四十九話 集金!ハムケン!
ハムッチとハムケンが話している。どうしたのだろう?
「ハムッチ!警備員していた時のお金はいつ返せるん?」
「……」
ハムケンの問いにハムッチは答えない。
「結構ハムビタンZ飲んだよね、お金は返さないとね〜」
口調は優しいが、厳しい事を言うな……
「……ッチ……」
「なんか言ったん?」
ハムッチはなんとか言葉を出した。
「しばらく無理ッチ……ごめんッチ……」
「そうなん?しばらくは待つから、ちゃんと働いて返してね〜」
ハムケンはそう言って去って行った。
「ハムッチ!働けるの?」
「働くしかないッチね……だけど計算してみたら、簡単には返せる額じゃないッチ……」
「いくらくらいなの?」
「大体40000円くらいッチ……」
「全然返せる額じゃん!働いて返そうよ!」
「でも40000円ッチよ!?ゲーム何本買えるッチか!あと働き出したらハムビタンZ飲まないとやっていけないッチ!」
ハムッチは怒り出してしまった。なんとかなだめないと!
「とにかく!ちょっとずつでも返していこうよ!いろんな仕事やってみてさ!ハムッチにも合う仕事があるよ!」
「そうッチかね……とりあえず仕事探してみるッチ!」
なんとかハムッチは落ち着いた。何か物を壊さないで良かった〜
次の日……今度はハムニブとハムタクがハムケンと話していた……嫌な予感しかしない……
「二人とも、まだジムに行っているみたいやね〜ところで貸したお金はいつ返せるん?」
前に怒られたのにまだ借りているのか!?
「……少し働いて返しているぞ!」
「そうじゃ!全部じゃないけど、少しは返してるんじゃ!」
「二人は、筋トレするためにハムビタンZも買っているよね〜そのお金貰ってないよ〜あとハムビタンZは2100円に値上がりしてるからね〜」
なに!それは初耳だ!ハムケンはさらに続ける。
「前にも働いて返してって言ったよね。とにかく貸したお金は返してね〜」
ハムケンは去って行った。
「ハムニブとハムタク!働かないとダメじゃないか!」
「筋トレしていると筋肉痛になるぞ!筋肉痛になったら働きにくいぞ!」
「そうじゃ!筋肉痛で働くのしんどいんじゃ!」
そんな事言われても……なんとか二人を働かせないと!
「二人とも!力はあるんだからそれを活かした仕事探そうよ!」
「それはしんどいぞ!」
「力仕事をしたら、いい筋トレになるかもしれないよ!」
おれがこう言うと二人はハッとした。
「そうじゃ!ハムニブ!そんな仕事探すんじゃ!」
「その手があったかぞ!」
二人も仕事を探し出した。良かった!
今度はコタローとハムケンが話している。
「コタロー!ときめきメーターのお金まだ貰ってないよ。メイド喫茶のお金も貰ってないけん!」
「すまねえっすハムケン!バズる動画を撮って返すっすから、待ってくれっす!」
「いつまで待てばいいん?なかなか再生数伸びてないんよ。普通に働いて返して欲しいんよ」
「働いたら動画撮れなくなっちゃうっすよ……でもしょうがないっすね。少しずつでも働くっす!」
良かったこれで解決だ!しかし……
「ユーキ!ユーキもお金返してないよ!」
見守っていたおれにも、催促がきた!
「あれ?おれお金借りてたっけ?」
「宇宙怪人ウイルスにみんなが罹った時の薬代、貰ってないよ!」
ああ!あの時のお金か!しかし今は持ち合わせがない……
「ハムケン……新しいバイト探して返すよ……」
「ならいいんよ〜ちゃんと返してね〜」
とりあえずは待ってくれるみたいだ。
おれには一つ気になる事がある。ハムスター達が宇宙怪人銀行から借りた4000万の事だ。父さんが肩代わりしたが……ハムスター達は父さんに返しているのだろうか?
おそらくハムケン以外のハムスター達は返せないだろう。ハムケンは返しているのだろうか?聞いてみる。
「お父さんにはお金返したんよ〜全額耳揃えね〜」
「え!マジで!ハムケンが借りた1000万を返したってこと!?」
「違うんよ〜ワシ達宇宙怪人ハムスターが借りた4000万返したんよ〜」
「え!ええーーー!!!」
父さんに聞いてみたが、どうやら本当のようだ。しかしどうやって返したんだ?それも聞いてみよう。
「ハムビタンZ売りまくって返したんよ〜ハムビタンZを一本
5000円で売ったらすごく儲かったんよ〜」
5000円で売ったのか!?それでも売れるんだ!だが原価はいくらなんだろうか?教えてくれないと思うが……
それでも聞いてみよう。
「それは教えられないね〜まあ1000円で売っても利益が出るて事だけは言えるんよ〜」
「5000円で売ったらぼろ儲けじゃん……」
「安く仕入れて高く売るのが商売の基本やけんね〜」
確かにそうだが……まあ父さんに返してくれた事は良かった。しかしハムケンは商売上手だな……
ちなみにおれとハムケン以外のハムスター達は借金を返すために働き出した。おれ達も頑張らないとな!
次回予告
ユーキの秘密が明らかに!
次回
最終話 宇宙怪人ハムスターは永遠に