第6章 登場人物紹介
今回がっつりネタバレしておりますので、第6章未読の方はお気をつけください。
数えたら第6章は総勢100人越え!?
調子に乗ってどうでもいいことをいっぱい書いていたら、文字数12000字とか馬鹿みたいなことになりました。
【リーゼロッテ】
異世界転生系ヒロイン。託宣の相手ジークヴァルトと婚姻を果たし、伯爵令嬢から公爵夫人にジョブチェンジした。女主人としてフーゲンベルク家を切り盛りしようと頑張るも、ジークヴァルトの溺愛に翻弄されっぱなしの毎日を送っている。ジークヴァルトの暴走を止めるため、夫婦間のルールは日増しにブラッシュアップ。それでも斜め上行くジークヴァルトの奇行は止まらずふたりの攻防は続行中。酔っぱらうと記憶をなくす。飲酒時と同様に媚薬で本音が出がち。夫婦の夜の営みはもっと手加減してほしいと思っているが、だいぶ手加減されていることを本人はまだ知らない。流す涙が薬になったり異形を祓う聖水になったりする。浄化の力をもっと自由自在に使えたらと悩み中。無自覚にチートをまき散らす割には未だにチートプリーズと思っている。守護者に聖女を持ち、神殿では救国の聖女扱いされている。託宣名はメア。いずれ授かるジークヴァルトとの子供は女の子と判明。
【ジークヴァルト】
若き公爵。託宣名はザス。龍の盾。フーゲンベルクの青い雷と多くの貴族に恐れられている。リーゼロッテを妻に迎え最近ではいろんな意味でやりたい放題。しかしリーゼロッテへの渇望は増すばかり。そこのところは本人が一番困惑している。リーゼロッテが眠っているときは絶対に手を出さないことと、リーゼロッテの□□で××るのは一晩のうちに○○だけというルールを己に課している。ひとつ目のルールは父ジークフリートのアドバイス。リーゼロッテがちょっとでも起きているそぶりを見せると遠慮はしない(と言うか我慢できない)。ふたつ目のルールは、マテアスにリーゼロッテが慣れるまでは△△しろと初めに口を酸っぱくして言われたので今でもしっかりそれを守っている。××てしまうとリーゼロッテの■■から▽▽しないといけないので◇◇中最後の最後まで必死に**。それが原因でリーゼロッテには◆◆だと誤解されている残念っぷり。しかしリーゼロッテもそろそろ十分慣れてきたと、ジークヴァルトが気づく日は近い……(不穏)。
【カイ】
デルプフェルト侯爵家五男。正妻唯一の子どもだが、いずれ禁忌の異形である星を堕とす者になるという不可解な龍の託宣を受けたため跡目争いからは離脱している。笑顔の仮面をかぶった世渡り上手。社交界では夫人キラーで有名、既婚者や未亡人相手に恋多き遊び人と認識されている。女ったらし加減はリーゼロッテの実父イグナーツ直伝だが、叔母イジドーラのそばにいたお陰か女性の扱いはとっても丁寧。執着がないので女性の嫌がることは基本しない。晩年の母ベアトリーセが酒に溺れていた影響で飲酒を頑なに拒絶。お酒臭いご夫人との口づけが苦痛なため、キスだけはアレコレ理由を付けて断っている。託宣名はラス。ルチアが対の託宣を受けた者と知るや否や速攻で押し倒し、それ以来ルチア以外の女性に興味を失う。託宣を果たしたあともルチアに自分の存在を刻みつけようとヤンデレと化す。クズ認定上等、龍の託宣随一の屈折BOY 。
【ルチア】
市井で育った王族の落とし胤。血筋的にはハインリヒの祖父の従妹にあたる。本人は自分の出自を知らないでいる。母アニサの死後ブルーメ子爵家の養子となり貴族の仲間入り。初めは反発していたがカイに翻弄されつつ貴族として生きていくことを決意。平民として逞しく生活してきたため気は強く行動力抜群。平民時代はやせぎすの少女だったが、滋養ある貴族の食生活で年相応の体に変化。お胸もリーゼロッテなど比較にならないくらいぼぼんと急成長。龍のあざを二個持つ稀な存在。一つ目の託宣はリシル(異形に狙われる宿命)で、もうひとつはカイと対をなすオーン(ラスを星に堕とす宿命)。カイとの秘密の関係で快楽の虜に。身も心もカイがいないと生きていけなくされてしまった。ルチアのリシルの託宣を阻むことで、カイは宿命通りに星を堕とす者となった。
