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幼年期11 襲撃2

今回グロ・エロR-15です。もしかしたらR-18なのかも・・・。

苦手な人は避けてください。ごめんなさいでも必要な話なのです。

ダラム王国と魔族の戦いは意外にもあっさりと終結した。

東の帝国の領土内に転移門があるのだが、東の帝国によって厳重に守られているはずである。

それが破られ、海を渡り、ダラム王国に攻め入ってくること自体異常な事態であった。それが戦闘を始めると魔族たちはすぐに散開し、ダラム王国南の森林地帯へと逃げていった。

王国としては快勝で喜ぶべき事態であったが、喜ばない人種も居た。


傭兵達であった。


周辺各國からダラムに訪れた傭兵たちはろくに活躍もできず、たいした報酬も得られず困窮していた。このままでは食いっぱぐれてしまう。そう考えた傭兵団のリーダーは村を襲うことを決める。既に彼らは傭兵とは呼べず、山賊となんら変わらなかった。


魔族追撃部隊にくっつき南へ移動し、ある日唐突に部隊を去ったガラム傭兵団。

彼らはさらに森林沿いに南下していき、一つの村に目をつける。その村の名前をアラーム村といった。



「お頭!偵察が帰ってきやした!」

小汚い小男が山賊のリーダーのいるテントの中に報告に来た。

「報告しろ」


短く伝えると小男の後ろから獣人の男がテントに入ってくる。獣人はその鼻の良さから偵察や索敵・暗殺等の分野に重宝されている。そして彼らは下手に鍛えていない人間族よりもよっぽど強い。


「村はほとんどが女、子どもでした。戦力になりそうな男は少なく。放ったワイルドボアの討伐もかなり時間がかかっていたようです」


リーダーの男は少し悩むと判断する。


「今日あの村を蹂躙する。男は殺せ、女・子どもは奴隷にして売り飛ばす。食料・衣類は一つにまとめ使えるもんだけもっていけ。」


腹のそこから出した冷たい声が周りにいる者に伝わる。山賊たちは下卑た声を出して喜ぶ。


「リーダー、女どもは味見しちまってもかまわないんですかい?もう最近ご無沙汰過ぎて困っちまってるんですよ」


周りからも好色地味た声があがる。


「商品に傷をつけすぎるな。手は出すな。さっさといけ」


お堅いリーダーだぜ、と吐き男たちは去っていく。

どこかイカれた連中だが、戦闘力には定評がある。仕事はきちんと果たすであろう。むしろそういったことしかできない奴らの集団なのだ。ここは。

弱い奴は搾取される。それだけだ。

山賊は闇夜にまぎれ、村を襲った。










アラーム村に悲鳴が上がる。

俺が目を覚ますと母が部屋に入ってきた。

「なーにーおかあさん?」

眠気まなこで問うリニア姉。最近は少し女らしくなってきた。心もカラダも。


「あんたたちは家に居なさい!盗賊が村に来たみたい!隠れてなさい!」

それだけ言うと俺たちを置いて母は玄関に行ってしまった。

山賊…何をしに来たのだろう?そんなことは問う前に答えが出ているだろう。略奪だ。

せっかく戦争が終わったと知らせが来て、これからまたあの平和な日々が戻ってくるのだと思っていたのに。


なんで、なんで、なんで


リニア姉が俺を後ろから抱きしめてくれる。体が震えていた。窓の外からは怒号、悲鳴、下卑た声が聞こえてきた。

「だいじょうぶ、だいじょうぶ!お姉ちゃんが守ってあげるから」

自分も震えているのに優しく声をかけてくれる。少し心が落ち着いた。


ドアが蹴破られる音がした。

リリスの悲鳴が聞こえる。リニア姉が咄嗟に「おかあさんっ!!」と部屋を出て行ってしまう。俺も釣られてドアに近づくと床に倒されるリリスと盗賊に殴られるリニア姉がみえた。気絶してしまったみたいだ。


「なんだ、まだいるじゃねえか。母親の方はいい体してんなぁ。こりゃ楽しめそうだへへ。娘はさっさと売り払っちまうか。息子もいんのか大量だな!」


刃渡り1メートル程もある剣を携え、すえた匂いのする男は俺に近づきお腹を蹴り飛ばす。

壁まで体が浮いた。胃から何か出てきてしまいそうだった。

「ごはっ、ごほ」

「ユーリ!!」

リリスが俺のところに近寄ろうとして山賊にのしかかられる。

「あー、いかんなー。あんま抵抗すんなよ。女、クソガキ」

そういうとリリスを殴る。俺の中で何かが切れた。


「うおおおおおおおお」

腹の痛みも忘れて殴りかかる。山賊は何も気にせずに俺をそのまま蹴り飛ばす。今度は飛ばされないよう足にへばりつき、さらに噛み付く。


「いで!何しやがんだクソガキがああああ」


手に持った剣を振りかぶり俺に突き刺そうとする。避けようとするが額に少しかする。振りほどかれ床に打ち付けられる。

フラフラと立ち上がろうとするが、額から血がドクドク流れて、よく見えない。

また蹴られた。また殴られた。いつの間にか俺は倒れていた。



ギシギシと音がする。

なんだこれ?


くぐもった嫌な声だ。

荒い男の声だ。心の底から嫌悪感が生まれる。


歪む視界を開くと地獄絵図だった。


リリスが男に犯されていた。


苦痛に顔を歪め、男二人がかりで押さえつけられていた。かれらは行為に夢中なのか俺のことに気がつかない。こっそり移動してキッチンへ向かう。


たしか

刃物はここに入っていたか。


―――死にたくない。こんなところで死にたくない。


水晶はどこだ?あったここか。


―――あんな奴らに殺されるために転生したんじゃない。


殺してやる。


―――ゆるさない。


俺は音を立てずにナイフを男の首裏に突き刺そうとした。

しかし寸前で気づかれ、防がれてしまう。手首を捻られあっさりおとしてしまう。

「ざーんねーんだったな小僧!お前じゃ何もできねえよ」


汚い顔を近づけて話す男。


俺は口の中に隠していた水晶を起動させる。まるで火を噴くように男の目を焼く。


「うああああああ、いでええええええええ」


もう一人も事態に気がついたのか、俺を殴りに来る。両腕でガードしたがその上から凄まじい衝撃が来る。あっさりと壁に叩きつけられ気を失いそうになる。


やばい、死ぬ。死にたくない。無意識に火の魔法を使う。俺の手からサッカーボール大の火弾が形成される。これまで見たことが無いような大きさだった。それを正面の男に投げつける。


「しゃらくせええええええ!」

俺の火弾は男の剣に切り裂かれ、火の粉になり霧散する。


「ガキのくせに術者かよ。ビビらせやがって」


渾身の火弾もあっさり防がれた。もっと魔術を鍛えていればこんなことにならなかったのかな。

もっと剣を使えたらあいつら殺せたのかな。

もっと強かったら皆守れたのかな…

弱ければ守ってもらえる。戦いから逃げられるなんて嘘っぱちだったな…。

この世界は前世よりももっと理不尽だ。

力がなければ蹂躙される。奪われるんだ。


また蹴られる。もう体に力が入らない。どうしよう。殺されちゃう。

お母さん、おねえちゃん…守れなかったよ。おとうさんごめんなさい。


あぁ、やっぱり死にたくないなぁ。

1000PVもなってるー♪

これは喜んでいいのか?どのくらいなのかわかんぞ…。

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