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ラブレター?

久しぶりの投稿です


今日はいつもより速く登校している秋の姿があった。



最近色々ありすぎて疲れ溜まってるけど今日は目覚めが良くて気分上々だ。



春香が起きる前に家を出たし、いつもみたいに変に手を繋ごうって言われる事もないし落ち着いた朝もたまにはいいな。


ってもう学校か。今は7時半…朝練の生徒以外誰も来てないみたいだ。学校の開始が8時半だから教室で寝るのもいいなー


昇降口で生徒がいる?あの人も速く来たのかな?取り敢えず挨拶でもしよっと


「おはようございます!」

って私の下駄箱に何してる!?


「おはよう!僕急いでるから!!」


そう言ってすぐ立ち去って行った。何だったんだろう…


取り敢えず下駄箱を確認する。何も変な所はないみたいだ。良かった〜それにしても何をしてたんだろう?


…まあいっか!何も被害無いし!気にも留めず教室に向かう秋だった。








「あれ?秋今日は早いわね?」


「綾!おはよー今日は速く起きたからつい速く来たんだよ」


「そっか!2人きりなんだし恋バナでも「遠慮します」


「…即答ね…秋はこの学校に来てから何回告白されたの?」


「1回もされてないよ。」

それに男だし…


「またまた!私の友達で少なくとも2人は告白したの知ってるわよ。ラブレターで!」


「あははっ冗談いいよ!私貰った事ないし!」


「いや本当だって!返事も何も無いって嘆いてたけど…」


「……え?」


「どうしたの?秋?」


「綾本気で言ってる?私本当に貰った事ないよ?」

この学校に来てからラブレターを貰った事なんて一度もない。いくらなんでもラブレターを送ってくれたなら振るにしてもしっかりと返事くらい書きたい。相手の人に失礼だし…


「…あれ?私の間違いかな?また今度確認してみるね!」


「うん!ありがとう」

…まさかとは思うけど今日朝会った人はもしかしてラブレターの確認でもしてたんじゃ…それならラブレターが無くなっていても私の物じゃないなら…気付きようがないし。


でも考えすぎかな?いやいくらなんでも人の気持ちを蔑ろにするのは駄目だ。絶対に捕まえて何とかしてやる…


でも気付かれても駄目だし…ラブレターが無かったらそのラブレターをどう処分してるかも分からないし…こうなったら…恥ずかしいけどアレしかない…








翌日7時に登校。まだ確認は恐らくしてないはず…


まずは下駄箱を確認。手紙が入ってる…中身を見ると女の子からのファンレターみたいな感じだ。正直貰い慣れてないので嬉しい。照れる…尚更怒りが増してきた。


そして自作のラブレターを下駄箱に入れる。自分でラブレター入れるとか何て恥ずかしい事をやってるんだろう……

いや今は考えたら負けだ。


取り敢えず紙をセットする。よしっ

次に登校してる事がバレないように違う上履きを履いて、靴を袋に入れてっと。よし!これで登校した形跡は残らないはずだ。






隠れておいて…ラブレターの処分先を見つけた所で抑える。これで完璧!


ただ…何をされるか分かったものでも無いからボール2個持ってきた。軟式ボールだし、いざとなったら投げてやる!よし!今のうちに隠れておこう。



女子トイレから様子を見る。犯人は男だったし流石に女子トイレには来ないはず…



もうすぐ7時半。来る頃だ。


きたっ!!男は周りを見ている…誰も居ないか確認してるみたいだ。


確認後、私の下駄箱をチェックしている。ラブレター取り出したな…後は後ろをつけて…


走りだした犯人を後ろから追い掛けた。どうやら屋上に向かっているみたいだ。



屋上なら最悪叫べばいいしリスクも少なそうだ。ボールをポケットから取りやすいようにセットする。ケータイのボイスレコーダーをオンにした。これで襲われた時に反抗した証言にもなるはず。



犯人が屋上に行ったの確認する。それを見て私も屋上のドアを開ける。



あれ?誰もいない?確かに屋上に行ったはずなのに…


数歩前に出るが全く人は……いや、後ろにいる!?


振り返ってボールを握ろうとした時には左腕を掴まれていた。


完璧に油断した…男の時みたいに興味本位で行ったのがバカだったか。


だけどこのまま簡単にやられる訳にはいかない。咄嗟に右手でボールを取り出してスナップスローで顔に当てる。流石に威力はあまり無いけど顔なら怯むはず…

(良い子は真似しないでね)


後は、左腕が自由になれば勝ち目はある…しかし、一気に振り払おうとするもビクともしない。このままじゃ…



「おい!何もしないからやめろ!流石にボールは痛かったぞ?」


うん?どこか昔に聞いた事あるような…


「ってもしかして葉川?」


「あぁ!そうだよ!流石に掴んだだけでこれは酷いぞ…」


「何でこんな所に…」

葉川志季はかわ・しき小中とチームメイトだった。かつ家も近くて仲が良かったが、両親が居ない葉川はバイトしながら学校に通う為に推薦が来ていた奈川高校には進まず、親戚の家の都合で引っ越した。引っ越す時やたら泣いてたのを覚えている。



通ってた高校ここだったのか…って今の姿じゃ初対面じゃん…


「従姉妹からどんな人か聞いています…」

苦し紛れに演技する…


「嘘要らないから。この前春香ちゃんに会った時にしつこく聞いたら教えてくれたぞ?」


「なんだ…じゃあ隠す必要ないのか」


「そうなるな!てかそれにしてもお前、大変だったらしいなー!まあ俺としたら好都合だけど…」


「何で好都合なんだよ!こっちはこんなに苦労「女になったからに決まってるだろ?」


「え?」

両腕掴まれる。ガッチリ掴まれて何も抵抗出来ない。葉川の顔が近い…もしかしてキスされる?いやいや俺、女になったばかりだし。そして自分の顔が赤くなるのが分かった。でも何かすごくモヤモヤする。これが男にされるから嫌なのか。好きな人がいるから嫌なのかよく分からない。でも嫌な事は確かだ。


「やめ「僕の秋たんに触れるなぁぁぁぁぁ」

屋上の隅から急に男が凄い勢いで出て来た。


「「え?」」

葉川は押されて、やっと自由になる。助かった…ってこの助けてくれた人!犯人の人じゃん!


「助けてくれたのは嬉しいんだけど君、私の下駄箱に何かしたよね?」


「そっそれは秋たんを守るためで…」


「取り敢えず話は後でじっくり聞こうか?」


「俺も手伝うよ」

葉川が態勢を立て直して、睨みつけながら歩き出した。


「ひっひいぃぃ」






結局無事に保管していたラブレターやファンレターの場所を吐かせてちゃんとお断りの返事をした。

犯人の男の子にはキツーく叱りつけておいた。途中から何故かいきなり駆けつけて来た春香によってかなりトラウマになったんじゃないかな…アレは



葉川にもお説教をしたのだが知らんぷりされて何か調子狂うのだが知り合いが増えて個人的には嬉しいのでひと段落がつきましたとさ!




そして、帰りにこっぴどく危ないマネはしないようにと春香に怒られました…てか春香も葉川の事黙ってたのに納得が行かない…







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