【ベッティ】
カイの異母妹。本名はエリザベス。下町で孤児として彷徨っていたところを偶然カイに拾われる。侯爵令嬢となり贅沢三昧の生活を手に入れるはずが、会いに行った父親・デルプフェルト侯爵のあまりの異常者ぶりに恐れおののき、諜報員としてカイの下で働くことを希望。思わぬ才覚を発揮し、今では凄腕侍女として貴族の屋敷に潜入しては諜報活動を行っている。母親があばずれだったためベッティ自身は本当に侯爵の庶子か半信半疑でいる。しかし異形を祓う力を持っているので100パー血を引いていることは確か(浄化の力は王家の血が入った者のみに発現するため)。出会ったときにガリガリだったベッティを見てカイは妹と断定。だが途中からベッティは実は自分の方がカイよりも随分と年上なのではと思い始めていたりする。カイもそれに気づいている様子だが特に何も言ってこないので、別にどっちが上でもなんでもいいかとふたりは当初の兄妹設定を押し通している。
●フーゲンベルク公爵家●
【マテアス】
フーゲンベルク家の家令。用意周到な性格で絶対に敵に回したくないタイプの人間。彼なしでは公爵家は回らない。天然パーマにつり目糸目の困り眉に丸眼鏡。主であるジークヴァルトが婚姻を果たし、気苦労が減ったお陰で若ハゲ進行も食い止められた!? 最愛の妻エラとの仲も良好で、向かうところ敵なしの人生を邁進中。
【エラ】
フーゲンベルク家侍女長。マテアスと結婚してすぐ妊娠・出産。慣れない結婚生活と育児に奮闘しつつ、リーゼロッテへの奉仕を最優先するのは相変わらず。
【エリアス】
マテアスとエラの子供。エラの髪色(茶色がかった赤毛)をしたマテアスそっくりな糸目の男の子。まだまだ乳児。
【ロミルダ】
マテアスの母親。辺境の砦からエラの出産子育てを手伝いに来ている。
●ブラオエルシュタイン王家●
【ハインリヒ】
若き王。王位を継いでからというもの、歴代の王たちのおしゃべりにやる気を削がれる毎日を送っている。しかしアンネマリーが双子の王子を産んだことを機に、持ち前の馬鹿真面目な性格を取り戻しつつある。国交のないオーランウブスの動向に懸念を抱く。しかし何があろうとアンネマリーラブとおっぱい星人だけはやめられない。
【アンネマリー】
ハインリヒ王が愛してやまない美しい王妃。双子への授乳がたいへんで公務はしばらくお休み中。おっぱいを吸っている我が子をハインリヒが若干うらやましそうに眺めているような気がするが、絶対に自分の気のせいだと日々言い聞かせている。しかしハインリヒはあくまで双子にアンネマリーの胸を貸し出しているスタンス。我が子と言えど譲れないものは譲れないと本気で思っている。対の託宣を持つ男の執着恐るべし。
●後宮●
【イジドーラ】
前王妃でカイの叔母。動けないアンネマリー代わって暫定で公務を引き受けている。いい勉強になるからと娘のピッパを連れて行くことも。イジドーラにとって元王妃セレスティーヌ(ハインリヒママ)は恩人であり憧れの女性。
【ディートリヒ】
前国王。後宮に引きこもってイジドーラとラブラブしたいが、いまいちイジドーラには思いが伝わっていない模様。亡くなった後もイジドーラの心を奪う元妻セレスティーヌにいまだライバル心を燃やしている。
【ピッパ】
イジドーラの娘。父ディートリヒに似た赤毛の王妹。自由奔放でおしゃまな女の子。青龍に導かれるまま夢見の力に目覚める。
【ルイーズ】
セレスティーヌの輿入れ時に隣国アランシーヌからついて来た女官。今はイジドーラ付きの女官として過ごしている。ピッパの教育係も務める。
●過ぎ去りし日の後宮●
【ウルリヒ】
