攻撃でダメージを受けないとは言え、攻撃魔法に飛び込むの怖いんですけど!



「何とか倒せたな」

 テルさんが安堵の声を漏らし、私達は休憩する。

「まさか、蘇生魔法使える位光属性のレベル上げてるとは思わなかったよ」

 座り込んでMPポーション(蜜柑味)で咽を潤している私に、マーリンさんが話しかけて来た。

「あー。ツース村のストーリーイベントで死んだNPCを生き返せないかと思いまして」

「出来たの?」

「はい。幸いAPが足りまして」

 私は、左手首のマジカルリングを指差した。

「これが蘇生報酬の最上質マジカルリングです」

「マジで?! 知ってたら光属性に振ったのに!」

 テルさんが悔しそうに叫んだ。

「やり直したら?」

 ジャンヌさんが言う。

「高い金払ってまではちょっと……」

「何%減?」

「50%です」

「羨ましいな」

「弓使いなら誰でもって訳じゃないのが酷いわね」

 ロビンさんは不満気だ。



 次の階層に行く前に、全員ステータスを確認し、それぞれSPやAPを振る。

 私は、大魔弓を全て覚えた。

 そして私達は、中ボスからドロップした鍵を使って、次の階層へと移動した。



 これまでの階層と同じように殲滅して奥へ進む。

「待て! 何かいる! ボスかも」

 キッドさんの言葉で全員足を止め、そっと奥の部屋を覗き込んだ。

「……ボスだね」

「大きい……」

 其処に居たのは、10mぐらいありそうなノーライフキング。

 まあ、こんな序盤のダンジョンのボスだから、レベルは低いんだけど。

「皆、準備は良い?」

「待って。バフかける」

 マーリンさんが、バリアーやパワーアップをかけてくれた。

「良し! 行くよ!」

「待て。此処から攻撃魔法使うから」

 マーリンさんはジャンヌさんを止めて、ライトウォールを使った。

 攻撃を受けて叫ぶボスに、マーリンさんとテルさんがライトカッターを使った。

「『降り注げ! マジカルアロー!』」

 私は、ボスの魔法を魔弓雨で妨害する。

「あ、召喚?」

 通常の大きさのアンデッドがポップした事に気付いたジャンヌさんが声を上げた。

 10体かな?

「ヘイト!」

 ジャンヌさんが敵の攻撃を引き付け、その隙にロビンさんとキッドさんが雑魚を片付け、残りの3人はボスに攻撃する。

 ボスの視線が私に向いたので、私はボスの周りをグルグル回った。それに合わせて、ボスがその場で回る。

 しかし、中ボスとは異なり、ボスは攻撃して来た。

「『降り注げ! マジカルアロー!』」

 だが、ボスの魔法攻撃より、私の奥義の方が速い。

「何だかなー」

 テルさんがつまらなさそうに呟いた。

「序盤のボスなんて、こんなものだろ。キケルだってこんな感じだったぜ」

 キッドさんが肩を竦めてそう言った。

「ちょっと! 私、きついんですけど!」

「ヘイト取っちゃうからだよ~」

 ボスに攻撃しながらジャンヌさんが答えた。

「だからって、そっちの男子達! サボんないでくださーい!」

「あ、悪い」

「楽勝ムードだから、つい」

 油断大敵という言葉を知らんのかー!

「良し! 後少し!」

 HPが一桁になったボスにマーリンさんが攻撃しようとしたその時。

「キィ!」

 ライリスの攻撃が止めを刺した。



<『死者の溜まり場』初クリア報酬:聖なる護符を受け取った>


 聖なる護符:アンデッドから受けるダメージを30%減。


 これは、全プレイヤーの中で初めてという意味では無く、各プレイヤーの初めてだ。

 ボスを倒したので、自動でダンジョンの外に戻る。

「何か、勝ったのにがっかり感……」

「サンダーコリスは悪くないんだけど、タイミングがね~」

 ジャンヌさんとロビンさんのぼやきに同感だ。

「あ、じゃあ、私ログアウトするのでこれで……」

「うん! また一緒にダンジョンに行けると良いね!」

「お疲れ~」

「じゃあね~」

 パーティーを抜ける。


<初パーティー加入祝い:1APを受け取った>


<初ダンジョン挑戦祝い:1APを受け取った>


<初ダンジョンクリア祝い:3APを受け取った>



 家に戻った私は、SPとAPを振った。

 大魔弓系を全部maxにすると、また奥義を覚えた。


<奥義【魔弓嵐(まゆみあらし)】を覚えました>


 これは、魔弓雨の強化版だろう。……まさか、6mにはならないよね?

