20)記憶層?
皆さん。私、実はお空で気が付いた時から記憶はないので。いろいろと気にしてなかったんです。
「気にしろ!」
と、言われそうですが。気にしようがないんですよ。だって。
ほら『記憶』にないモノって、考えても仕方がない。というか、何を気にすればいいのかわからない時点で考えようがないジャン。って、感じなんです。
結局、自分がいつ幽霊になったのかも覚えていないし。何が原因で幽霊になっちゃったかも分からない。
ええ、未だ少しも思い出しもしていないです私。そう、夢も見ません! し、ねぇ?
(でも幽霊って“夢”見るんですか??)
皆様のご意見、お待ちしております。
サツキちゃんは確かに現在、外界との接触をさけ、閉じこもっているような状態ですが、生きていますからちゃんと睡眠もとっています。
どう説明すればいいのでしょうか。外界との接触は滞っているのですが、ちゃんと食事をしたり治療を受けたり、着替えたりもできます。
ただ自分から進んでではなく、促されれば従うというロボットのような状態です。
なので誰もサツキちゃんに構わないと、ずっとそのまま微動だにしません。まるで精巧な人形のように、生気もなくフリーズしたままなんです。
もっと子供らしく、少しもじっとしていないで、落ち着きがなく動き回ったり、遊んだりしてる頃だと思うんです。本来は、どうでしょうかね?
病室でただじっとしていても不健康だと、私思うんです。心配です。
それに、夜もうなされてるみたいですし。
幽霊じゃ何もできません。手助けしたいと思っても・・・・・・。
(サツキちゃんパパさん。ものすごく、待ってます! 早く会いに来て~)
ね、こんな状況じゃ、私も気になって眠れません。
はて、サツキちゃんの中にいる現在、私はサツキちゃんと一緒に眠っているのでしょうか。夜とか。
気にしたことがなかったので、実際に寝ているかどうかも自分では解りません。
ここはおっちゃん――。いえ、この場合はマキ夫人に確かめてみます。
だって、サツキちゃんの寝顔をおっちゃんにじろじろ見せるわけにもいかないと思うんです。
幼くとも、りっぱな乙女ですから。嫁入り前ですよ!
つい、パパさんがお約束のように、
「サツキは嫁にやらん!」
なんて科白を口にすることを想像してみました。
ちょっとにやり、なんて口元を緩めてみます。サツキちゃん、つられて笑ってくれないかなぁ?
幽霊の行動につられちゃったらダメですか?? う~ん。表情が消えていたのに、理由もなく笑っていたらかえって、心配されますかね。
・・・・・・何かが憑りついたように、見えたりしますか。