王族でルチアの父親。輝くような美丈夫で老若男女問わず多くの貴族を魅了し狂わせてきた。晩年は後宮に引きこもって余生を過ごす。そんな日々にできた子供がルチア。カイ調べでは七十代で子をなした計算になる。
【アニータ】
スタン伯爵令嬢。後宮でイルムヒルデの話し相手を務めていたが、迷い込んだ後宮奥の東屋でウルリヒと出会いルチアを身ごもった。ルチアが龍から受けた異形に殺されるという託宣を回避するために王城から出奔。回避条件はルチアがラスの託宣を持つ者と出会うまで、神殿に足を踏み入れてはならないと言うものだった。王家の者に見つからないようアニサと名乗り、ルチアを連れて国を放浪。その末に病死した。知り合いだったイグナーツにルチアを託す。
【イルムヒルデ】
ハインリヒの祖母。ウルリヒの子を産んだアニータ逃亡の手助けをする。
●王妃の離宮●
【双子の王子】
アンネマリーが産んだ双子の王子。「次代の王になる託宣」と「龍の盾の伴侶となる託宣」を半分ずつ分け合っている。どちらがどちらの託宣を授かるかは不明。兄はディーデリヒ、弟はルートヴィヒと名付けられた。見た目はハインリヒそっくりの美しい双子で、髪質はアンネマリー似でふわふわしている。
【ビアンカ】
アンネマリー付きの女官。医学の知識が豊富でリーゼロッテの夜の営みの悩み相談を請け負った。医学用語を用いて淡々とぶっこんでくる。
●過ぎ去りし日の王妃の離宮●
【セレスティーヌ】
元王妃でハインリヒの母親。隣国アランシーヌの王女で体が弱く、ハインリヒが二歳の時に亡くなった。話し相手として通っていたイジドーラをことさら可愛がっていた。
【ジルケ】
アンネマリーの母親。令嬢時代にイジドーラ・マルグリットとともに王妃セレスティーヌの元へ通っていた。隣国アランシーヌ語に長けていたため主に通訳の役目を果たす。
●ダーミッシュ伯爵家●
【ルカ】
リーゼロッテの義弟。ツェツィーリアと婚約中。レルナー家の秘宝だった退魔の剣を譲り受ける。退魔の剣は国宝級の代物。剣が主を選び、鞘から剣を抜くことが合格の証。長年誰も扱えず、レルナー家では役に立たないただの飾りの剣として保管されていた。実は莫大な維持費がかかるため、見事鞘から剣を抜いたルカに、レルナー公爵が渡りに船とばかりに押しつけたというのが事の顛末。
【フーゴ】
リーゼロッテの養父。ダーミッシュ伯爵で誠実なお方。貴族としてはかなりのやり手で、抜け目のない部分も併せ持っている。
【クリスタ】
リーゼロッテの養母。ダーミッシュ伯爵夫人。おっとり系の淑女。リーゼロッテの所作はロッテンマイヤーさん直伝だが、クリスタの影響も少なからず受けていたりする。
●レルナー公爵家●
【ツェツィーリア】
公爵令嬢。黒髪青目のツンデレ美少女。ルカと婚約してからは淑女教育に励んでいる。目指すはリーゼロッテ。ルカのためとは絶対に認めていないのに、ルカはいつもニコニコ顔で正面切って迫ってくる。恥ずかしさのあまり冷たい態度を取っては、あとから落ち込んでいるのはグロースクロイツだけが知っている。生温かい目で見られては、グロースクロイツの足を踏みつけるまでがお約束。
【グロースクロイツ】
ツェツィーリアの従者。長身の飄々とした男。先代レルナー公爵の恩義に報いるためにツェツィーリアに尽くしている。本人はツェツィーリアが嫁いでもダーミッシュ伯爵家にまでついて行く気でいる。しかしツェツィーリアには特に何も言っていないので、今からどんな反応が来るかと自分の足が少々心配。
【レルナー公爵】
ツェツィーリアの叔父。兄夫婦が病死し家督を継いだ。兄の遺児ツェツィーリアを養子にしたものの、わがままな性格に難儀し厄介払いの目的でルカを婚約者に選ぶ。
【ゾフィー】
レルナー公爵夫人。可愛い息子に跡を継がせるため、ツェツィーリアをちょっぴり邪魔に思っていた。だが無事に嫁ぎ先が決まった後はそれなりに優しくしてくれている。
