表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カインプロジェクト(全年齢版)  作者: 五十鈴川飛鳥
12/17

12赤銅

「天野さ~ん。加納で~す。お世話になりま~す。」

 ひかりが民宿の玄関を入り、大きな声で天野さんを呼び出す。


「はいは~い、ちょっと待ってね。」

 奥から若い女の声が聞こえてきた。


 玄関に、若いというか、同世代の女の子がTシャツにホットパンツで、色んな部分がはみ出しそうな刺激的なスタイルを隠す気もなく、しかもブルブルと揺らしながら、というかチラチラと見えちゃいけない部分の隙間を作りながら駈けてきた。


「あなたたちが、加納さんの娘さんの西里高校の皆さんですね。へーぇ、なかなか……」

 女の子は到着した面々を見渡し前かがみになり、お辞儀をしながらひかりたちを迎える。思わず男性陣も前かがみになってしまう。


「ちょっとトイレはどこですか?」

 武藤からその言葉が出たのを契機に、男性陣は俺も俺もと続く。


「トイレは、中と外、両方あるけど。」


「外でいいです。」

 男性陣は、早く離れて、息子のポジショニングを変えたい。

「女子は中がいいかな。」

 女性陣は、外はちょっとと敬遠する。


「中はそこに見えるよね。ソファーとか卓球台がある部屋の。外のはちょっと家の陰に隠れているから案内するよ。」

 女の子は素足に可愛いサンダルをつっかけて、男性陣を連れて行った。


「やばいよやばいよ。」

 男性陣的に、彼女の後ろをついていくということは、暴発の危険がある。

 ポニーテールから見えるうなじ、肉質がいい感じのぷりぷりの後ろ姿は青少年には刺激が強すぎる。


 彼女が釣り船が停泊している港に近い家の裏に、コンクリート造りのトイレがある。少し離れて魚を〆るための流しがある。


「ここがトイレね。」

 女の子が指さすと、男性陣は前かがみになりながらトイレに駆け込んだ。


「いやーあぶねえあぶねえ。」

 用を足すには変形しすぎたおちんちんをなんとか抑えようとしていた。


「すんだ?」

 女の子が、トイレの窓からのぞき込んでいた。


「おわわわわわーーーーーーーーーーーーーーーーー。」


「結構おおきいね。」


「ちょっ!!どこ見て!!」


「へいきへいき。つりのおじさん、海の上で立ちションしてるの見慣れてるから。それにしてもおっきくしちゃってあたしで起っちゃった?」

 女の子はけらけらとわらいながらポニーテールが揺れる。

 おもわず男性陣はしゅんとしてしまった。ちんシュンである。



 男どもはうなだれ、女は凛として先導して帰ってきた。



「おかえりー」

 纐纈みどりと一柳みゆきはマッサージチェアにすわり、色んな部分をブルブルさせていた。

 ひかりと久美子がソファーでくつろいでいて、明日香とひとみは卓球をしていた。



「はやく海にいこうよ。準備ばんたんよ。」

 みどりは、おもむろに立ち上がり、ワンピースのすそをあげる。


「おい!!なにを……」


「ほい。下に水着を着ていましたー」

 青のワンピースの下から水色のビキニのみどり肢体が現れた。


「わたしもー」

 ひとみもシャツとスカートを脱ぎ捨てた。妹ちゃんはスクール水着を下に着ていた。



「子供じゃないんだから……」

 ひかりは半ば呆れ顔で言うのであった。


「浜の穴場を教えてあげるわ。その前に水着に着替えてね。それからあたし天野ゆかり。ゆっかりーんて気軽によんでね。」

 女の子も服を脱ぐとダークブルーの三角ひもビキニだった。



「あんたらなに脱いでんのよ。」

 御手洗鮎美がトイレから戻ってくると、不思議な光景が広がっている。



「お部屋はここね。」

 ゆかりが客室の和室の引き戸を開ける。


「貴重品はシャワー室の隣にロッカーがあるからそこを使って。」




「女子と男子の着替えの順番は?」

 マサキが言うと。


「適当に着替えて。」

 ゆかりがそこら辺を眺める。


「いやいやいやいや。」

 稲葉はありえねえと首をふる。



 武藤がまあいいかと共用スペースの衝立のある方へ行く。運動部あるあるで、大体どこでも着替える事ができる。ラグビー部はうわさではパンツはいてないとか。


 みんなが様子をみていると。

「見たい?」


「いや、みたくねえ。」

 男子は着替えは早い。荷物を部屋に置くと。

「着替えるからね。のぞかないでよ。」

 ひかりがピシャっとふすまを閉めた。


「ここを下りると浜の近道なの。」

 ゆかりは上着をきて、男子を浜に連れて行った。

 水着になるとなぜエロさが減るのだろう。やはりちらリズムだろうか。ぷりぷり感は同じなのに。



 ビーチパラソルや、レジャーシート、ビーチベットのセッティング。浮き輪の用意をして女子を待っていた。

「君たち何歳?」

 ゆかりが準備中に尋ねる。


「俺たちは高1、15か16。」


「あたしは高3、18よ。」


「先輩か。」


「学校違うから関係ないけどね。


「どこの学校行ってるの?」


「すぐそこの半島の学校よ。夏休みの間実家に帰ってるけど、一人暮らししてるの。」






 女子たちはキャッキャウフフと胸をつついたり、ナンパの心配をしたりしていた。着替に立ち会いたい。


「久美子ちゃん。おっきいね。でもフォーピースっていうの?着こみすぎじゃない?」


「……」

 いろいろ大きすぎて、ワンピースは入らない。仕方なくビキニで、上に重ねつつ、下もキュロットで、全体のフォルムをぼやかした水着で、Gカップの胸を隠していた。

 ひかりは、久美子の姿をもったいないと思った。ひかりの体型は標準的である。

 ひかりちゃんは、ビタミンカラーのふりふりスカート付きワンピースで、スタイルは悪くない標準的な胸の持ち主だった。


 明日香もワンピースだが、すらっと手足が長く見栄えがいい。

 鮎美は日ごろの反動からかビキニ、一柳美幸もセパレートだが、ビキニではない。


 そんな姿の女子たちが浜にいるマサキたちの前へやって来た。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