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東方陰影記  作者: 凛
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39話

展開が…テ☆ン☆プ☆レ

「か、神崎夕月……!」

「…連れてきちゃいました」

呆れたように口をあんぐりと開ける映姫。まさか役目を果たさず、なおかつ対象を連れてくるとは思ってもいなかったのだろう。一方連れてこられた夕は理解が追い付かず頭の上に疑問符を浮かべていた。

「ゆ、夕月…なのか…?」

空に浮かぶ少年を見て、信じられないと目を見開く魔理沙。その隣の咲夜は見ていられない、と言わんばかりに顔を背け拳を強く握りしめていた。それもそうだろう。記憶に残る神崎夕月は五体満足でいたはずなのだから。もし、夕が本物の神崎夕月だとしたら、あの眼帯とかけた左腕はどう考えてもルーミアの件で負ったケガだろう。

「夕月さん……!」

期待と不安が入り混じった形容しがたい表情をした射命丸はただじっと夕を見つめていた。

「こないだの天狗少女に、魔法使いとメイド…。この神社は随分とにぎやかなところだな、賽銭箱以外だが」

霊夢は、夕が最後にはなった単語に違和感を感じた。飛んでいるはずの今、賽銭箱の中身は見えないはずだからだ。

「あんた何でこの神社にお賽銭が少ないこと知ってんのよ」

「実は以前に一度だけ賽銭を入れに来たことがあってだな、まあその時はコートなるものを羽織っていたから気づかんのも無理はないだろう」

「―――っ、あんたまさかあの日の」

ある日、コートを着た見たことのない男が賽銭をいれにきたことがあった。まさかそれが夕である、ということにはやはり気づいていなかったらしい。

「…で、閻魔様。自分がここまで連れてこられた理由を教えろ」

ようやく、夕にとっての本題について触れた。説明もなく半ば強制的に連れてこられた彼にとっては理由なき行動であるならば迷惑極まりないことである。

「何ですかその態度は…。まあ、いいでしょう。要件は簡潔かつ単純明快です。神崎夕月、貴方に死んでいただきたい」

手に持つ笏を夕の方へ向けそう宣言をする映姫。だが、そう言われたはずの夕は何故か理解できない、といった表情を浮かべている。そう、納得できないではなく、理解できないという表情を。

「…すまない、神崎夕月とは誰のことか?」

「――――まさか…、小町!貴方は何も説明せずにつれてきたのですか!?彼が記憶を失っていることは重々理解させておいたはずですよ!」

「ありゃ?説明し忘れてましたか…、アハハハハ…スイマセン映姫様…」

申し訳なさそうに頭を掻く小町を見て、映姫はため息しか出てこなかった。

「…では、今の名は…そう、白玉楼では夕、そう呼ばれていますね」

「ああ、そうだが?」

何故名前の確認をするのかいまだに理解できない夕はさらに頭をかしげた。

そして、映姫は再度ここにいる霊夢、魔理沙、咲夜、そして射命丸に言い聞かせるように、こう口を開いた。




「夕、貴方の本来の名前は神崎夕月といいます。そして、貴方はルーミアという妖怪に食べられて死にました。その後、私の判決により冥界行きが決まりましたが―――――――あの時、有罪にするべきでしたね。神崎夕月、今度こそ貴方には地獄に落ちてもらいますっ!」

そう宣言した映姫は小町の持っていた鎌を取り上げ、夕、改め神崎夕月に向かってその鎌を振り下ろした…。

SSRがでるまでリセマラって辛いよね。。。

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