【ユリウス】
レルナー公爵の弟でツェツィーリアの叔父。未だ独身だが結婚願望は強く手当たり次第に女性を口説きまくっている。でも絶倫でいつも逃げられる。昔ジークヴァルトの母親ディートリンデが好きだったが、ジークフリートに殺されかけて諦めたとかいないとか。
●デルプフェルト侯爵家の人々●
【ベアトリーセ】
デルプフェルト侯爵夫人。故人。カイの母親でイジドーラの姉。青龍の敬虔な信者だったが、カイが禁忌の異形となる託宣を授かったことを受け入れられず、カイを拒絶し精神を病んでいった。
【デルプフェルト侯爵】
カイ・ベッティの父親。全部で九人の子供がいるが全員母親違いの酔狂なお方。狂ったベアトリーセを放置し、デルプフェルト家で孤立するカイを助けようともしなかった。そんな侯爵をイジドーラは未だ許せないでいる。
【ヨナタン/ダミアン】
カイの腹違いの兄たち(長兄と次兄)。どちらも愛人の子。ダミアンは家督を狙ってカイを敵対視する。
【ジルヴェスター】
カイの腹違いの弟で末っ子。デルプフェルト家では唯一カイに懐いている。素直で可愛い男の子。
【爺や】
デルプフェルト家の家令。過去の冷酷なカイを知るひとり。正妻が遺した唯一の子供なので、カイのことはそれ相応に扱っている。
●ザイデル公爵家●
【ゲルハルト】
ザイデル公爵。イジドーラの二番目の兄。長兄のツェーザルとそりが合わず若くして家を出奔。その後ザイデル家を継いだツェーザルが謀反を起こし、呼び戻されて仕方なく家督を継いだ。
【ツェーザル】
イジドーラの兄。冷徹な野心家。愛人だった女の暴走で失墜。謀反の罪で貴族籍を剥奪され、長年断崖絶壁にある牢獄に囚われていた。オーランウヴスに寝返り脱獄を果たす。
●ティール公爵家●
【ティール公爵】
早い段階でリーゼロッテと踊ることができたラッキーなお方。リーゼロッテの力に間近で触れたお陰で、膝の痛みが良くなったらしい。
【パウラ】
ティール公爵の母親。ピンク色が大好きで毎月のように桃色の茶会を開く。ショッキングピンクのドレスを纏ったハイテンションなお方。
【貞子紳士】
ティール公爵の甥。貞子をだれんと肩に背負う紳士。リーゼロッテの社交界デビューの白の夜会から毎年見かけていた紳士。身分差のある女性と駆け落ちして結婚するも、その妻が不治の病に。治療費工面のために借金を繰り返す。
●ラウエンシュタイン公爵家●
【マルグリット】
リーゼロッテの実の母親。ラウエンシュタインの女公爵。龍の花嫁となり龍の御許へ行った。彼女の力が膜となってリーゼロッテを守ってきた。幾度もの危機を経て膜はマント状となり、最終的には紅の女の攻撃によって霧散した。
【イグナーツ】
リーゼロッテの実父。ラウエンシュタイン公爵代理。毎年雪解けとともに、龍の元に行った妻マルグリットを探しに霊峰ベトゥ・ミーレに登っている。頂上に近づくほどにマルグリットの気配が濃くなっていくらしい。冬には一度帰ってくるが、その間は酒場でお姉ちゃんを侍らせるクズ男と化す。カイにありとあらゆる悪いことを教えた張本人。
【ルル】
ラウエンシュタイン家の家令を務める老齢の女性。いつも定規のようにぴしりとしている。
●グレーデン侯爵家●
【エルヴィン】
エーミールの兄。グレーデン家の跡取り。長年病弱と偽って祖母の支配から上手いこと逃れ、仮面の男エルとして暗躍していた。ウルリーケの死後は自由行動を解禁。ずっと花嫁候補を吟味していたが、数いる令嬢の中からなぜかドジっ子クラーラを選んで婚約の運びとなった。
【カミラ】
エーミールの母。子育てに興味なし。義母ウルリーケの支配がなくなってせいせいしている。夜会大好き。元々レルナー公爵令嬢だったが、父親に賭けのチップにされティール公爵家の養子になった。そこでパウラの手により桃色ドレス三昧の日々を過ごす。反動でグレーデン家に嫁いだ後は、シックな大人のドレスばかりを選んでいる。
