好きな子
「好きな子がいたんです、中学の頃。」
「彼女とは接点もなくて、自分から話かけたりもしなかったので仲良くなることはなかったんですけど、
一ヶ月くらい前に彼女と偶然街中で出会って、これは運命だと思い、勇気を出して話しかけました。」
「授業の時ぐらいしか喋ったことない人なんて、普通は忘れてしまいますよね。あの人もそうでした。」
「だから、僕のことを覚えてもらおうと、たくさんいろんなことを話しました。自分の趣味や好物、誕生日も話しました。彼女は真剣に僕の話を聞いてくれて、涙を流したりもしてくれたんですよ、優しい人ですよね。」
「それから、夜遅くなってしまったので、近くにあった僕の家まで来てもらったんです。元々そんなつもりはなかったので家の中はぐちゃぐちゃで、恥ずかしかったですね。そしたら彼女、どうしたと思います?
僕の部屋の掃除、してくれたんですよ。」
「すっかり綺麗になっちゃって、お礼に、彼女にご飯を作ってあげました。彼女はお腹いっぱいになったのか、ご飯を食べるとすぐに寝ちゃって。仕方がないので僕のベッドの上に寝かせました。可愛い寝顔だったなぁ。」
「それからは、僕のことをみかねてか、しばらく僕の部屋に居てくれたんです。本当、良い人ですよね。」
「3日位した頃かな、彼女、いきなり帰るって言い出したんです。なんでも…なんでだったっけ。まぁ、いきなりそんなことを言われて、ショックだったんです。僕のことを好きになってくれたんじゃなかったんだ、僕はホテルの代わり程度だったんだって。」
「だから、引き留めました、必死に、行かないでって。でも彼女は僕の話を聞いてくれなくて、、だから少し強く握り過ぎてしまいました。そしたら彼女、おとなしくなってくれました。」
「彼女を必死に説得して、ずっと僕といっしょにいてくれることになりました。あの時は嬉しかったですよ、僕の説得がきいたんだって。だから、今日までずっと一緒にいたんですけど、あなたたちのせいで離れ離れになっちゃいました。僕と彼女は愛し合っていたのに。」
──────2017年7月18日 女性の監禁及び死体遺棄の容疑者の自供より。




