SS 姉妹の野望
短いです。
――――アリコット村。
4歳の弟が知らない年寄りと、エロい女に連れられて家を出て行った。
私達は可愛い弟を無くしたのだ、目の前で。
弟は学校というところに売られてしまったのだと思い、その夜は二人で泣いた。
朝、目が腫れぼったいのを自覚しながら、いつもの様に二人で井戸へ水汲みに行く。
重労働だけど二人なら大丈夫。
何往復もして、厨房と手洗い、裏の家畜小屋にある大きな水瓶に水をいっぱいに入れたらおわり。
いつもならこのぐらいの時間で弟が起きて来たのだけれど、もういない。
簡単な朝食を済ませて、近くの病院に行く。
子供たちでいっぱい。
私達が住む村はとても田舎らしい。
子供達を前に病院の先生がおしえてくれた。
ほんとうは学校というところで勉強するんだとか。
この村にももうすぐ学校ができるって先生がいってた。
お昼に家に帰ると、弟がいなかった。
いつも遊ぶまえはラスティは隠れてるから、二人でさがす。
もういないんだねって言って二人で二階で泣いてたら、いつもうるさいお母さんがきて抱きしめてくれた。
ほんとにもう会えないんだって思ったらもっと泣いちゃった。
何日かして、村の空き地で何かの工事がはじまった。
私達が8歳になってすぐ、学校ができた。
お母さんとお父さんが
「一生懸命に勉強したら、すぐにラスティに会えるから」って
だから私達は二人で頑張ろうって、夜に二人で決めたわ。
もう一度、可愛い弟に会うために。
学校の先生は色んな事を教えてくれた。
だって私達が教えてもらったことを、お母さんもお父さんも知らなかったんだもの。
凄く賢くなった気がして先生に聞いてみた。
「「弟に会いに行けますか?」」って
でも先生はまだまだ駄目だって意地悪な事を言いうの。
早く弟に会いたくて会いたくて。
だから私達は家に帰ってお母さんに言ったの。
「「ラスティのお嫁さんになる!」」って
そしたらお母さんに馬鹿って怒られた。
もう私達の方が勉強できるのに。
私達は諦めない。
暫くするとラスティから手紙が来たの。
勉強したから字も読めるようになった私達は、お母さんに代わって読んであげたわ。
――――家族の皆へ。
そこにはこの村を出てからの事、王都の事、学校と仕事の事と冗談とかが書いてあった。
でもそこには凄い事がかいてあったのよ!
―――代わりに大人一人雇うお金を出すから、姉二人に王都で仕事の手伝いをしてほしい。
それを聞いてお母さんとお父さんは驚いていたわ。
ラスティは分っているのよ。
私達は頼りになるってエヘヘッ。
それからは私達は慌ただしく王都へ出発の準備したわね。
その間も、先生にも凄いって所だよって聞いてわくわくして。
迎えが来るのは明日。
ラスティの事、王都の事、仕事の事。
二人でいっぱい話をしたわ。
でも一番話したのはあれね。
赤ちゃんの作り方。
ちょっとエッチな事って知ってるけど、お父さんとお母さんがしてるのドアの隙間からずっと見てたことがあるから、どうすればいいか知ってるわ。
早く明日が来ないかな。
そうして私達は抱き合って、いつの間にか寝てしまっていた。




