クリスマス予定埋戦
時期外れのネタですが…
クリスマスもあと少しか…12月中旬。2学期も後少しで終わる。クリスマスどう過ごそうかな?
楓は家のパーティに参加しないといけないらしい。やっぱりお嬢様は違うな…で、綾は友達とお泊りパーティらしい。私も誘われたけど流石にお泊りは色々とマズイから断ったから…うーん。私の交友関係狭いな!改めて思うと。というか元男って事を考慮すると頑張ってるはず!
「あーあ。クリスマスどうしよっかなー」
思わず呟く。周りがピクッと反応する。どうしたんだろう?…あっ楓が駆け付けて来た。どうしたんだろう?
「やっぱり私パーティ断ってでも秋とクリスマス一緒に…」
「いやいやそれは楓に悪いよ。気にしなくていいよ。」
「でっでも…」
楓はとても残念そうな表情だ。こっちが申し訳なくなってきた…
「どうしたんだ?秋!ぼっちのクリスマスか?」
嬉しそうに言ってきたのは悠だ。何で嬉しそうなんだ…こいつ。
「次の日用事あるからお泊り断っただけで友達居ないとかじゃないから!」
精一杯強がる。大体お前に言われたくはない…イケメンだからって…絶対に男の時なら羨ましがってたな。
「誰も友達いないなんて言ってないだろ?ったく!…それにしても練習さえなければ…」
「うん?最後の方が何て言った?」
「いやなんでもないから!」
「?それならいいけど」
あーどうしよう。折角野球やってなくてノンビリ出来るクリスマスなのに。あっそうだ!春香がいる!
急いで携帯を取り出す。そうと決まれば連絡だ。
メールをしようとすると手を掴まれる。うん?掴んでる人を見ると葉川だった。
「葉川どうしたの?私は今忙しいんだけど?」
春香の予定が埋まる前に連絡しないとぼっちクリスマスもあり得るし…
「秋。俺とクリスマスを過ごそ?」
イケメンスマイルの葉川。うん。キモいな。
「無理。だから手を離して」
速攻で断る。時間が無い。
「何でだよ?予定無いんだろ?」
「あるよ。妹の春香と過ごすから」
正確にはその予定だが…
「…なるほど。家族と過ごすのか」
「違うよ。お父さんもお母さんもクリスマスは毎年2人でいつも温泉旅行行くから。春香と2人かな」
「それはダメだ!秋が危ない」
「危なく無いから。大体女同士だし…姉妹だし」
「春香ちゃんが何するか分からないし、俺を護衛に」
「護衛の方が危ないから却下」
そう言って葉川の手を無理矢理払う。落ち込んでる葉川の相手をしている場合ではない。こっちには時間が無いのだ。
「春香にメールを…「秋さんの妹さんてどんな子なの?」
いきなり男子に話し掛けられる。そういえば綾と楓しか知らなかったけ?
「うーんと明るくてー前の学校だと人気者だったなー人懐っこいし。でも意外と心配性で優しい子だよ。ってそんなに聞いてないよね」
春香は変なシスコンを抜くと本当に欠点がない。交友関係も私と違って広いし。
「何か高橋ベタ褒めだね…写真とかあるの?」
「あるよ?ほら。私の横が妹の春香だよ」
転校の時に母親が撮った写真である。この時女の制服姿がめちゃ恥ずかしかったんだよな…ほぼ強制だったし…
「美少女じゃん!美人姉妹だね。本当に!眼福!眼福〜」
大袈裟だな。確かに春香は可愛いと思うけど私はって…人集まってるし、何故こうなった…てか携帯返して!
「そろそろ返して。授業始まるし、携帯、先生に取られても困るし」
やっと携帯を取り返す。あっ先生来た…春香への連絡が…仕方ない。昼休みに連絡しよう!昼休みなら携帯見ると思うしそれだ!
〜昼休み〜
やっと昼休みきたー!取り敢えずメールメール!…先生中々教室出ないな…
「秋。どうしたの?弁当忘れたとか?」
「大丈夫!持って来てるから」
楓が心配してる。そんなに挙動不審だったかな?…ご飯食べてからメールすればいいよね。
「それにしても秋、今日ずっと落ち着きなかったよね?どうしたの?」
綾まで心配してくれる。クリスマスのメールなんて言えない…
「いや、なんでもないから!」
少し疑い視線を綾がぶつけてくる。何か閃いたように綾が近づく。どうしたんだろう?
「もしかして生理とか?」
小声でボソッと聞いてくる。違うから…それに生理だったらテンション低い。
一回生理が遂に12月の上旬であったのだがあの時は痛く痛くて泣きそうだった。初めてからか本当に不安だったし…って今はどうでもいい!
「違うってば!」
「なら良かった。元気そうだし」
ふう。本当に食事前にそれは辞めて欲しいな。取り敢えず食べたらメール食べたらメール!
「あっそうだ高橋さん。食べ終わったら話があるから職員室来て」
先生だ。…何でこんな時に…あーもう!こっちは速く春香に連絡しないといけないのに…
食べ終わって、職員室に向かう。速く終わる事を願うのみ。
「先生?話って何ですか?」
久しぶりに登場の赤井智子先生だ。
「えーと。高橋さん転校してから進路聞いて無かったと思って」
……長そうな気配が。
「だからね。今の時代は…」
…
「私の場合は大学の時…」
…
「あっそろそろ授業始まるわね。戻っていいよ」
…昼休みもう終わりかけなんですけど。というか大半が先生の人生語りだったし。もう放課後しかない。春香の予定埋まってたらどうしよう…
〜放課後〜
「お姉ちゃん!放課後待ってくれるなんて珍しい。私としては嬉しいからいいのだけど」
結局春香と放課後一緒に帰る事した。それが1番速いし。
「春香。クリスマス一緒に過ごそ!」
単刀直入に言う。まるで告白の気分だ…
「私はウェルカムだよ!でも、私の友達1人家に来るけどいい?」
「勿論!」
良かったーこれでクリスマスを寂しく過ごさなくてもすむし、楽しめそうだ…って友達?
「春香…友達って男?女?」
「もしかして嫉妬?女の子だから安心してよ!それに好きなのはお姉ちゃんだけだから」
「いや、嫉妬はしないよ」
「否定速いね…」
「まあそれは置いといて、友達はいいの?」
「うん。お姉ちゃんに会ってみたいって言ってたし安心してよ」
私に会ってみたいって…まあいっか。今日はクリスマスの予定が埋まった事に余韻に浸ろう。そうしよう!
こうして私のクリスマス予定埋戦が終わった。何だコレ…




