第七十九話:十一日目、製作依頼 (報酬渋め)
《クエスト:装備品の作製依頼》
プレイヤー:ミコトに対しクエストを依頼。
パートナーの先触れ:ヤタと共に、装備品を作製せよ。
・依頼者:運営
・作製対象
・・ワイバーン素材の盾 ×1 強化+3以上。
・・ワイバーン素材の軽鎧 ×1 強化+3以上。
・・ワイバーン素材の胸当て ×2 強化+3以上。
・・ワイバーン素材のブーツ ×3 強化+3以上。
・・ワイバーン素材の手甲 ×3 付与+3以上。
・・ワイバーン素材のローブ ×1 付与+3以上。
・報酬:ミスリルインゴット×10 + 成果品次第。
・制限時間:12:00まで。あと6時間。
・特記事項:強化は付与で代用可能。
・特記事項:納品した成果品の性能、数により追加報酬。
・特記事項:クエスト受諾時、前報酬として鬼の反物×10を支給。
ちょっと困ったことが発生した。
というのも、戦闘用の子を作ろうと思ったら、素材が足りないことに気付いたんだよ。
これから相手にするのは、ワイバーン。
つまり、空を飛ぶ敵を想定しなきゃならない。
けれど、ゴスケさん3号と4号 (空飛べるし戦えるけど生産特化)を作ったことで、ワイバーンの素材が一部尽きてしまったんだよね。
足りない素材は抜いた上で、弓を装備させて地上から狙撃してもらおうかと思ったけど、ワイバーンの皮や鱗だけでゴーレムを作ると性能が大分落ちることが判明。
ゴーレムを作る際に素材の種類を増やすか、《生産》スキルにまとめられている《カスタマイズ》というスキルであとから色々追加すれば強化できるみたいだけど……。
そんなわけで、うーんうーんと悩んでから一旦保留して寝て起きて、今に至る。
ふとんから半身起こして伸びをして、なんとなくステータスを確認すれば、メールが来てた。
その内容を確認してみると……。
むむ……。残ったワイバーンの素材で作れるものばかりだし、報酬がけっこう良いと思うけど……?
「ねえ、ヤタ。聞こえる?」
『おう、聞こえてるぞ』
拠点内にいると思われる僕の妖精さんに声をかけると、すぐに返事があった。
「ヤタ、おはよう。それでね、メールのことなんだけど……」
『おう、おはよう。こっちでも確認した。正直、素材の入手難度と製作難度からいうと、報酬と釣り合ってない』
「えっ? そうなの?」
『そうだぞ。《鬼の反物》はゴブリンの腰布からでも作れるし《ミスリル》は東の鉱山からでも採取できるからな』
「えぇー…………」
問えばすぐに答えが来て嬉しく思うけど、その内容はちょっと困ったさん。
『まあ、運営としては、他のプレイヤー用の報酬とお前の《生産》スキルの上昇を兼ねてるんだろ。報酬を素材にしてる時点で、前みたいにまたなんか作れってことだろうよ』
「うーん、そう言われると……」
事実なんだろうけどさ、やる気を削がれることを言われてちょっとしょんぼり。
『とはいえ、作って損はないぞ。報酬は釣り合わないからオレの方から運営に追加報酬を打診しとく。だが、期待はするなよ?』
「そっか、なら、お願いね。僕はさっそく作っておくから」
ヤタから返事はなかったけれど、さっそく作っちゃおう。
※
ワイバーンの皮(小)×10
ワイバーンの鱗×44
ワイバーンの翼(片翼)×1を消費して、各種装備を生産。
・飛竜の盾×1
・飛竜の軽鎧×1
・飛竜の胸当て×2
・飛竜の手甲+皮手袋×3
・飛竜のロングブーツ×3
・飛竜のローブ×1
※
※
各種装備に《装備付与》。
・飛竜の盾 → 《付与・装備強化、自己修復、防御》
・飛竜の軽鎧 → 《付与・装備強化、自己修復、自動回復》
・飛竜の胸当て → 《付与・装備強化、自己修復、自動回復》
・飛竜の手甲+皮手袋 → 《付与・装備強化、自己修復、攻撃》
・飛竜のロングブーツ → 《付与・装備強化、自己修復、活力》
・飛竜のローブ → 《付与・装備強化、自己修復、自動回復》
※
……ふう、こんな感じかな。
朝からけっこうMP使っちゃったな。
まあ、いいや。納品したら朝ごはん作ろうっと。
・リザルト
《クエスト:装備品の作製依頼》
○納入:
・飛竜の盾+3 《付与・装備強化、自己修復、防御》 ×1
・飛竜の軽鎧+3 《付与・装備強化、自己修復、自動回復》 ×1
・飛竜の胸当て+3 《付与・装備強化、自己修復、自動回復》 ×2
・飛竜の手甲+皮手袋+3 《付与・装備強化、自己修復、攻撃》 ×3
・飛竜のロングブーツ+3 《付与・装備強化、自己修復、活力》 ×3
・飛竜のローブ+3 《付与・装備強化、自己修復、自動回復》 ×1
評価 : S
報酬 : ミスリルインゴット×10 + 追加報酬
: 金インゴット×20
: 銀インゴット×20
: 鋼インゴット×30
: 鉄インゴット×50
: 青銅インゴット×50
: 銅インゴット×50
: 拠点用設備チケット(酪農)×1