【エメリヒ】
エーミールの父でグレーデン侯爵。基本やる気なし。エルヴィンに跡を継がせて早く引退したいと思っている。
【ウルリーケ】
エーミールの祖母。故人。王族から降嫁した。グレーデン家の女帝と呼ばれ支配的に君臨していた。
●キュプカー侯爵家●
【ヤスミン】
侯爵令嬢。アンネマリーを友人として支える。筋肉フェチが高じてヨハンと婚約。ヨハンにカーク家に代々伝えられて来た秘伝の刺繍を勧められるも、「あら、そんなものヨハンが直接子供に教えればいいじゃない」と一蹴。結婚後は子だくさんになりそう。
【ブルーノ】
キュプカー侯爵。王城騎士近衛第一隊隊長を務める。王城に単身赴任状態。ハインリヒ王の執務のサポートも担う。
●ブラル伯爵家●
【イザベラ】
伯爵令嬢。ニコラウスの妹。縦ロールがビヨンと跳ねる暴言吐きまくり系令嬢。父親そっくりのたれ目をしている。婚約成立直前の相手を下位の令嬢に寝取られ、社交界では嘲笑の的に。自分のことよりも尊敬する父が悪しざまに言われるのが我慢ならない。もっといい条件の殿方がいるはずと、考えは既にそっちの方にシフト。笑いものにしてきた奴らに目にもの見せてやろうと、俄然闘志を燃やし中。
【ブラル伯爵】
イザベラの父で宰相。ハインリヒ王を支える優秀なお方。物腰柔らかく人の懐に入るのが上手。話が長いのが玉に瑕。一度見たら忘れられないレベルのたれ目はブラル家の遺伝。
●ブシュケッター子爵家●
【エマニュエル】
ブシュケッター子爵夫人。マテアスの姉。アデライーデの侍女だったが、子爵に見初められ平民から貴族に。ブシュケッター家待望の男児を産んだ。リーゼロッテに社交界の知識を懇切丁寧に伝授してくれる先生的存在。
【ランドルフ】
エマニュエルの子供。跡取りとして甘やかされて育っている。生意気だけど舌足らずが可愛いむちむちぽっちゃり系男の子。
●ブルーメ子爵家●
【インゴ】
ブルーメ子爵。イグナーツの従兄。ルチアを養子として迎え、社交界デビューの白の夜会で義父として立派に勤め上げた。少々頼りないが、パパ業をそれなりに楽しんでいる。庭いじりが趣味。
【ベンノ】
ブルーメ子爵の甥。跡継ぎがいないブルーメ家は自分が継げると思っていたところ、いきなりルチアが現れてそれが実に面白くない。表ではいい顔をしているが裏ではルチアに冷たくあたる。
●へリング子爵家●
【クラーラ】
へリング子爵令嬢。異形の者に取り憑かれ体質のおどおど小動物系令嬢。リーゼロッテに魔除けのブローチをもらってから、やたらと転んだり不吉な事故に合ったりがなくなった。ブローチはマテアスが力を込めた守り石。密かにクラーラを異形の者から守っているのだが、何も視えないクラーラは「よく分からないけどこれ持ってるとなんか良さげ」な感覚。エルヴィンとの婚約はまさに青天の霹靂。なぜ自分が選ばれたのかいまだ謎すぎて困惑している。しかし婚姻の準備は爆速で進行中。
●バルテン子爵家●
【クリスティーナ】
元王女でハインリヒの姉。第4章でリーゼロッテの身代わりになった際に偽装死し、ヘッダとして生きていくことになった。アルベルトと添い遂げバルテン領で暮らしている。
【アルベルト】
クリスティーナが王女時代に従者兼護衛騎士を務めていた。一度失ったクリスティーナを取り戻し、日々奇跡を噛みしめている。クリスティーナに振り回される毎日が愛おしくて愛おしくてたまらない。
【ヘッダ】
クリスティーナの侍女。故人。クリスティーナとして荼毘に伏され王族の墓で永眠中。
●カーク子爵家●
【ヨハン】
カーク家跡取り。不動のカークの子孫。もじもじ筋肉だるま系騎士で、フーゲンベルク家で護衛も務める。惚れっぽい上すぐ振られるを繰り返す人生だったが、ようやくヤスミンという婚約者をゲット。ヤスミンは記念すべき100人目の惚れた相手だったりする。刺繍の達人。
