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白蛇の池の村「8」


言葉にならない想い

誰でも自分の心を理解できないまま生きているのかもしれない

現実とは、時として非情なほどに心と身体に消えない傷痕を残す

人は、明日の見えない世界で何かを求めて生きている。

返せないままの言葉は、無情なほどにあなたに届かないままだったのかもしれない

どれほどの時が流れたのだろうか?

まるで暗闇の世界を長い間歩き続けていたよ


いつの間にか忘れていたのかもしれない

数え切れないほど時の流れの月日の暗闇の世界で…


地下室の広い部屋の壁にある異様な鉄の扉を見つめながら…


「さっき診療所の中で…鍵を探してたんだけど、ちょっとおかしな事があったのよ」


「おかしな事?」


「そう、あの池の方から物凄い光を放っているのよね。」


「光ですか?」


俺は茜とそゆう会話をしていると孝平は、何故か真剣な表情をしていた。


「陽、何か変だよな…もしかしたら夢だったのかという落ちなら嬉しいけど現実だから文句も言えないけど、本当に今俺達が居る世界は現実の世界なのだろうか?」


「俺も、そんな違和感を感じるけど現実だと思うけど…正直言うと現実の世界じゃなく異世界に紛れ込んだような気がするかも」


「二人もやっぱり違和感があるのね…。もしかしたら異世界に紛れ込むというなら都市伝説のきさらず駅みたいなものかもしれないわね?」


「だとしたら…謎を解いてその世界から逃げないとダメじゃないですか?茜先生…」


「そうね、もしかしたらこの鉄の扉の向こうが現実の世界に帰るきっかけになるかもしれないわね。」


茜は、大きな鍵を持ちながら鉄の扉の鍵穴に大きな鍵を差し込むと乾いた金属音が響く


「さて、現実の世界に帰るわよ!夕美ちゃん!!」


「はい!」


鉄の扉は、ゆっくり開いていくと暗闇の世界が広がっていた。

ゆっくりと茜は、ランプを持ちながら鉄の扉の向こうの世界に足を踏み入れていく


現実は甘くないというように、鉄の扉の向こうの世界は異様なものだろうか

まるで、ホラー映画のセットのようなものだと思うほどだ。


部屋の中央には、大きな鎖に吊るされた人間の姿をしたものが宙吊りにされていた。

あの古びれたノートに書かれていた事を思い出していた。


「なんなのこれは?」


茜は、ランプでその宙吊りにされたものを見て驚きながら俺を見る


「これが、隊長の遺体ですね…これは、あの黒い化け物のようなものと同じ…」


俺は、思わず無言になり茜と宙吊りされた隊長の姿は、半分人間で半分獣のような姿をしていた。


「茜先生…なんなんですか…これは?」


孝平は、動揺しながらそう呟き無言のまま立ち尽くしていた。


壁際にあるテーブルの上に、木で作られたトランクケースのような物が二つ並んでいた。


茜は、その机の上にランプを置くと

テーブルの上に置かれた木で作られたトランクケースの近くある紙を手に取り呟く


「彼の野望を欲望を止めれる者へ」


俺は、不思議な感覚に捕らわれていた。

始めてきた場所なのに何故か以前にも

この場所に訪れたような感覚に違和感を抱いていた。


彼の野望を欲望を止めれる者へ


私は、愚かな罪人なのかもしれない

隊長を人間に戻してあげたかった…だけど治療薬はできないまま全てが闇に葬り去られるだろう

軍が動く

この愚かなつみを裁くのではなく

存在しなかったものとして葬り去るだろう

私は、彼等からしたら貴重な存在のだろうか?

隊長は、彼の企みを正す為に、この町に居る人を助けようと一人戦い…

もはや人ではない姿で帰ってきた。

隊長は、心優しき人だった…

獣の姿をしたとしても その優しさは消えなかった。

私は、隊長に言われるまま地下室の鉄の扉の中で…隊長を鉄の鎖で縛った。


この池の底から湧く水には、人体にどう影響を与えるのか分からなかったが、飲み続けたものは、不治の病が治ったり

どんな傷痕をだろうが消えていく奇跡の水のような神秘現象が起きたのだ。

私は、おそらく この現象に心は闇に染まったのかもしれない…

私は、彼のように神秘な力を手にしたような優越感に捕らわれていたのかもしれない


やがて来る絶望の夜が訪れる事も知らずに…


黒い獣は、まるでおとぎ話の狼人間のようなものだろうか…

黒い獣を殺せる方法は、首を切り落とすか…

私が作り出したワクチンの銃弾を心臓に撃ち込む事でしか

黒い獣を殺す事ができない


彼は、異形な力を手にしてから変わってしまった。

私は、最後の手段を使って彼を止めてみるつもりだ。


おそらくこの手紙を読んでいる者が居るとした。


私は、死んでいるだろう…。

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