4話 今、なんていった?自分...
俺らが龍之介先生の超KYな人で大笑いしていた。
俺ももちろん笑っていた。
見つめられている事も気づかずに・・・――――――
「えっとぉ、ワシの好きな食べ物はー・・・」
龍之介先生の話を笑いをこらえながらも、俺・水野李玖は結構真剣に聞いていた。すると肩を軽く叩かれる。
「水野さん?」
「ふぇ?」俺は声が聞こえる方に振り向いた。
・・・・・・・・・・―――――――――――げ。
コイツが誰だが認識したとき、俺は一瞬ピキッと固まった。
一ノ宮和だ。
一ノ宮はわが校でも結構有名な奴で10人中8人くらいは知ってると思う。
一ノ宮グループ(最近有名になってきた会社)の一人息子。「欲しいモノは何としてでも手に入れる」がモットー。特注だかなんだか知らねーが、白い学ラン。で、もって成績優秀。超美形。こういう奴がなぜこの学校にいるのが不思議だ。
ちなみになんでもできる一ノ宮を俺はあまり好きではない。女子はキャーキャー言ってるけど・・・。
一ノ宮は前を向いたまま、よく通る声で小さく呟く。
「ね・水野さんって綺麗だよね」
ネ・ミズノサンッテキレイダヨネ・・・
俺は一ノ宮の口からこぼれた言葉を聞きピキッと固まった。今日、何回聞いただろう・・・。というかコイツからは聞きたくない言葉だ。
「そ、そんな事・・・」
「謙遜はいいって。それよりさー・・・」一ノ宮は俺の方をぐるりと向く。すると一ノ宮のさらさらの髪が揺れた。
「俺と付き合わない?水野」
*
菊来紅葉は二人の様子を見て必死に考えていた。
・・・・・・・ヤバイ。
李玖ちゃんがナンパされてるわ・・・・・
あの、一ノ宮グループの一人息子・一ノ宮和に....
これはナンパ・・・なのかな?でもー・・・・ナンパっぽい・・・
一ノ宮和はナンパとかする人じゃないのにな・・・ってゆうか女ったらしでもないと思うし。
う・・・・
あたしは少し戸惑いながらも二人の様子を見ることにした。
「却下」
・・・・・・・・。
以外とスッパリ断る方なんだ....。(それにしても今のは早すぎる...)
「もうちょっと考えなよ〜。ね?」
「却下!」
「あの水野さ...」
「却下ったら却下!」
・・・・・・・・・・凄いな・・・・・・あんなにキッパリ断っていいのか....一応一ノ宮グループの一人息子・一ノ宮和に....
ま・そこが良いトコなのよね!これじゃあ悪い虫も付かないし!お父さんも安心するわ!私も安心・・・・え?
・・・・・・・・・今・・・・・何ていった?自分・・・・・。
なんか変なトコで終わりました・・・。(^^;&ネット小説の人気投票に参加しています!投票していただけると励みになります。(月1回)