●辺境の砦●
【ジークフリート】
ジークヴァルトの父親でリーゼロッテの初恋の人。辺境伯の地位に就きヴォルンアルバの国境を守っている。脳筋で妻ディートリンデを溺愛。しつこさのあまりよくディートリンデに暴言を吐かれている。それを嬉しそうに照れ照れくねくね受け止めるため、さらにディートリンデから冷酷無比な視線を向けられる。それすらも嬉しそうに……(エンドレス)。
【ディートリンデ】
ジークヴァルトの母親。怒らせると超絶怖い人だが筋の通った優しい女性でもある。リーゼロッテが子供時代に異形の者に転ばされまくっているのを見かねて、正体を隠しマナー教師を買って出た。
【エッカルト】
マテアスの父。マテアスに家令の座を譲ってから辺境の砦に移動。余生はジークフリートを支えて過ごすことに。マテアスとエラの間にできた孫エリアスには未だ会えていない。
●騎士団●
【バルバナス】
王族。前王ディートリヒの兄で、大公にして騎士団長を務める。横柄な性格。大怪我を負ったアデライーデをかどわかし騎士の道に引き入れた。国の在り方に疑問を抱き、青龍に反発。龍の託宣を降ろす機会を作りたくなくて、子孫を残さないよう結婚から逃げ回っている。同様の理由でアデライーデに来る縁談話をことごとく裏から握りつぶしている。
【アデライーデ】
ジークヴァルトの姉。ハインリヒの守護者に大怪我を負わされ一度は社交界から姿を消した。バルバナスの誘いに乗り女だてらに隻眼の騎士となる。ゴシック眼帯がトレードマーク。最近はドレスを着て夜会出ることも増え、バルバナスに逆らい婚活を目論んでいる。
【ランプレヒト】
バルバナスの小姓で騎士団お抱え薬師。元々はオーランウヴスの捕虜だった。何年たっても少年のような容姿なので、周りからうす気味悪がられている。オーランウヴス訛りの片言で話す。
【ニコラウス】
イザベラの兄。やっぱりたれ目。ブラル家の長男だが愛人の子のため跡継ぎは辞退した。家を出て生きていくために王城騎士団に入団。モテたくて、と言う理由も大きかったりする。一応アデライーデの上官の立場。気安くエーミールにつきまとっては気持ち悪い男だなと引き気味に嫌がられている。
【エーミール】
グレーデン家次男。社交界きってのイケメンモテ男だが女運はすこぶる悪い。エラに振られた傷は少しずつだが癒えてきている模様。最近家族から馬鹿な子認定されていると知り、ちょっぴりショックなエミたんに新たな出会いは訪れるのか!?
●オーランウヴス帝国●
【ナラン皇子】
険しい山脈を越えブラオエルシュタインへの侵攻を企てる。目的はハインリヒ王の首。それを手土産にして次の皇帝の座を得ようとしていた。何年もかけて配下の者とヴォルンアルバの地に根城を構築するも、バルバナス率いる騎士団によってあっけなく壊滅状態に。現在ナランは捕虜として騎士団に捕えられている。
●ビエルサール神殿●
【レミュリオ】
盲目の神官で銀髪の美青年。隠れた部分の肌に龍の鱗を持ち、自らを青龍と名乗る。リーゼロッテを花嫁と呼び、誘拐したリーゼロッテに逃げられてからも何食わぬ顔で神官として神殿で過ごしている。人望は厚く若い神官を中心に慕われている。その陰で紅の女を操り不穏な動きを見せる謎めいた人物。
【マルコ】
男にも関わらず夢見の巫女として後宮の東屋で軟禁生活を送っていた。夢見の力を失い神殿に戻れることに。それと同時に見習いから神官に格上げされ、泉での神事を任される。新たな夢見の巫女となった王妹ピッパに困らせられながら、なんとか神官業務をこなしている。雪深い東屋で出会ったルチアのことがずっと忘れられないでいる。
【神官長】
青龍への信仰厚い神殿の長。神官たちを束ねる立場だが、事なかれ主義で神殿内の派閥争いなどは放置気味。王家とはつかず離れず、青龍の意思を最重要視している。
【ヨーゼフ】
