天界作戦始動
遅くなってすみません(´・_・`)
今回は予定通り天界作戦です。
天界作戦当日。
死原姉弟は、桃源郷の端、桃源郷を護る大結界の目前に来ていた。
この大結界から外に出ると、すぐ近くに天界が存在する。
その為、桃源郷大結界付近には、24時間他世界の動きを監視するための見張り台が存在する。
見張り台には数十人の十字軍が駐在し、寝泊まり出来るような作りになっている。
死原姉弟はその見張り台で準備を済ませ、桃源郷大結界の術式を解除する。
鬼「さてと、作戦だな」
殺「今回の作戦は天牢に住む天人崩れを連れ帰ることよ。 とにかく天牢を目指しましょ」
2人は桃源郷から出ると、状態を霧状に変化させ、天界を目指す。
鬼(天界は案外すんなりと入れるもんなんだな
見張りもいないし、結界も無いのか)
殺(さてと、天界に到着ね。 見張りが居ないのが気になるけど……)
このとき、死原姉弟は双方共に意思疎通、存在確認は不可能。
霧状になった状態では同じ種族、姉弟であるとはいえ存在確認はできず、テレパシーが使えるような種族でもないため、別々に天牢を目指す。
鬼(天牢は天界の端にあるんだったな……)
こうして死原姉弟は天牢に到達。
2人とも天牢にある古い屋敷の中に身を潜ませ、状態を解除する。
鬼「ふう、なんとか着いたぜ」
殺「よし、あとはここの連中を連れ帰るだけね。」
鬼「どうやって連れ帰るんだ?
天人共を全員ぶっ倒してから連れ帰るのか?」
殺「馬鹿ねあんた……
それじゃあ身を潜めて来た意味がないでしょうが。 帰りは転送呪法を使うのよ。 私たちのここでの仕事は、天人共が暴れないように説得でもして桃源郷に送ること。
説得には吸血鬼特有の能力、《魅了》、《使役》を使うわ」
《魅了》
相手を一時的に自分に魅了された状態にすることができる能力。 吸血鬼が生き血を吸う時は、一旦相手を魅了させて家に招いてもらうことから始めるという。(普通の吸血鬼は1度でも招かれた事がない場所には侵入できない為)
《使役》
自分を慕っている相手を、相手の意思と関係無しに操作することができる能力。
鬼「まさに俺たちにうってつけの仕事って訳だな。
んじゃ、とっとと始めようぜ」
その頃、桃源郷では……
ニ「あいつら、上手くやってんかなぁ」
ア「まあ大丈夫でしょ。 連れ帰るだけだし」
そこに十字軍の隊長、アレクサント・オーレリアが現れる。
隊「総統、報告します! 現在天界と魔界が大規模な戦争を繰り広げているとの事!
戦火が飛び掛ってくる可能性もあります故、お気をつけ下さい!」
ニ「天界と魔界が? まああそこらは仲悪かったしなぁ」
零「魔界はもしも領土をいくつか潰されるようなことになったら、こっちを攻めてくるかもってくらいだな」
ア「まあ大丈夫なんじゃない? 最近の魔界はほんとに強くなってるっていうし……」
ニ「それよりもほら、転送呪法の術式が別のところとこっちで発動したぞ。 術場に行ってみようか」
零「おっ、終わったのかな」
転送呪法は桃源郷の真ん中付近、魔術研究所の魔力を使用して発動するものであり、転送呪法を使う時と、転送呪法で転送されてくる時には、魔術研究所に作られた大魔法陣からになる。
鬼「取り敢えず天人は連れてきたぜ。
使役状態が解けたらどうなるか知らんが、こいつらはどうする?」
ニ「使役が解けるまでは多重結界に閉じ込めとくか。 解けたら説得してみよう。」
殺「はぁ、今回はどっと疲れたわ……」
こうして、天界作戦は幕を閉じる。
それと同時に、全世界では大規模な戦争が幕を開けようもしていた……
以上で天界作戦を終了します。
次回は天魔大戦の予定です。