5話 奴隷を手に入れた
「奴隷店」
街を散策していた時、そんな看板を見かけた。
「奴隷ね〜」
地球では、歴史やラノベの時ぐらいにしか聞かない単語だけど、ここでは日常的に存在するらしい。
人を買うのに抵抗がないわけじゃないけど、ここはもう異世界だ。
地球の時の価値観を捨てるつもりはないけど、俺は異世界を満喫するためにも安全面を考えて実力がある人が欲しい。
そんなわけで、店の中に入り近くの店員に呼びかけた。
「すみません、戦闘能力のある奴隷が欲しいんですけど」
「かしこまりました、そちらの席にお掛けしてお待ちください」
店員はそう言い店の奥に行った。
それからしばらくして、、、
「お待たせいたしました」
店員が、首輪をつけた人たちを数人つれてきた。
痩せこけた人や、雄々しい体をした人、傷だらけの人、色々な人たちがいるがその中でも目を引く人がいた。
その人物は、一言で言うなら黒。
髪、目、雰囲気など何もかもが黒。
少女いや、少年か。
「この奴隷が気になるますか」
「はい、この子は?」
「この奴隷の名前は、ヤミ」
ヤミ、闇、病み、名前まで黒いな!
「この子にします」
「お値段の方は800万ゴールドになります」
人一人の値段としては高いのか安いのかわからないな。
そんなことを思いながら能力をアイテム袋ごしに発動した。
『お金無限増殖』 〜800万ゴールド〜
アイテム袋から100万と書かれたコインを8枚だし、店員に渡す。
そして俺はヤミに近づいた。
「貴方が、ご主人様ですか」
「おう、よろしくなヤミ!」
俺は、笑みを浮かべヤミの頭に手を乗せた。