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2)目指すは!



 私、実は記憶がありません。


 そしてなぜここで、お空を漂っていたのかとか何も覚えていないんです。大事なことなのにどうしましょう。



 さて、空を見上げて「あ~っ。空が近いな」なんて呟いてみました。

 さらにお空から地上を眺めてみましたが、見覚えはありません。

 生きていればこんな光景そう簡単に見られませんから、仕方ないかもしれません。


 ふよふよとお空を浮遊したまま私は「どうしよう」などとつぶやいていました。やはり、答えはどこからも返ってきません。が、このまま漂っているのもアレですよね。

 はい。できればここから移動したいです。だって、このまま風に吹かれている場合じゃないでしょうし。

 もしかするとすでに結構な距離を流されてきているのかもしれませんし。

 このままだと一所懸命、風に抵抗していないと、さらにどこぞに流されてしまいます。


 さて、本当にどうしましょう? まずは行動あるのみですか。

 手を目の前に挙げると、自分でも不思議なことですが。見えます! (注・透けていますが)

 どうやら足もあるみたいです。幽霊ですが。

 でも、裸足っぽいです。まぁ、靴を履いていなくても困りません。踏みしめるものはありません。ええ、空中ですから。


 自分で見える範囲での判断です。ただこれじゃ、どんな恰好――もとい状態をしているのかはわかりませんよ。

 例えば傷があるのかないのかとか。

 ほら半透明なうえ、流血なんてしていたら、怖いですよね。


 こちらに悪意なんかなくても見えた方、確実に怯えますよね。そして一方的に悪役認定です。そんなこと却下です!

 まぁ、裸じゃなさそうなのでそれだけは安心しましたが。でも着物ではないみたいですよ。

 いや、だってお約束じゃないですか、ほら。


 幽霊=足がない


 とか


 幽霊=着物


 ね、これで私が柳の下にいたりすれば夏の定番ですよね。違いますか?

 ・・・・・・髪の毛をちょっと銜えてみた方が絵的にはいいですかね。



 そんな冗談はいいとして。では、自身の状況確認も済んだようですし、まずは地上を目指してみたいと思います。

 気付いてからこれまで、ずっとふよふよとお空を浮遊してはいましたが。問題はどうやって地上に降りればいいのでしょうか。

 まずは泳いでみましょうか。歩いたほうが早いでしょうか。それともただ念じて叶いますか。


 ですがこのままお空を漂っているよりは、行動あるのみです。移動できればの話しですね。

 はい。がんばって地上を目指したいと思います。それでは失礼!

 

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