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うまい話2

「と、いうわけで女盗賊狩りに行ってくる」


俺はバジルたちから解放された後、服を買い終えたアメリアとエリザに合流した。

そして現在は彼女たちと少しはやめの昼食をとりながら今日冒険者ギルドで絡まれたことを報告していたところだ。



「最低ね。とうとう道端の石ころ以下になり果てたのね」


「まさかこれほどクズ人間だとは思わなかったぞ」


ん?

反応がおかしい。いつもこんなもんだと言われればそんな気もしてくるのだがさすがに扱いがひどいことになっている。


「まてまて、お前らはいったい何を聞いていたんだ?」


「だから女盗賊を狩って散々犯して奴隷商人に売り払うんでしょ?」


「私にもそう聞こえたが」


なぜそうなった!今日アメリアとエリザと分かれてから今に至るまでの過程を懇切丁寧に説明したというのになぜ俺の考えを理解していないのだ。


「ちが〜う!

俺は女盗賊団を た・す・け に行くの」


「クズ冒険者と一緒になってズコバコやってる姿しか想像できないのだけど?」


「まったくだ」


なん...だと。どうやら俺の下半身に対する信頼度は道端に落ちている石ころ以下らしい。

エリザはともかくアメリアはもう少し信用してくれていると思っていた。仮にも助けたわけだし。それ以前に何があったとしても、だ。

すっかりエリザに影響されてしまっている。

ここはひとつビシッと言っておかなければならないだろう。


「そんなことするわけ無いだろ

俺は奴らの仲間のフリをして女盗賊団の所まで案内してもらい、華麗に助ける!」


「そして、お礼しろだとか言って犯すのね」


「最低だな」


あれっ


「なんでそうなるんだよ」


「あんただけに任せておけないわ」


「そうだな。私達も同行させてもらおう」


「まてまて、それだと怪しまれるだろ」


「大丈夫だ元聖騎士として尾行なんてお手のもんだ。

100m以上先でも追跡できるぞ」


「いや、普通の聖騎士は尾行スキルなんて持ってないと思うんだがな」


「とにかくだ、私達は尾行していくから主は予定通りクズ供と一緒に行動してくれて構わない」


「分かった

じゃあ俺が攻撃を開始したら参戦してくれ」


「任せておけ」







俺が待ち合わせの東門につくとすでにバジルとサル野郎がいた。まだ待ち合わせの時間より早いはずだが殊勝なことだ。こいつらは絶対遅れてくると思っていた。


「お待たせしました」


「遅い!このバジル様を待たせるとは何事だ!」


俺が丁寧語まで使って待たせてもいないのに謝ったというのになんちゅー態度だ。絶対に許さんぞおおおお

というかまだ正午まではあと10分もある。これで遅いとか言われたらもうどうしようもない。


「すいません」


「兄貴が早すぎるんすよ」


サル野郎もっといってやれ


「おいバジル、そいつはなんだ?」


すると無造作にひげを生やした、冒険者などではなく盗賊の頭だと言われたほうがしっくりきそうな男が現れた。バジルのことを呼び捨てにしていた事からそれなりに名の知れた冒険者なのだろう。頭の空っぽのバジルよりは手ごわそうだ。



「ああ、俺の子分だ

荷物持ちをさせようと思って連れてきたんだ」


「そりゃいい

ちょうど前の荷物持ちが逃げ出したからどうしようかと思ってた所だ

しっかり働けよ」


くそ、えらそうにしやがって。日本にいたころの上司の顔を思い出したら腹が立ってきた。

あとで絶対後悔させてやるからな。

今は我慢我慢

俺は勤めて顔に出さないようにしながら答える。


「はい」


「そろそろ出発するぞ!」


「「「おお!」」」


ずいぶんと気合が入っている。

そりゃあそうだろう。この国の女たちは隠れてしまっているためめったにお目にかかることはできない。

それを犯れるかもしれないのだ。男なら誰でも気合が入るだろう。


「おい新入り、これ引いてけ」


そういって渡されたのは荷車だ。荷台には縄や首輪、食料など数々の道具が乗せられている。かなり重そうだ。こんなのを引いて移動しろと言うのか

俺を殺す気か!

だがここで断わってしまえばすべてが水の泡だ。仕方なく引き受ける。



「わかりました」







し、死ぬー

かれこれ1時間くらいは重い荷車を引いて歩いている。


「バジルさん、どこまで行くのでしょうか」


「これで半分ってとこだ。ばてんじゃねえぞ!」


まだ半分もあると言うのか

いやだめだ。ネガティブに考えるとつらくなるだけだ。ここはポジティブ思考でいこう

こいつらへの恨みを力に転換して後半分乗り切ろう。



「が、がんばります」



移動中にこいつらの話を盗み聞きしたのだが、どうやら今回の女盗賊狩りはギルドの正式な依頼というわけではなく、こいつらが勝手にやっているだけのようだ。それもそのはず、わざわざ報酬を支払ってギルドに依頼するまでもなく

こいつらのようなやつらが勝手に討伐してくれるのだから。

だが俺にとっては好都合だ。正式な依頼ならともかくプライベートでこいつらがいなくなった所で調査などしないだろう。

俺は好きに暴れられるって事だ。








「見えたっす。あの森のどこかっす」


「ここからは手分けして探すぞ

いくら女とはいえあまり戦力を分担しすぎるのはやばいからな

二手に分かれてアジトを捜索する!


俺たち漆黒の翼とバジルたち3人は右から、残りのやつらは左から中央に向かって調べていけ


何か質問は?」



チッ 盗賊顔の冒険者のほうは少しは頭が回るらしい。

それにしても面倒なことになったな。俺がいないほうの班が先に女盗賊団のアジトを見つけてしまったらまずいな。

アメリアたちにもう片方を任せるか?いやそれを伝える手段がない。

くそっ

なるようにしかならないか



「よし、開始!」


そして捜索が始まった。


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