第2話 家庭崩壊?女子高生式神使い現る(1)
それにしてもグラスターは……
クンカクンカ。
完全にハムスターなんだよな。
「なぁ?この前は大きくなってたけど、あれって自在に変われるのか?」
「いいや、お前の意志がないと無理だ。だからお前が必要ってことよ。分かったかマイテラー?」
「まぁ、なんとなく……。」
どうやらこいつが勝手に化け物になって暴れだすことは無いらしい……
少し安心だ。
つまり俺と生活してる時のグラスターはただの喋るハムスター?
ってことはやっぱりアレ食べるのかな?
「グラスター腹減ってないか?良いもんやるよ!」
「良いもん?」
学校帰りに買ったアレをカバンから取り出す
ガサゴソ
「ジャーーン!」
「こ、これは……」
ゴクリッ
「ひまわりの種だ!」
「ひまわりの種……?」
クンクン
ジュルリッ
俺が取り出したひまわりの種を手の上にいくつか取り出し近づけると
グラスターはとても興味しんしんに匂いを嗅いだ
「……食えそうか?」
パクっ!
食いついた。
ハムハムハム……
ピクッ!
動きが止まった。
「さ、流石にダメだったか……?」
と思った次の瞬間……!!
「う、うめぇ~!!」
――そう叫んだグラスターはやっぱりハムスターだった。
「そうか?そんじゃお前のあだ名は今からグラ太郎だ!」
「グラ太郎?よくわかんねぇがこの際どうでもいい!もっとくれ!」
グラスターは俺の手の上から残りのひまわりの種を一つ残らず頬の袋に回収すると
俺の手を叩き、更にひまわりの種を要求してくる。
てか、頬袋なんて付いてたのか……
「慌てなくてもちゃんとやるよ」
ハムハムハムッ!
俺がひまわりの種を追加で取り出すとグラ太郎はものすごい勢いで頬袋に回収し
「もっどぐれ!」
頬袋を膨らませ更にひまわりの種要求してきた。
俺がひまわりの種を追加で取り出すとグラ太郎はものすごい勢いで頬の袋に回収し
ハムハムハムッ!
「も゛っ゛っ゛と゛く゛ぇ゛っ゛!」
頬袋をパンパンに膨らませ更にひまわりの種要求してきた。
その姿はとても可愛かったのだが……
「オェ!!」
ハムハムハムッ!
「一旦やめろ耐えこむの!」
少し溢れ出したので流石に止めた。
もぐもぐ……
むぐむぐ……
必死にひまわりの種を溜め込む強欲なモンスターを見て
「巣箱と布団も買ってやるか……」
明日の予定が一つ決まったのであった。