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第3話
地球はだんだん冷えて噴火や地震もおさまってきました。荒々しい風が吹くこともなくなり波もおさまってきます。
火山の煙も嵐の雲も薄れて、青空が見えるようになりました。太陽が顔を出すと明るい陽ざしがさんさんと降りそそぎます。
そんなある日、天使の赤ちゃんはふと目を覚まします。小さな口を開けて大きなあくびをしました。
翼を開くと暖かい太陽の光が身体を優しく包んでくれます。赤ちゃんはずっとなにも食べていません。なにも飲んでいません。
でも天使の赤ちゃんはへっちゃらです。太陽の光を浴びるだけでいいのです。
羽のお椀のなかにすっぽりおさまったまま、風に吹かれて気持ちよく海の上を漂っています。
天使の赤ちゃんはお日さまをあびて元気いっぱいです。