7話
携帯は打ちにくい……
「…………暇だなぁ」
部屋へ戻るが、やることがない。あの時、たしかに俺は「働いてもらおうかな」、と言われ、名目上働いてはいる。働いては、いるのだが、まともに仕事があったことは無い。仕事と言っても暇を持て余したレミリアの相手をする程度。やることが無く、有り余った時間をどう使うか、ここが問題である。
下手に人里に降りて、妖怪に見つかった場合に、弾幕ごっこのない今。
死ぬ、もしくは重傷を負うのは避けられないだろう。ましてや外来人だ。幻想郷のルールは適用されないはずだ。
はぁ、と大きく溜め息をつき、頭を抱えるほかなかった。
***
「で、八雲紫。お前だろう?あいつを幻想郷に招いたのは?」
「よくわかったわね」
レミリアの問いに、若干の笑みを含みながら、八雲紫と呼ばれた女は肩をすくめる。まるで、そう問われると分かっていたかのように。
「何故あいつを幻想郷に招いた?」
「そんなの簡単よ、面白いからよ」
「そんな理由でただの人間を招くとは気がしれないよ」
呆れたように紫を睨みながら、「だだの人間をな」と強調する。
「ただの…………?」
不思議そうな顔をして、紫はレミリアを見つめる。
「ただの人間だったなら招かないわよ」
「……つまり、どうゆうことなのよ」
「察しが悪いわね、つまり」
一呼吸を置き、八雲紫はにっこりと微笑みこう言った。
「彼、神崎夕月は能力持ちよ?」
急募、夕月の能力(笑)




