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Another Eden Online  作者: 平民のひろろさん
1ー2 家族
73/186

第七十三話:ミナト

「ごちそうさまでした」


 家族が一人増えた朝、いつものように全員で朝食をとる。


 ……前にも増して、ゴスケさんたちがポーズを取るようになってるけど、ほんと、なんのポーズなんだろうね?


「……助かった。……それで、その……」


「うん、じゃあ、予定どおり自己紹介しようか。トールくんからどうぞ」


「おれかい? おれは、トール。第六開拓村村長トーマスの息子、トールだ。そちらのミコトに命を救われて、以来一緒に居させてもらってるよ」


 急に話を振られて少しだけ驚いた様子のトールくん。

 けれど、すぐにいつもどおりの優しげな顔になって語りだす。


「得意なものは、《剣術》と《体術》と《投擲》。前衛のアタッカーだ」


「ふーん……」


 白い少女は、興味深そうにトールくんを見つめていた。


「じゃあ次は俺でいいか? 俺は、ミナト。20歳の大学生のはずだったんだが……。気が付いたら森の中で、衝動のままに魔物を狩ってた」


 白い少女改め、ミナトは、中々威力の高い爆弾を放り投げてきたよ……。


「武器は壊れるし食料もろくにないし、いつの間にか身体はこんなんなってるし、『魔物を探して、見つけ次第仕留めなきゃならない』って衝動がどうしても抑えられなくてな。落ち着いたのは、お前さんらと会って……会ってでいいのか? 保護されて、にしとくか。まあ、それからだよ」


 それまで意識はあっても正気じゃなかったな……。と、光彩の失せた瞳で語っていた。


 ……なんとなく、むぎゅっと抱きしめる。


 それに釣られてか、トールくんもミナトの頬をなで、頭を抱き寄せていた。


「なんだよう……。なんで優しくするんだよう……」


 トールくんの胸に頭を押し付けて涙を流すミナト。


 一人で、おかしいと思いながらも衝動に抗えずに戦い続けたとか。

 いったい、どんな気持ちだろう?


 本人ではない僕には、察することも難しいけれど。



 これからは、離れないからね。



 そんな意思を込めて、ミナトが落ち着くまで三人で抱き合った。




「じゃあ、今度は僕だね。僕はミコト。気が付いたらこの『拠点』で、こっちのヤタと一緒にいて、森に行ったらトールくんを見つけて、また森に行ったらミナトを見つけて今に至るよ」


