第二十三話神の御告げ(オラクル)
第二十三話神の御告げ(オラクル)
「過去に戻った……か、にわかには信じ難いが、初対面で俺の本名を知っていたことや俺の計画も知っていたことを鑑みると真実と言っても良いのだろうな」
「たいちょがそういうなら私も信じるっすよ。それにしても未来から来たんすよね〜、私とたいちょはどんな関係になってるんすか、教えてほしいっす!」
本当のことを教えるべきなのか?
私がいた未来でニコラはギルドによって殺されていたことを。
「ユリア様、教えるべきかと」
「まさか人の考えを見たのか?」
ウィズに質問するとこくりと首を縦に振った。
「教えるからな、いいな。どんな未来だとしても怒るなよ」
「なんすか〜勿体ぶらずに教えてほしいっすよ。そうっすよねたいちょ」
「俺に話を振るな。だが、まあ知りたいのは確かだな」
「未来でニコラは……殺されている。しかもギルドによってだ」
私の言葉を聞いてニコラの顔は青ざめていった。
「なんすかそれ、冗談っすよね。まだ私、たいちょに恩返し出来てないっすよ。そんな冗談笑えないっすよ」
「ユリア様は冗談など申しておりません。事実を言っているまでのこと。ですがその未来が来るかどうかは私たちの行動次第ということです」
「ニコラさっきユリアが説明しただろ。未来が変わってきていると、ならば俺たちがやることは決まっているだろ」
「そうっすね、私たちでその転生者とかいう奴をギャフンと言わせて逆らえなくしてやるっすよ!」
「相変わらず能天気だなニコラは」
「デュランは黙っててほしいっすよ!」
「そんな未来聞かされてニコラを心配したんだぞ」
「それなら言葉を選んでほしいっすよ! でも心配してくれたことは正直嬉しいっすよ。たいちょの次にっすけど」
転生者には毎度毎度困らされる
「そんな甘い考えだと転生者に殺されるぞ」
私は改めて転生者の危険性を説いた。
「ギャフンと言わせるのではなく、徹底的に排除する。そうでもしない限り私たちは蹂躙される」
あのストーカー野郎は前の時代ではギルマスに迫るほどだったことは事実だったが、ここまでではなかった。
だが、ストーカー野郎が転生者なのだとすればこの時点でギルマスを超えることも大いにありえる。
それほど転生者は危険だ。
復讐のためには邪魔をする奴は殺す。
私がそう考えていると、あのやかましい声が聞こえた。
『スキル強化を行いませんか? あの転生者は危険です。私の失敗の尻拭いをさせることになったことは謝ります。エタニティドラゴンの始末までしていただいたこと感謝しています』
なんだ、以前と言葉の雰囲気がまるで違う。
尻拭いって一体なんのことだ。
訳がわからない。
『説明します。私はこの世界の神でありギルドマスターを殺しギルドを変えるために幾度となく転生者をおくりました。現在は貴女の過労不死スキルを借りて話しかけています。転生者にはスキル適正というものがあり、そのランクに応じてスキルを付与し魂の循環をさせるのが私たち神の役目なのです』
ならばお前らが原因で、ギルドの面倒ごとが……アレの相手をするのがどれだけ面倒か、お前らは知らないだろ!
『はい、全く知りません。それは貴女も同じで私たちの仕事の苦労を知らないでしょ』
それはそうだが、なんで私が尻拭いとやらをしなければならないんだ。
『貴女が復讐のために変えた過去が私たち神の予想外に良い方向に傾きそうでしたので、それに貴女は放っておいても尻拭いをしてくれますから、スキル強化など出来ることは……』
しなくていい、私は私のやり方で復讐を達成させる。
お前らの力は借りない、借りてたまるか。
『私がその気になればすぐに貴女たちを魂に出来ますよ。それでも断りますか』
あぁ、それでもだ。
それをして困るのはお前らだろ、私を頼っている時点でそうだろう。
『それはそうですが……もういいです!! スキルレベルが上昇致しました。成長上限突破、再生力上昇を獲得致しました』
なんだったんだ一体
「ユリア様、どうされました?」
「なんでもない」
私たちはそれから転生者を倒す計画を立てた。
読んでいただきありがとうございます!!
更新は出来る時にしますね




