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ふたりの手  作者: みかん
3/4

言えない気持ち



泣き過ぎて目がパンパンに腫れてしまった。



会社の休憩所でコーヒーを飲みながら鏡を見ていると男の人が映った。



「桜どした?そのひどい顔。」



その声の方を振り返ると、武井直人が立っている。



「ちょっと飲みすぎて・・・」



「何でッ!!何で俺呼んでくれねーの??」



「どーせ来ないくせに。」





「・・・行くし。」



はいはい。出たよいつもの口だけ。




「てか、俺からのプレゼント見た?すごくね??」



「あれはタケちゃんからぢゃなくサンタさんが良い子の

みんなにあげたプレゼントです。」



「はぁ?俺からだし。俺の副業サンタクロースだし。」



「はぃはぃ。サンタはパパのお仕事だもんね。そー言いたいんだね。」




つい、イラついた口調で言ってしまう。





事務所に戻ろうと彼の前を横切ろうとした時



彼が私の腕を掴み耳元でボソりと言った。




「会いに行けなくてごめんな。」





私は何も無かったかの様に彼に笑った。





「いつもの事ぢゃん!別に気にしてないから。」




私はその言葉だけを残してその場を後にした。




笑顔も言葉も全部ウソ。


ずっとあなたからの連絡を待ってた。


あなたのせいでこんな最悪な顔になっちゃった。


あなたが会いに来てくれないから・・・



でもそんな事は言えるわけないよ。


言っちゃいけないもん。


最初からこうなる事がわかってあなたを好きになったんだもん。





あの日あなたに手を差し伸べられた日から・・・





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