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21)お日柄、季節がら

 誤解しないでください。皆さん! 私、悪い霊じゃないですよ。

 どなたか保証してください。同意でも構いませんから、ねっ。

 ちょっとドキドキします。心臓なんて動いていないはずですが、私、幽霊ですから。



 そうですね。この病院を出没ポイントにされている幽霊な皆さんも多いことですし、ここは是非、先輩な皆さんの経験談?を聞いてみたいですね。

 まぁ、ここは病院の患者さんに見える(・・・)方が幾人かいらっしゃったら。騒ぎになりそうなくらいなんですよ、実は。

 幸い、存在の力が強い?? 幽霊さんはおっちゃんとマキ夫人くらいのようで、他の幽霊さんは他に影響を与えないといいますか。存在が薄いというか淡いといった方がいい気がします。

 ああ、別に性格のことではありませんよ。アシカラズ!! あれ!? なぜかカタカナに。気にしないでくださいな。はい。


 それでも、たぶん。私より長くこの世に漂う幽霊な皆さんがここには集って来られます。

 ケフンっ。で、それを踏まえまして記憶のない自分のことよりも、おっちゃんやマキ夫人のようにこの病院に住んでらっしゃる? 長期滞在中??な、幽霊の皆さんのことが気になる今日この頃なんです。

 ほら、人生・・・・・・じゃなくて、幽霊の先輩です。

 だって気になっちゃうじゃないですか。ミーハーなつもりはありませんが、好奇心がわいてくるんです。自分が動けないせいですかね?


 でも、皆さん。いいですかいくらここが病院だとしても。夏場にふさわしい環境は提供できませんよ!

 お願いですから『肝試し』とかしに来ないでくださいね?

 ホラーじゃなく、スプラッターな現場に居合わせることだってあるんです。

 だって、ここ病院ですよ。


 病気だけじゃなく、怪我された方だって運びこられます。いろんな災害現場から緊急搬送される方だっていらっしゃいます。

 元気になって帰っていかれるといいのですが、力及ばず無言で帰還される方だって中にはおられます。

 おっちゃん等の話しによると自分の身体を見下ろしている方や、覗き込んでいる方もそんなに多くはないそうですが、偶にいらっしゃるようです。

 すぐに自分の中に戻られる方も、そのままどこかへ消えてしまわれる方も。


 そして、おっちゃんたちとの宴会??に飛び入り参加する方まで。

 まぁ、その後。無事に自分身体へ帰還される方と、去っていかれる方に大体別れるそうですが。

 ですが、あれだけ自由に気ままにこの世を彷徨う皆さんがホント楽しそうで。

 イキイキと。って言い方は『変』だと思いますが。はつらつも『変』でしょうし、ね?

 少なくとも退屈とは無縁そうですよ。

 

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