36)ネガってとどけば・・・・・・
新しい朝が来る。
落ち込んでいたとしても朝は来る。元気だったって朝は来る。
ふよ~。と、おっちゃんが目の前を漂い過ぎた。まるで風に流されたように。
正確にはマキ夫人に手巻きされ、その後は摘ままれ病室から運び去られたのだが・・・・・・。
おっちゃんが何をしたかったのかは分からないけど、マキ夫人によってその騒動(に決まっている!)は起こされる前に制圧された。いいことだ。たぶん。
だって只今、病室では感動の再会が展開されているのだから。
おっちゃんのイタズラ!?の入り込む余地はないんです。
そう、待ちに待ったお方の登場に私も感動中なんです。ええ。
はい。皆さま! サツキちゃんパパの登場なんですよ!!
待ちに待ったパパさん登場で、私の気分も急上昇です。
実はパパさんとしては事件後すぐに駆けつけたかったそうなんですが、海外でのお仕事ではなかなか難しかったみたいです。
逆に仕事より家族を大事にすると聞いていた海外(←おっちゃん情報です)だからこそ! すぐに駆けつけることが出来そうな気がしていたのは、気の所為ってことですね。
でも代わりにパパさんは次は無理でもその次、つまり次の次の赴任先は日本という確約をもぎ取ったそうです。
拍手・ぱちぱちぱちぱち。
ん? ぱちぱちぱちぱちっ。で、いいのかな??
・・・・・・ちなみに次の赴任先は治安の良いところとの確約もしてきたというパパさん。優秀ですかね。
でも「そんなことしてないで早く帰ってこいよ!」とも思います。
まぁ、幽霊に言われたくはないでしょうけど。
パパさんはサツキちゃんを膝の上に抱き、ベッドの横たわるママさんの手を握っています。
――あの、私お邪魔ですよね。
せっかくの一家団欒です。余計な私はどこかに行ければ良かったんですが、残念ながら席を外せません。
どうしたらいいですか?
ああ、こんな時は動くことの出来るおっちゃんやマキ夫人が羨ましいです。
サツキちゃんの中に入ったまま出られ(動け)ないんだから仕方ないですよね?? コレ大事。
という理由で私は中に入ったままなのを良い事態にサツキちゃんパパの観察をすることにしました。
だって私サツキちゃんのパパさんを見るのも初めてなんですよ。
「初めまして、あの許可なく愛娘の中にいますが自分の意思では出られません。しばらくはこのままだと思いますが、よろしくお願いします」
まぁ、直にご挨拶も出来ませんし、幽霊な私の声も届かないとは思いますがここはきちんとご挨拶させてくださいませ。ぺこり。




