風呂
結局オークション会場まで引き返し、係りの人に場所を教えてもらった。
宿屋は一泊金貨一枚もする超高級店だ。
どこでもいいとは言ったがここまで高いとは予想していなかった。
しかし前言を撤回するのもカッコ悪いので仕方無くここにした。
「ようこそおいでくださいました。当宿はこの王都でも屈指のサービスと設備をご用意してございます。どうぞごゆっくりおくつろぎ下さい」
綺麗な格好をした女性が俺たちを出迎える。魔女狩りがそこかしこで行われていると言っても流石に王都屈指の高級宿までは手が回っていないようだ。
受け付けを済まし、部屋に向かう。
廊下には高そうな壺が飾ってある。
「おおっ! めっちゃ広い」
部屋に入ると広さだけなら日本の高級ホテルのスイートルームにも匹敵するだろう。
「ほんとね!」
エリザも心なしかテンションが上がっているように思う。
「とりあえず風呂でも入るか。」
そう言って俺はエリザを引っ張っていく。
「ちょ、ちょっと!何で私を連れていくのよ!」
「主人が奴隷を風呂に連れ込む理由なんて一つしかないだろ」
「....最低!鬼畜!人でなし!」
俺は嫌がるエリザを連れて風呂に入った。湯煎は既に張ってある。さすが高級宿。
入る前は嫌がっていたが、入ってしまえばこっちのもんだ。
「もう!」
そういいつつもなんだかんだ言って付き合ってくれる。
可愛いやつだ。
かけ湯をして、湯煎に浸かる。 二人が浸かる分には十分な広さがある。
何日ぶりのお風呂だろうか。日本から転移してからというものシャワーを浴びる機会はあったがお風呂に入るのは初めてだ。なんとも懐かしい気分になる。
エリザを抱き寄せ、自分の膝の上にのせる。
細く小柄なエリザの身体は抱きしめるのにちょうどいい。
お湯の中だとより一層エリザのなめらかな肌が際立ち、とても気持ちいい。
そして揉みしだく。小さく、感度の良さそうな胸は揉まれるためにあるのだから!!
「きゃっ」
「はあ〜。極楽極楽♪」
本当に至福のひと時だ。俺はこの時この瞬間のために生きていた気さえしてくる。
「私は苦しいっ!」
少し強く抱きしめすぎただろうか。エリザがそんなことを言ってきたが気にしない。
この至福の時間を邪魔するのは何人たりとも許さない。
「ちょ、ちょっと!」
お湯が熱いせいだろうか、エリザの顔は真っ赤だ。
「どうかしたのか?」
「当たってるんだけど」
「何の事だ?」
もちろん分かっている。なにせ自分の事なのだ。わからないはずもない。
しかし俺は気づかないふりをした。
なぜなら、照れているエリザがあまりにも可愛いからだ。
ついついからかいたくなってしまう。
「変態!ロリコン!」
「さて、そろそろ身体を洗うか」
俺は浴槽から出て、シャワーらしきもののスイッチを押す。すると適温のお湯が降ってくる。なかなかにハイテクだ。
そしてエリザを見る。
じーー
「し、しょうがないわね」
そう言って石鹸を取り俺の背中を流してくれる。
エリザの小さくて冷たい手はくすぐった気持ちい。
ちなみに前は自分で洗った。
さすがに洗われるのは恥ずかしい。
一通り洗い終わると、俺は立ち上がり、
「さて、攻守交代だな♪」
「いやいやいや、遠慮するわ!
そ、そう奴隷がご主人様に洗ってもらうなんて畏れ多いのよ!」
「すぐ終わる」
そう言って後ずさるエリザを無理矢理椅子に座らせる。
「ちょっとだけよ」
エリザを見ると曲線を描く真っ白な背中に濡れたロングの赤い髪が張り付き。なんとも言えない背徳感を演出している。
俺は脇の間から手を入れ洗っていく。
手、腕、脇、上胸部、お腹、そして…
「いゃん!」
「あん!」
「ひゃあ!」
どこを集中的に洗ったかなど、言うまでもないだろう。エリザの身体が時折ピクリとする。感じているのだろうか。
「やめて もうやめて。」
エリザが上目遣いで懇願してくるが、そんなこと言われたら…
やめられるわけねーだろ!
ヒャッハー
その後1時間ほどかけてじっくりねっとり死ぬほど洗ってやった。
エリザは見ると腰がガクガクになっている。
風呂を出た後、よろよろとベッドに向かう。
「信じらんない。まさか1時間も飽きないなんて…」
なんてことをつぶやいている。
俺の力を思い知ったか!
俺はベッドに入り、放心しているエリザを抱き寄せる。
「さて、第二ラウンドを始めようか」
エリザの表情が絶望に染まった気がした。