 ミナトが落ち着いてから、ひとまずお茶を淹れて、一息ついてから自己紹介。


「えっと、ポジションは後衛になるのかな。《回復》と《付与》ができるから、サポートは任せてね」


『オレはヤタ。妖精だ。ミコトから《ヤタ》の名をもらった中位妖精だ。《索敵》と《攻撃魔法:風》によるサポート役だな』


 僕が名前をつけた小さな妖精さんは、ちょっと偉そうに胸を張っていた。

 ……でも、なんというか……。


「……サポートっていうよりか、アタッカーだと思うんだけど……?」


『運営とのやり取りは任せておけ』


 あ、無視した。


『ジョンですワンっ!』


『メグですワンっ!』


 順番とばかりに、シェパードっぽいジョンとゴールデンレドリーバーっぽいメグが声をあげる。


「お、おう……。……なあ、ミコト? こいつらコボルトだよな?」


 二足歩行もできる大型ワンコ二体に、若干ひいてるミナト。

 僕も最初はビックリしたっけなぁ……。


「よかったら、撫でてあげて? ワンコ苦手じゃないなら」


「……えっと、その……いいのか?」


 迷いながらも、メグの方に問いかけるミナト。

 ちょっとうずうずしてるっぽいところから、ワンコ好きなんじゃないかな? とか思ったり。


『なでてほしいですワン』


 しっぽフリフリしながらミナトにゆっくり近づいていくメグ。

 その間も、ジョンはお行儀よくお座りしていた。


「おお……。ふさふさだな……」


 決して驚かさないようにおとなしくしているメグは、やはりとても賢いと思う。


「最後に、ゴスケさん1号と2号。ワイバーンの骨から作ったゴーレムなんだけど、なぜか変なポーズを取るんだよね」


 二体とも、変な、と言ってしまったせいか、両手両ヒザついて落ち込んでいるっぽい。

 でもすぐ復活して立ち上がり、なんかポーズを取っていた。


 ゴスケさん1号の方が右側で、両手を右斜め上にビシッと伸ばして、2号の方は左側で、両手を左斜め上にビシッと伸ばしていた。

 ……片ヒザも上げているから、ほんとによく分からないポーズになっているけど。



「……指を合わせると、合体するのかな……?」


『しねぇぞ』


 なんか、ミナトがよく分からないことを言ってヤタにツッこまれていた。


 や、合体とかするわけないじゃん。



・ミコト : 15 : ♀

 ジョブ : (かんなぎ)

 ポジション : 後衛

 役割 : ヒーラー、バッファー、サマナー

 ジョブ固有スキル :

  (みそぎ)LV1

  (たてまつ)るLV1

  神降ろしLV1

 ※所持スキルは未掲載



・トール : 16 : ♂

 ジョブ : 戦士

 ポジション : 前衛

 役割 : アタッカー

 ジョブ固有スキル :

  装備適性:武器

  装備適性:鎧

 ※所持スキルは未掲載



・ミナト : 13 : ♀

 ジョブ : 魔法少女

 ポジション : 前衛

 役割 : アタッカー

 ジョブ固有スキル :

  攻撃魔法:水LV2

  体術/格闘LV2

  マジカルチェンジ☆ (封印中)



・ヤタ ♂

 種族 : 中位妖精

 属性 : 風

 ポジション : 中衛

 役割 : 索敵、指揮、アタッカー

 取得スキル :

  攻撃魔法:風LV4

  ダブルスペルLV3

  ツインスペルLV3

  索敵LV3

  気配遮断LV4

  他



・ジョン : ♂

 種族 : コボルト

 属性 : 地

 ポジション : 前衛

 役割 : スカウト

 取得スキル :

  爪牙LV2

  嗅覚強化LV2

  聴覚強化LV2

  体力強化LV2

  索敵LV2

  気配遮断LV1

  吠えるLV2

  他



・メグ : ♀

 種族 : コボルト

 属性 : 地

 ポジション : 前衛

 役割 : スカウト

 取得スキル :

  爪牙LV2

  嗅覚強化LV2

  聴覚強化LV2

  体力強化LV2

  索敵LV2

  気配遮断LV1

  吠えるLV2

  他



・ゴスケさん1号 (クラフトゴーレム (人型))

 種族 : スケルトンゴーレム (変異)

 素体 : 竜人 (スケルトン/変異)

 属性 : 無し

 ポジション : 前衛

 役割 : タンク

 取得スキル :

  槍LV2

  弓LV2

  体術/格闘LV2

  爪牙LV2

  尾撃LV2

  飛行LV2

  ドラゴンブレス (ワイバーン)LV2

  技巧LV2

  ポージングLV1

  他



・ゴスケさん2号 (クラフトゴーレム (人型))

 種族 : スケルトンゴーレム (変異)

 素体 : 竜人 (スケルトン/変異)

 属性 : 無し

 ポジション : 前衛

 役割 : タンク

 取得スキル :

  槍LV2

  弓LV2

  体術/格闘LV2

  爪牙LV2

  尾撃LV2

  飛行LV2

  ドラゴンブレス (ワイバーン)LV2

  剛力LV2

  ポージングLV1

  他


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― 新着の感想 ―
[一言] フュージョン。はっ!!
[一言] ゴーレムが合体! いいかも。 3体で、部分部分分離させて合体! 余りパーツが2体分!みたいな(^^)
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