白蛇の池の村「5」
暗い森の側の小屋から森を抜けてレンガ造りの町に向かっていた。
池の方向から蒼白い光が発光しながら浮上していくるのが見えていた。
左手に持っている一本の日本刀がなぜか揺れているような感覚がしていた。
「日本刀なんて始めて持ったけど意外と重いものだな…まるで、漫画の世界に居るみたいだな…俺…」
俺自信、様々な怪奇な出来事が起きて
戸惑いながら歩いていた。
三日前…孝平と夜空の星を眺めながら
この廃村の話をしてた時は、こうなるとは想像もできなかった…。
ただ、四人で心霊スポットに行って笑いながら怖かったねっと言いながら帰るだけだと考えていた…。
なぜか日本刀を持ちながら歩く事に違和感を感じながら
夜空に浮かぶ蒼白く発光するものを見ながら歩いていた。
「本当に現実だろうか…」
俺は、俺にそう問いかけるように呟いた。
レンガ造りの建物の脇にたいまつが炊かれていた。
あの黒い人影のような化けものがたいまつを炊いたのだろうか?
少し違和感を感じながら広場に出ると水が枯れていた噴水には水が溢れんばかりに水が満たされていた。
もしも、あの化けものの仕業だとしても
何かの意図があるはずなのに…その意図がわからなかった…。
噴水の近くまで来ると先ほどの出来事が嘘か幻のように感じていた。
「如月先輩…」
俺は、そう呟くと我に帰るように感情が心から溢れだしていた。
俺は、如月先輩が走っていた方向を見ると
金の音が響くのが聞こえてきた。
急にさっきまで、鉄の塊のような重かった日本刀が、なぜか軽くなるような感覚がしていた。
俺は、小走りに走り出すと金の音がなる方向を目指していた。
教会らしき建物が見えてくると屋根の上に大きな金が見えた。
「一体何がどうなってるんだ?この感覚は…」
身体が勝手に動くっと言った方がよいだろうか?
俺は、心から溢れ出す何かを制御しようとしても制御ができないまま走っていた。
教会の扉は破壊されたように開いているのが見える
人影らしきものが建物から出てくるのが見えるとゆっくりっと走るの止めて
その人影を見つめていた。
ドスドス…ガタガタガタガタ…
奇妙な物音が教会の屋根の方から聞こえてくると教会から出てきた人影の前に飛び降りると
悲鳴が聞こえてくる
大きな黒い人影は、その人影に獣ような雄叫びあげながら近づいて行く
悲鳴の声が頭の中に響くように聞こえてきた。
「如月先輩!!」
俺は、思わず叫びながら日本刀の刃を鞘から抜き
力一杯に大きな黒い人影に斬りつけると
激しく暴れながら大きな黒い人影の化けものは俺を殴ろうとしていた。
かろうじて避けると大きな黒い人影の拳は、地面のレンガ造り打ち砕いていた
俺は、日本刀の刃を空に向けて構えながら
大きな黒い人影の化けもの首に向けて振り落としていた。
やがて…先ほどの騒ぎが嘘のように静寂な空間が漂っていた。
池の方から物凄い爆音のような風爆音が聞こえてくると凄まじい足音が聞こえてくる
鎧武者が軍勢が歩いているような足音が、こちらに向かって来るの感じながら
刀の刃を鞘に納めるっと孝平が無言のまま立っていた。
「孝平!!逃げなきゃヤバイぞ!!」
とっさにそう叫ぶと孝平は、茜と如月先輩に振り向き如月先輩を茜と支えながら歩きだした。
だんだんと近づいて来る姿なき鎧武者の軍全の足音が迫りくる異様な感覚に逆立つ感情押さえながら俺は、孝平達の後ろについていくと
日向治療の古い木の看板がかけられたレンガ造りの建物に入って行くと
孝平は、建物の奥に行くと廊下の端にある鉄できた蓋を取ると地下室に通じる階段があった。
懐中電灯の明かりに照らされた地下室は、異様な光景なものだった。
「孝平君夕美ちゃんをベッドに寝かせるわよ」
「はい」
茜と孝平は、如月先輩をベッドに寝かせていた。
恐らく如月先輩は、動揺しているせいか話すこともできない情況だった。
俺と孝平と茜は、三人地下室にある椅子に座りながら話をしていると茜は、日本刀に興味深く見ていたのだけど、なぜか鞘から刃を抜く事もできなくて不思議そうにしている。
孝平も刀の刃を鞘から抜こうとしても抜けない様子を見ながら
俺が鞘から刃を抜く事ができる事に、不思議そうにしていた。
「なんか、アニメのような展開のような事ばかり起きるけど…なんなんだろう?心霊現象より怖いんだけど…ねぇ!茜先生分かる?」
「私にも分からないわよ…こんなの起きるなんて想像してないわよ!」
「俺も最初夢じゃないかって自分の頬を叩いたけど…アニメのような展開が現実に起きているんだよ孝平…」
「孝平君!!歯を食いしばりなさい!」
「えっ?はい!」
茜は、猛烈なビンタを孝平に放つと孝平は、椅子から転がり落ちていた。
「痛いすっ…茜先生…」
「陽くんの言うとおりだわ現実の世界だわ」
孝平は、頬を手で押さえて涙目で茜を見てる姿を見て俺が笑うと茜と孝平も笑っていた。
「笑いすぎて腹痛くなったわ…でもいい意味で緊張がほぐれたような気がするわ 孝平君ごめんね。」
「謝る事ないですよ茜先生、所でどうします?これから?」
「そうね…むやみに外に出って行動するよりも 朝までこの場所に居た方がいいかもしれないわね。夕美ちゃんの事もあるからね。」
「そうですね…朝まで此処(地下室)に居れば安全かもしれないですよね。」
「何かあれば、陽くんがあの化けもの日本刀で倒してくれると思うから少し休みましょう」
茜は、リュックから飲料水と携帯食料をテーブルの上に並べると
「朝まで、ここで時間潰ししてから出発しましょう!!」
「あっ、さっきの診療所の部屋で見つけたノートだ、もしかしたらこのノート持って行こうとしたからあんな現象起きたのでは?」
「そんな訳ないでしょ!時間潰しにこのノートでも読んで時間潰ししようか!!」
茜は、ノートをめくりながらそのノートの文章を読み始めると孝平は、ビニールコップにミネラルウォーターを入れて俺に渡してきた。
「陽!!酒じゃないけど一杯どうぞ!どうぞ!」
「ありがとう孝平…」
恐らく二人は、この言い知れない不安感を下記消す為に明るく振る舞おうとしているようだった。
俺は、なぜか無言のまま二人のやり取りを見ているだけしかできないほど動揺していたのかもしれない
あの黒い人影の化けものの首を斬り跳ねた感触がてに残っていた。
俺は、孝平から受け取ったミネラルウォーターを飲み干すと少し気分が楽になった。
そして、茜がノートを読んでいる声に耳を傾けていた。