神殿のナンバー2だが小心者。神官長の座を虎視眈々と狙っている。神官長のお気に入りであるレミュリオを敵対視。めきめきと頭角を現してきた新人マルコにすら嫉妬を向ける小物感ぶり。
●ティビシス神殿●
【女神シイラ】
ティビシス神殿に祀られる古の女神。シイラはティビシスの地に封印されたとの伝承が残っている。
【おばば】
風変わりな老齢の女神官。出会ったカイに妙なアドバイスをした。かなり俗物な面も。結局あのあとカイはデルプフェルト家を通しティビシス神殿に寄付を施した。「ただの気まぐれだよ」とカイは言っています。
●シネヴァの森●
【シンシア】
シネヴァの森の巫女。クリスティーナの高祖伯母だが少女の姿を保ち、巷では森の魔女と噂されている。ピッパが夢見の巫女となったとき映像を視せられ、ヴォルンアルバでの戦乱を予知。事に備えて多くの薬草などを準備していた。
【ラウラ】
シンシアに仕える女性。背が高い。
【テオ】
シンシアに仕える少年。キャスケットがトレードマーク。
【シルヴィ】
シネヴァの森の中に住む謎の狼主。普段はシンシアの依頼を受けて森の奥まで薬草を取りに行っている。しかしなかなか会ってもらえないので拗ね気味。シンシアを食べたくて仕方がない!?
●こんがり亭●
【ダン】
王都の街外れにあるこんがり亭の雇われ店主。スキンヘッドに刀傷だらけの殺し屋みたいな風貌をしている。こんがり亭のオーナーはイグナーツ。店名の由来はメニューが酒とこんがり焼いたお肉しかないから。もっと美味いものを出せと文句を言うとだったら大通りの店に行けと追い出される。カイとベッティとは昔馴染み。
【フィン】
角刈りマッチョなダンの恋人(♂)。いつ見ても透けフリキャミソール姿。ルチアとは仲がいい。
●その他●
【ロッテンマイヤーさん】
リーゼロッテの子供時代の鬼のように厳しいマナー教師。その正体はジークヴァルトの母親ディートリンデ。
【カロリーネ】
カイ扮するハスキーヴォイスの謎の令嬢。毎回イジドーラが嬉々として化粧を施す。令嬢にしては背が高いが、ヒールがある靴は履かずにごまかしていた。カイ自身そんなに背は高くない方なので何とかなっていた面も。
【モモ】
マルコから生まれた別の人格。女の子のようにしゃべる。神事の泉でマルコから王妹ピッパに乗り移った。それ以来ピッパには夢見の力が宿ることに……。
【裸婦画の女性】
マルコが後宮の東屋で見た絵に描かれた女性。夢の中でマルコはその女性となって、ウルリヒ様との逢瀬を疑似体験。この女性はルチアの母親アニータ(アニサ)です。
【貴族街の聖女】
クリスティーナ扮する貴族街の占い師。夢見の力を失ったあとも気まぐれで店を開けている。ちょっとした霊感は残っているので結構当たる。幻の占いとしていまだ貴族に大人気。女性だけでなく仕事の相談に来る殿方も多い。アルベルトは呆れつつも、なんだかんだ言ってクリスティーナのお願いは何でも叶えちゃう。
【オクタヴィア】
泣き虫ジョンのお嬢様。その昔のフーゲンベルク公爵令嬢で、龍の盾として託宣を果たした女性。のちにカーク子爵と再婚し幸せな人生を生きた。
●モブ●
【カチヤ】
ひどい騙したのね系モブ夫人。カイに捨てられる。第4章のミヒャエル枢機卿の回想でイジドーラとやり合っていた令嬢はこのお方です。覚えてらっしゃい系モブ令嬢からのジョブチェンジ。しかし捜査のためとは言え、カイってば守備範囲広すぎません??
【酔っぱらい紳士】
王城で行われた新年を祝う夜会でルチアを襲った不埒な紳士。第4章の白の夜会でエラを手籠めにしようとして仮面の男エル(エルヴィン)に粛清されたのもこのお方。懲りない。
【デーラー伯爵夫人】
女としての快楽を一度体験してみたくて、カイに一夜の逢瀬をお願いに来たご夫人。カイから貰った媚薬と作戦で、上手いことミラクルを起こし旦那様とラブラブになれたとか?
