幼年期10 襲撃
ちょっと短すぎるけど一旦これで
5歳をすぎた。いつの間にか誕生日は過ぎていた。
日々の生活に追われる毎日。農家の一生ってこんな感じなのかと思ったりした。今では魔法よりも畑の事に詳しくなった気がした。
魔法はたまに使う。相変わらず威力はたいしたことない。水撒きするのに少し足らない場合とか、使った農具を洗う時とかに重宝する。なかったらなかったで何も問題ないだろう。そんなレベルだ。
たまに野菜のおすそ分けにヤム先生のところに行くと寂しそうな顔をする。
「ユーリくんのように熱心な生徒は珍しかったんだけどね」
申し訳ない…。戦いなんて争いなんてない世の中なら良かったのに…。
そんなことを考えつつ治癒院をさる。戦時で先生も薬を作ったら戦地に送らなくてはならないのか忙しそうにしていたからだ。
そんな折、村に魔物が襲われた。
ワイルドボア。猪が濃い瘴気または魔力に犯された末に魔物になったものだとされる。体は異様に膨れ、体毛は針金のように硬い。気をつけるのは突進だけなので相手をするのはそう難しくないとユニアス父が言っていた気がする。
しかし、あんな凶暴な目を見て俺は固まってしまった。死んでしまう…そう思った。ワイルドボアとはまだ50メートル以上も距離があって、間には何人も大人がいたにも関わらず俺は心のそこから恐怖した。
結局、数人大人が怪我したがワイルドボアは討伐された。数人が壁役として突進を早めに抑え、取り押さえているあいだに後ろから刃物で突くだけでいいのだから魔物の中でも雑魚だと言えるだろう。
また一つ死にたくないと思った。
数日後吉報が届く。戦争が終わったらしい。
しかし村には数日後盗賊がやってきた。