40)届けこの声!?
まずは、叫び声を聞いちゃった人! ごめんなさい。
それは、霊感を持った人なんかにはとっても恐ろしい事態。
ですが。微妙に感のいい、霊感っぽいモノを持っている人にはさらに怖い事態でしょう。
はっはっは。お騒がせしました。ごめんなさい。ぺこり。
だって、故意ではなかったんです。
私の夢見が悪かった――。そういうことにしといてください。
『夢見』と言ったって私、幽霊なんですがね。
幽霊って寝ないもん! たぶん・・・・・・。
まぁ、サツキちゃんの夢というか、意識とシンクロしただけだと思うんです。
夢というか悪夢ですが。体験談的なモノですかね。
例の事件!? の『目撃情報』じゃないかと思うんです。
とりあえず。集まってきた幽霊仲間?な皆さんには一応、説明が必要でしょう。
ここはうんぬんかんぬん赫赫云々(かくかくしかじか)という事で如何ですか。
えっ、そんな誤魔化し方じゃダメ??
じゃ、前回分をぜひ読んでくださいませ。キラ~ン☆
――以上、おっちゃんからのアドバイスでした。
怒らないでください。おっちゃんだって悪気はなかったかと、ね! まぁ、きっと。
はい。当然、私もマキ夫人に怒られました。おっちゃん共々に、くすん。
マキ夫人にはおっちゃんからのアドバイスは「一度、深呼吸してよく考えてからじゃないと後が怖いことになる。かも・・・・・・」と、忠告を頂いちゃいました。
おっちゃんは口笛吹いてそっぽ向いていましたけど。反省しているはず。
(だって、マキ夫人が怖かった。から)
でもって、サツキちゃんの目撃証言って“重要”なんですよね。
警備の方々が病室の扉の前に詰めちゃうくらいですから。
けれどサツキちゃんがこんな状態だったので、今まで証言は取れない状態なんですよ。ですが・・・・・・パパさんの帰還が停滞していた事件に変化を齎しそうです。
と言っても、まだどうなるかなんてわかりません。
だって私が見ちゃった“夢”だって実際の事態なのか確かめられません。それに見ちゃった内容を誰かに伝える手段なんて――。ん? あれ?? もしかすると、出来る。かも!?
思いついたことがあったんです。
まぁ、思いついただけで私じゃ何もできませんが。ここは行動に移してみましょう。
とは言っても、他人さまの身体の中に絶賛滞在中な私は動けません!
えっ、解ってるって?
ですよね~ぇ。
そんな理由で、ここは要相談だ。ホウレンソウって奴ですね。
それでは皆さん。ご一緒に、声を揃えて。さん、ハイ。
『助けて~。幽霊さん』