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四十二話 ロボットを愛する男とロボットの花嫁 前編

 突然ハムノヨから電話がかかってきた。その内容は……

「ユーキ!大変なのよ!ワシ、ハムスター星から持って来たロボットを出すのを忘れてたのよ!」

「そうなのか!すぐに宇宙船に取りに行こう!」

 そしておれとハムノヨは宇宙船はへ向かった。



 宇宙船の中には水が入った金魚鉢があった。

「ハムノヨ!これにロボットが入っているの?」

 水はかなり濁っている。中の様子が分からない。

「そうなのよ。濁った水を捨ててみてのよ!」

 金魚鉢の中の濁った水を捨ててみた。すると……

 小さな人間の女の子のような姿のロボットが入っていた。まるで妖精のようだ。

「ハムノヨ!この子がロボットなの?」

「そうなのよ!この新しい水の中に入れるのよ!」

 おれはその通りにやってみた。

「もう!ハムノヨ!ほったらかしすぎだよ!水が濁って、機能停止の状態だったんだよ!」

 ロボットが話し出した!

「ミナちゃんごめんなのよ。これからは、ユーキに水を換えてもらうからね!なのよ。」

 おれが面倒見ないといけないの!?てかさ……

「ハムノヨ!水は地球の水でいいの?」

「ダメなのよ!ハムスター星から水を取り寄せないといけないのよ!」

「ま、マジで……」



 おれはとりあえずハムスター星のロボット、「ミナちゃん」を家に持ち帰った。

「細かい事はハムケンに聞くのよ!」

 と言ってハムノヨは帰ってしまった……

「ミナって名前なの?」

「違うよミナ『ちゃん』だよ!」

「ちゃんまでが名前なのか……」

 おれはハムケンが帰ってくるまでミナちゃんとしゃべっていた。しかし人間みたいにしゃべるな。

 ハムケンよりも先にハムッチが帰って来た。

「お!うちにもミナちゃん来たッチか!よろしくッチ!」

「ハムッチ!よろしくね〜」

 二人は顔馴染みなのか!?聞いてみると……

「このミナちゃんとは初めましてッチがハムスター星では一家に一台ミナちゃんがあるッチ。ミナちゃんはみんなネットで繋がっているッチ!だから私の事がわかっているッチ!」

 そうなのか!そうこうしてるとハムケンが帰って来た!




 おれはハムケンに事情を説明した。

「ほーなん!ミナちゃんが来たんか〜でもユーキ!ハムスター星の水を取り寄せるにはお金がかかるけん!」

「水はいくらくらい?あと何日経ったら水を替えなければいけないの?」

「水は30000円くらいかかるね〜あと一週間で水は替えなきゃいけないんよ〜」

 さ、30000円……しかも一週間……これはとてもうちでは面倒見れないぞ……その事をハムケンに伝えると……

「うーん、そうやね……それだったら面倒を見てくれる人を探せばいいけん!」

 おれはハムケンの提案に乗った。




「今日はみんなにお知らせっす!このハムスター星のロボットミナちゃんの面倒を見てくれる人を募集しているっす!」

「どうも〜ミナちゃんだよ!この家ではダメみたいだから誰か面倒見てね〜」

「応募はハムッターのDMで送ってくれっす。」

 コタローの動画チャンネルで応募を募集してみた。すると……

「ユーキ!応募がいっぱいきたっす!」

「よし!この中からミナちゃんに選んでもらおう!」

 ミナちゃんに見せてみると、とある人の応募が目が止まったみたいだ。

「この人お金持ってるみたいだし、優しそうに感じるよ!この人に会ってみたいな!」

 名前は権田さんと言うみたいだ。写真も送ってくれている。

 見た感じおれもミナちゃんと同じように感じた。

 すぐに返事を送ると家まで来てくれる事になった。

「権田さん……いい人ならいいな〜」

 ミナちゃんはポツリと呟いた。




 次の日早速、権田さんがやって来た。

 おれとハムスター達が見守る中ミナちゃんと話してもらう。

「権田さん!どんな仕事しているの?」

「僕は公務員をしています」

 公務員か!なら安定しているな!

「私の面倒見れる?ハムスター星の水を取り寄せないといけないけど……」

「大丈夫です!僕、独身で子どももいないので余裕があります!」

 ここでハムケンが割って入る!

「水は一週間で替えないといけないけん!水は35000円でワシから買ってよ〜」

 あれ?水の値段上がってね?小声でハムケンに聞いてみる。

「配達料がかかるけん!権田さんの家まで持って行く手間賃なんよ〜」

 なら仕方ないかな……権田さんは

「いいですよ。35000円払います!」

 と言った。

「なら問題無いかな、ミナちゃんは権田さん気に入った?」

「うん!権田さんの家に行くよ!」

 ミナちゃんは満面の笑みでおれの問いに答えた。

「決まりっすね!」

「ミナちゃん!地球でも頑張れだぞ!」

 その日のうちに権田さんが連れて行った。

 権田さんが帰った後にハムケンが話しかけてきた。

「ユーキ!地球のスマホでもミナちゃんと直接に連絡出来るようにしたけん!何かあったら連絡するんよ〜」

「え!ハムケン!そんな事まで出来るの!?わかった!そうするよ!」

 これなら何があっても大丈夫だ!




 しばらく経って、権田さんから電話がきた!

 挨拶もそこそこに要件を聞くと……

「僕、ミナちゃんと結婚します!」

「え!でもミナちゃんはロボットですよ!」

「今は多様性の時代ですし、ミナちゃんからはOKもらってます!」

 おれは電話を切ってミナちゃんに連絡した!

 すると……

「私は嫌じゃないよ!この星で生き残るには権田さんに面倒見てもらった方がいいなと思ったよ!」

 という連絡が返ってきた。マジで結婚するのか!?




 ハムケンにも相談してみるも……

「ほーなん!別にいいんやないん?」

 と言っていた。

 まあ権田さんとミナちゃんが合意しているのならいいのか。と思ったのでおれ達は権田さんを応援する事にした。

 権田さんも言ってたけど多様性の時代だしね!

次回予告

ハムネン

「ワシもロボット連れて来たの忘れてたねん!」

ユーキ

「ま、マジで……」

次回

ロボットを愛する男とロボットの花嫁 後編

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