8話
今回もかなり短い。
っていうか短すぎてわろえない
「ここ何処だよ……」
目が覚めた時、何処か知らない場所にいたーーーー訳ではない。
神崎夕月は紅魔館の中で道がわからず、迷っていた。
事の発端は、今右手に抱えている本。
小悪魔が落としていった本を図書館まで持っていこうとしたのだが、図書館までの道のりがわからずさまよっているのだ。
しかも、こんな時に限って咲夜はレミリアと共に客人と話をしているらしいではないか。
色ボケメイドは不在、ここに来て気が遠くな……らなくもならないけど、紅魔館内部を覚えられていない夕月。働く(笑)のくせにまともに何も覚えていないのは正直夕月の頭が心配になってくる。
「あれー?図書館って地下じゃなかったっけ…………?」
苦笑いをしながら、神崎は宛もなく歩き回る。
そもそも、紅魔館の間取りさえ分からない者が図書館を探そうなどという無茶をしなければ゛あんな゛ことにはならなかったと、今の彼には知る由もない。
その、あんなことが起こってしまったのが今。
彼は間取りがわからないが故に、地下を歩き回っていた。
そう、………………地下を。
ふと、頑丈そうな金属製の扉を見つけた。
この扉は初めて見た。ここがもしや図書館ではないか、そう心躍る、とまでは行かないが軽く高揚としてくる。
が、この時によくよく考えてみれば良かったのだ。図書館如きにここまで頑丈な造りの扉は必要なものなのか、と。常識的に考えれば答えは「否」だろう。
「失礼しまーす、あのー」
ゆっくりと開けた先は図書館ではなかった。
その扉の先には………………
「あれ?貴方はだれ?」
ふーあーゆー?