●異形の者●
【ジークハルト】
代々の龍の盾につく守護者。八百年以上守護者として過ごしている。これまで誰の目にも映らない存在だったが、ジークヴァルトとリーゼロッテにだけ視えて会話もできる。女神シイラを姉上と呼ぶ。最近はジークヴァルトに協力的で、リーゼロッテを積極的に守る。基本あぐらをかいてそこら辺をふよふよ浮いている。突然天井や壁から顔を出してくるので、リーゼロッテにしてみるとちょっぴり心臓に悪い。
【聖女】
リーゼロッテの守護者。姿は視えないが、リーゼロッテはその存在をジークハルトから教えてもらった。なんでも黒髪細目の顔の薄いおもしろ系の聖女様だとか。
【不動のカーク】
リーゼロッテの護衛的存在の異形。カークが視たものはジークヴァルトに届くので、リーゼロッテ見守り監視カメラと化している。迷路のような屋敷内の移動について来るので、おかげで迷子にならずに済んでいる。
【泣き虫ジョン】
何百年もフーゲンベルク家の庭の片隅で立ち尽くしていた異形の者。オクタヴィアを殺めようとして星を堕とす者となった。紆余曲折の末、リーゼロッテにより安らかに天に昇って行った。
【きゅるるん小鬼隊】
公爵家にいる小さな異形たち。リーゼロッテの力に触れご機嫌にはしゃぎまわっている。おめめがきゅるんとぶさ可愛いのが特徴。
【貞子】
毎回白の夜会で見かける紳士の肩にだれんとしがみついている異形の者。実は貞子紳士の妻の生霊だったことが判明。その妻も病気で他界し、リーゼロッテの協力のもと天に還って行った。
【紅の女】
執拗にリーゼロッテやジークヴァルトを狙ってくる星を堕とす者。その裏で神官レミュリオが糸を引いていた。女の正体はイジドーラの兄ツェーザルのかつての愛人。ツェーザルを愛するあまり、赤ん坊だったハインリヒ王子を狙って青龍から鉄槌を受け禁忌の異形となった。
【ルチアの小鬼】
ダーミッシュ領でルチアが出会った小さな異形の者。リーゼロッテの力できゅるるん仕様に。紅の女からルチアを守ろうとして瘴気に飲み込まれてしまった。
【歴代の王たち】
国王が受け継ぐ歴代の王たちの記憶の集合体。ハインリヒの頭の中でうるさいおしゃべりを繰り広げる。アンネマリーに触れているときだけ沈黙するが、うるさすぎて周囲の音が聞こえず日常会話もままならない。これまで王たちの指示ではったりを利かせてきたハインリヒだったが、最近では読唇術を完璧にマスターしつつある。その馬鹿真面目さに王たちは呆れ気味。
●もふもふ●
【アルフレートたち】
貴族街の雑貨屋にいた大きなクマの縫いぐるみ。初代アルフレートは赤いリボン、令嬢時代にジークヴァルトに買ってもらった。二代目のアルフレート二世は青いリボン、神殿で別れたが今もリーゼロッテの胸に住んでいる。ベッティの腹話術で毒舌だった。三代目のアルフレートジュニアは最近ジークヴァルト買ってもらった新入り、黄色いリボンをつけている。現在アルフレートの声はリーゼロッテが担当、アルフレートジュニアはジークヴァルトが担当している。時折腹話術で会話するおかしな夫婦。
【リープリング】
カイの隠れ家にいるバセットハウンドの女の子。イケメン大好きな賢い子。不法侵入をしたルチアはそれ以来嫌われまくっている。
【アムゼル】
ピッパの聖獣で嘴が黄色い黒ツグミ。美しい声でさえずる。
【アヒルのソンチョウ】
双子の王子に贈られたつぶらな瞳のアヒルの縫いぐるみ。腹話術でリーゼロッテが声を当てる。
【ウサギのぷるゃ】
双子の王子に贈られた可愛いリボンのウサギの縫いぐるみ。腹話術でジークヴァルトが声をあてる。
一部伏字が多用されててすみません(ムーンライトに行けばすべて読めます)
良い子の皆さまはそのままで!
次回はマテアスとエラの小話です!