 魔弓雨は魔弓の倍の大きさだったので、魔弓嵐も大魔弓の倍になるのではないかと心配になった。


<奥義【蘇生癒弓(そせいゆゆみ)】を覚えました>


 蘇生と回復を同時に行えるようだ。

 そう言えば、癒弓系は一度も使って無いな。ヒールがあるから使い所が無い。

 まあ、何時か使えるかもしれないから、使える事を忘れないようにしておこう。

 APが13残っているので、何に使おう? ……ライトカッターとライトウォールで!


 ライトカッター:3AP。射程距離30m。

 ライトウォール:4AP。射程距離40m。


<庭の花が収穫可能です>


 放っておいたら枯れるのだろうか?

 このゲームなら枯れないとは思うけど、試してみないと判らないか。



 庭に出ると、魔オーガリリーと魔パンジー(紫)・(黄)・(白)が咲いていた。

 何で『魔』が付いてるの?! しかも、わんさか増えてるし!

 あ、ウォーターボールで水やりした所為?

 少しだけ残して採取し、ログアウトした。

【装備】

 【頭】モッズキャップ(茶)

 【右手】上質の皮のゆがけ:物防+10

     最上質レジストリング:状態異常耐性50%

 【左手】コンパウンドボウ:物攻+20・器用+5

     最上質マジカルリング:MP消費量半減

     【人差し指】水護石の指輪:水属性ダメージ30%減

 【胴体】上質の皮の胸当:物防+12

     聖なる護符:アンデッドから受けるダメージ30%減

     リボンタイ付きブラウス(白)

     チェック柄ミニスカート(赤)

 【足】スピードリング:敏捷+10

    ショートブーツ(黒)

    ニーハイソックス(ワインレッド)

 【その他】クールマント:物防+7


【ステータス】

  物攻:69(49)  魔攻:49  器用:54(49)

  物防:78(49)  魔防:49  敏捷:59(49)


SP:1


職業:【弓使い】Lv29→30 limit → 【洋弓使い】Lv1→9

アビリティ:【鉄壁の守り】 【解析】 【記録】

      【光属性】Lv20 【闇属性】Lv10

スキル(Lv3 max):【料理】・【採取】・【釣り】

スキル:【花屋】

    【蹴り技】Lv2 【栽培】Lv1→3 max


弓使いスキル

 【弓殴技】Lv5 【魔弓術】Lv5 【打矢】Lv1→3 max new

魔弓術スキル

 魔弓(Lv3 max):【癒魔弓】

       【炎魔弓】・【風魔弓】・【雷魔弓】・【光魔弓】

       【水魔弓】・【土魔弓】・【氷魔弓】・【闇魔弓】

 【大癒魔弓】Lv1→3 max

 【大炎魔弓】Lv1→3 max 【大風魔弓(だいふうまゆみ)】Lv1→3 max

 【大雷魔弓】Lv1→3 max 【大光魔弓】Lv1→3 max

 【大水魔弓(だいすいまゆみ)】Lv1→3 max new 【大土魔弓(だいつちまゆみ)】Lv1→3 max new

 【大氷魔弓(だいひょうまゆみ)】Lv1→3 max new 【大闇魔弓(だいやみまゆみ)】Lv1→3 max new

 奥義:【魔弓雨】・【魔弓嵐】new・【蘇生癒弓】new

光属性スキル

 HP回復:【トリート】Lv1 【ヒール】Lv1

 状態異常回復:【リカバー】Lv1

 蘇生:【リバイバル】Lv2

 ボール系(Lv3 max):【ファイヤー】・【ウインド】・【サンダー】・【ライト】

 カッター系:【ライト】Lv1 new

 ウォール系:【ライト】Lv1 new

闇属性スキル

 防御:【バリアー】Lv1

 ボール系(Lv3 max):【ウォーター】・【ソイル】・【アイス】・【ダーク】


AP:6


称号

 【聖女アズキに嫌われし者】

 【ツース村の恩人】:ツース村での買い物が半額。

 【スリースの街の恩人】:スリースの街での買い物が半額。

 【ボール系魔法を極めし者】:大きさ・数・威力・速度・軌道・射程距離等を指定出来る。

 【フォースの街の恩人】:フォースの街での買い物が半額。

 【ダイズの恩人】:王都での買い物が10%オフ。

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