表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
彼女をNTRれたら、彼女のお姉さんと付き合うことになって、それ以上にラブラブになりました  作者: beru


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

28/70

第二十八話 元カノの腹いせ

「そろそろ終わりにしようか」

「はい。うーん、疲れましたね」

 夕方になり、そろそろ両親も帰ってくる時間になるので、由乃先生との勉強会もお開きになる。

 結局、真面目に試験勉強しちまったな。まあ、それで良いんだけど、もうちょっと由乃さんとね……。

「ふふ、陸翔君、思ったより呑み込み速いじゃない」

「いえ、そうでもないですよ。奈々子の方が成績良いですし。あいつに勉強教えたりしてるんですか?」

「たまにね。でも、あの子は私なんかよりずっと頭の回転早いし、教える事もないのよね」

 性格は最悪のくせして、成績は良いなんて、神様も不公平な事をしやがる。


「それじゃ、私はもう帰るね。お疲れ様」

「あの、ちょっと待ってください」

「なに?」

 由乃さんが帰り支度をして、部屋から出ようとしたので、慌てて彼女の手を掴み、

「その前に良いですか?」

「もう、なに? まさか、おっぱい揉ませてとか言わないよね?」

「は、はい。揉ませてください」

「冗談で言ったんだけどっ! うう……お父さんとお母さん、そろそろ帰ってくるんじゃないの?」

「まだ、もう少しかかるんで……」

 夜中になるって言っていたので、まだ帰って来ない筈。多分。


「はあ……ちょっとだけだよ……きゃっ」

「へへ、ああ、由乃さんの、マジで柔らかいです」

 遠慮なく、由乃さんの胸を後ろから鷲摑みにしていく。

 何だかんだでサービス良いなあ……いっそ、このまま押し倒しちゃっても良いんじゃないか。

「こら、もう駄目! ちょっとだけって言ったでしょう」

「うーん、由乃さんの揉み心地良かったのになあ」

「今日は勉強を教えてくれって言ったから、来たんだからね。そういうのはもう少し大人になってからじゃないと……」

 調子こいて、揉みまくっていたら、由乃さんも本当に嫌がったので、仕方なく手を離す。


 もうちょっとイチャイチャしたいんだけど、これ以上長居させると、親が帰ってきそうなので、この辺が潮時か。

「奈々子にもこんな事していたの?」

「してませんよ。頼んだことすらありませんから」

「どうして? あの子もスタイルは良いじゃない」

「うーん、何となくですかね」

 奈々子とエッチな事をしたい気持ちはそりゃあったけど、あいつはどうもそういうの嫌がる傾向あったんだよな。

 男とはやたらと付き合っているくせして、肝心なところはガードが固いというか……よくわからん奴だ。


「最近、陸翔君、顔つきも手つきもいやらしくて心配だわ。これから、私と会う時はコンドーム持参しておいてね。持って来なかったら、取りに帰るか、途中で買うかしないとデート中止にします」

「由乃先生、厳しいですよー……」

「きゃん♪ もう、甘えたって駄目だからね。君はまだ未成年で、私の方が大人なんだから、いざって時は私がしっかりしないと駄目なの。わかるでしょう?」

 ビシっとした顔で俺にそう言うと、俺も駄々を捏ねる子供のように、由乃さんの胸元に顔を埋めていく。

 信用なくしちゃったのかな……だとすると、悲しいな。


「んもう、万が一の事があったら、困るでしょう?」

「万が一とは?」

「あんまり言わせないの。察しなさい、そのくらい」

「うーん、俺、馬鹿だからわからないですよ。何ですか、万が一って? 教えてください、由乃せんせー」

「…………」

 由乃さんの胸に顔を埋めながら、すっ呆けたように質問すると、由乃さんも流石に呆れてしまったのか、頭を抱えて黙り込む。

 言わんとしている事は何となくわかるんだけど、一応、念のため、万が一というのは何のことか確認しておかないとな。


「わ、私が妊娠したら困るでしょう! そうなったら、責任取るの私なんだからね。陸翔君、子供が出来たらちゃんと養える? 学校はどうするの?」

「う……ですよね」

「うん。はあ……何か出来の悪い息子を持ったみたい……」

 溜息を付きながら、俺の頭をなでなでしてそう呟く由乃さんだが、何だかんだで甘々なんだなあ。

 俺に甘いのは嬉しいけど、他の男が言い寄ってきた時にちょっとだけ心配になっちゃう。


「由乃さんの子供かー。いつか欲しいですね」

「そうね。でも、もう少し待ってくれると嬉しいなあ。今、出来たら、二人とも不幸になるだけでしょう」

 まだ付き合い始めて間もないのに、こんな会話をするのも気が早すぎて馬鹿らしい気がするが、何年か後にはそうなると良いなあ。

「じゃあ、もう帰るから。試験頑張ってね。赤点取ったら、私が補習してあげるから」

「マジですか? じゃあ、赤点取っちゃおうかな」

「そういう事、言わない。それじゃ、またね。ちゅっ♡」

 と冗談を言った俺の頬に軽くキスをした後、由乃さんは部屋を出て玄関へと向かう。

 うーん、相変わらずサービスが良い人だなあ。

 こんな事されたら、ますます由乃さんの虜になっちゃうよ。


「送りましょうか?」

「大丈夫よ。奈々子に会ったら、面倒でしょう」

 玄関まで見送った後、由乃さんを自宅まで送ろうとしたが断られてしまい、そのまま彼女を見送った。

 もう少し一緒に居たかっけど、仕方ない。

 俺も早く由乃さんと同棲したいなー。


 翌日―

「んー、由乃さんとの勉強の成果かな。何だか、いつもより、授業も理解出来た気がしてきた」

 午前の授業が終わり、そんな事を考えながら、購買へ向かう。

 由乃さん、先生には合うかもなあ……あんな美人の先生に俺ももっと教わりたい。

 まあ、個人レッスンは彼氏の特権かもしれないけど、毎回って訳には行かないからなあ。


「ん? あれは……」

 渡り廊下を歩いている途中、中庭の方に目をやると、奈々子の姿が見えた。 

 男子と一緒に居るけど、何やら、口論しているみたいだが……何かあったのか?

 あいつの事だから、心当たりがありまくりだろうよ。

「無視無視。俺には関係ないね」

 奈々子とあの男の間に何があろうが知った事じゃない。

 どうせ奈々子が悪いんだろうしな。

 そう言い聞かせて、素通りして行った。


「ただいま……」

「奈々子、おかえり。今日も遅かったじゃない」

「ちょっとね」

「中間テスト近いんでしょ。あんまり、遅くなったら……あら、奈々子? 

 何か手に痣が付いてない?」


「ちょっと喧嘩しただけ。別に大した事ないし、もう平気だから」

「もう、また男子と? 女の子なんだから、気を付けないと」

「すぐ治るし、これからは気を付けるよ。そうそう、学校でそいつと喧嘩している最中にさー、陸翔が通り過ぎたのよ。でも気づいてなかったのか、無視したのか、素通りして。後者なら薄情だよね。元カノが絡まれているってのに」

「え……?」

 その事を聞いて、お姉ちゃんも信じられないって顔をして、しばらく固まる。

 嘘は言ってないもんね。私は何も悪くない。

「それだけ、じゃね」

「あ、ちょっと……」


「ふん、バーカ」

 これでお姉ちゃんの陸翔への株はだだ下がり。

 さっさと愛想尽かされて、捨てられちゃえばいい、あんなクズみたいな痴漢。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