第七十二話:九日目、朝
めぐり、めぐる、輪廻の輪。
まわり、まわる、因果の刻。
運命に引き裂かれた三人が、姿を形を変えて、再会する。
たとえ姿形は変わっても、その魂は……。
ゆさゆさ、ゆさゆさ。
ゆれる、ゆれる。
僕を呼ぶ、誰かの声。
もう、手放したくないから。
もう、離ればなれになりたくないから。
腕の中の『家族』を、ぎゅっと抱き締めた。
「うぷっ? ……ぷはっ、おい、おーい、朝だぞ? そろそろ起きて、離してくれよぅ……」
「……ぅーん?……」
すぐ近くから聞こえる、恥ずかしそうな誰かの小さな声で目が覚める。
「……んー……。あ、おはよう。目が覚めたんだね。良かった~」
森の中で出会った、正しくは、妖精さんを探していたら吹っ飛ばされてきた白髪の少女を、改めてぎゅっと抱き締める。
「もー、そろそろ離してくれよぉ……。なんなんだよもぉ……」
白髪の少女はそういいつつも、照れたように嬉しそうに笑っていた。
つられて僕も微笑んだ。
この、『僕たちの弟』と認識する白髪の少女と、やっと出会えたことがなにより嬉しくて。
……やっと? 探し始めて一日目で出会うことができたのだから、『やっと』はおかしい? うーん?
なにかよく分からない違和感を覚え、布団の中で首をかしげ……れずに、違和感の正体に想いを馳せようとした時、
ぐー。くー。
僕と、白髪の少女のお腹が同時に鳴った。
「あやや、恥ずかしいな。ねぇ、きみ、お腹がすいたね。朝ごはんを食べたら、自己紹介しよう?」
嫌なら突き飛ばして布団から出ればいいのに、それをせずに、もそもそと動いて恥ずかしそうにしている少女のおでこに、僕のおでこをくっつけて言った。
「……お、おう。ご飯作るなら手伝うぞ?」
「ありがとう♪ うちは食いしん坊が多いから、たくさん作ってたくさん食べようね」
「おー」
僕が手を離すと、すぐに布団から出て延びをする少女。
くぁーっと、猫みたいに大きなあくびをしていた。
で、そのまま部屋を出ようとしたので、その小さな手をガシッとつかんだ。
「待って、待って。そんな格好でどこに行くつもりかな?」
手をつかんで声をかけたら止まった少女は、かろうじて胸のあたりは隠せているボロボロの黒いシャツと、ねこさんがプリントされた白いパンツの下着姿。
いくらなんでも、トールくんにもあまり見せられない姿だよ?
「どこって、そりゃあ……」
「まずは、ちゃんと服を着てからね?」
小さな体に似合わず、胸は大きいんだから、ちゃんと下着も着けなきゃ。
「うー、うー」
困ったような顔で、不満の声をあげてる。
そんな姿も可愛いけれど、でも、ダメです。服はちゃんと着ないとダメです。
頭:無し → 天女のリボン
胸:ボロボロのシャツ → 天女のシャツ
腰:ねこさんプリントパンツ → 天女のスパッツ
腕:無し
脚:無し → 天女のソックス (セット)
外套:無し
その他1:天女の下着(上下セット)
武器はまたあとでとか考えながら、髪をブラシで梳かしつつ、天女のリボンでセミロングの髪をハーフアップにしてあげると、可愛さもアップで満足そうにニコニコしていた。
満足のいくできに、僕もニコニコ。
ぐー。
あやや、恥ずかしいね。
頭:天女のリボン
胸:天女のシャツ
腰:天女のスパッツ
腕:無し → 飛竜の小手
脚:無し → 飛竜のブーツ&天女のソックス (セット)
外套:無し → 飛竜の胸当て
その他1:天女の下着(上下セット)
その他2:天女の内履き手袋
その他3:
メイン: 飛竜の小手&ブーツ
サブ: 飛竜牙の短刀