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時をかけて白を辿る
息は白く周りを包み込んで消えては、溶ける雪の華みたいだった。踏みしめた足跡もいつの間にか、花が咲いていた。名もない白い花。近くにはモンシロチョウが数羽、羽ばたきひらりと踊り舞う。春を待ちわびながら暖かい日差しを浴びて両手を空にかかげた。
どこかで聞いた歌詞が脳裏をよぎりながら見上げる空には、白い雲が流れていた。寒さがまだ残るこの季節は、汚れない頃に出会ったあの子を思い出す。友達以上恋人未満、同級生から知り合い、距離が、記憶が遠のきそうになる。ただ、いつも心の底が暖かくなるからあの子を呼び起こす。そして、これはまだまだスタートを切る前の世界に色を落とそうと考えていた僕がみた空想だ。広く大きく羽根を広げて次のページを予感している。染まらないように好きな色を重ね合わせてつくり出すのだ。




