45話
ネタ入ってます。
わかる人いる?
「夕……さん?」
妖夢は目の前の光景を疑った。暗闇の奥から現れたのは見慣れたはずの夕で合ったのだが、数時間前の彼とは全く容姿が異なっていた。欠けていたはずの片腕が元あった場所にあり、穴となっていた片目も元に戻っていた。
そして、夕が使っていたはずの一人称は自分、のはずなのだが今使っていた一人称は俺なのだ。
「夕月なのだー、なんでここにいるのだ?」
「死んだからさ」
夕月、彼は確かにそう呼ばれた。
「まあ、ようやく役目を終えて入れ代わったみたいだからな、今度は俺のターンだ」
まるで決めポーズのように腰に手を当て、ルーミアを指さす。
「どうでもいいのかー、どうせもう1回食べるだけだし」
口を大きく開き、ルーミアは夕月に向かって飛びかかり食らいつーーーーーーけなかった。
不思議そうに顔を歪めあたりを見渡す。当の夕月はいつの間にか妖夢の隣に移動していた。
「あー、妖夢さんよ。白玉楼まで案内してくれっかい?」
「わ、わかりました……」
こちらも不思議そうに首をかしげながらもゆっくりと森の中へ歩を進める。
「あ、あの夕さん……」
「ん?」
「何か朝とすっかり変わってませんか?」
「ああ、そうか。そうだな……、どこから説明するかな」
額に手を当てて考える夕月。
「とりあえず、記憶が戻った。んでもって能力の操作ができるようになった、それでいいかな?」
「随分適当ですね……」
かなり簡潔に経緯を話す。記憶が戻ったとはいえここまで人格が変わるのだろうか、と不思議に思う妖夢の顔を見て笑いをこらえるのが大変な夕月であった。
***
「あれ?ルーミアここでなにしてるんだ?」
「チルノかー。散歩してる途中なんだけど何か忘れてる気がするのだー」
思い出せそうで思い出せないルーミアは頭の上に疑問詞を浮かべたままチルノの横に並ぶ。
「で、チルノは何してたのだー?」
「ミスチーのところに行ってウナギ食べてきたー」
チルノは満足そうにお腹をさする。恨めしそうにチルノを睨みつけ、何かを閃いたようにチルノの腹に手を乗せてわざとらしく大声を上げる。
「はっ!?動いた!?」
と、次の瞬間ルーミアは数メートル吹き飛ばされていた。ルーミアが感じることが出来たのは、ほほの痛みと何かを叩いたようなバシン、という鋭い音のみ。
「動くかぁぁあっ!!!」
何故か頬を赤らめて叫ぶチルノに申し訳なさを感じるルーミアであった。
わかった?
え?、わからないの?




