第十章21 【覇王杯/オーバーロード・カップ1回戦/第5試合】18/宝探し勝負
【恋人チーム】と【夫婦チーム】は相手を殺すと言う事を主体とした勝負はあまり選択しないでゲーム性の高い勝負をバトル方式として選んでいた。
3戦目に選んだのは、【宝探し勝負】である。
これは双方のチームで【宝】と認定させたものを先に一定数見つけ出すと言う勝負であり、【宝】として指定しているのはその提出した【世界観】には無い、他の世界観から間借りして持ってきたある程度目立つものを1000種類指定している。
そして、それを制限時間内に1つでも多く見つけた方が勝ちと言う勝負である。
ただし、【世界観】として双方のチームが展開する【作品】は1つではなく、3つずつである。
つまり、言葉を繰り返すが、3つの【世界観】を示した架空空間に、1000の【宝】を隠し、それを指定した時間内に1つでも多く見つけた方が勝ちなのだが、3つの【世界観】に均等に【宝】を振り分ける必要はない。
つまり、
【1つ目の世界観】333種類の宝、
【2つ目の世界観】334種類の宝、
【3つ目の世界観】333種類の宝、
と同じ様な数を振り分けても良いし、極端な話、
【1つ目の世界観】998種類の宝、
【2つ目の世界観】1種類の宝、
【3つ目の世界観】1種類の宝、
としても良い。
1つの世界観に最低1つの【宝】は配置すると言うルールさえ守れば、後はどんな割り振りにしても良いのがこの勝負の特徴となる。
極端な数に設定した場合、たくさん見つけられる可能性ももちろんあるが、相手チームが見当外れのほとんど【宝】の無い【世界観】で無駄な探索をしていると言う戦略も取れるのである。
ただし、その【世界観】の【宝】を全て見つけてしまうと【コングラッチュレーション】と言う文字が浮かぶと言うルールにしているため、1種類の宝だけを1つの【世界観】に隠している場合、
探す【世界観】を減らしてしまう可能性があるのである程度の戦略が必要となる。
ちなみに、【恋人チーム】は、この勝負に、
(01)【ドリーマーズ・パイロット】/(【龍馬案SF画集】)、
(02)【サクリファイス・ドール】/(【龍馬案SF図鑑】)、
(05)【エトセトラブ(ET CETERA LOVR)/その他恋愛】/(【エレオノーラ案恋愛画集】)、
を提出、【夫婦チーム】は、
(07)【セパレーション・タイプ・アンデッド/(分離タイプアンデッド)】、
(08)【キス・タイプ・アンデッド/(口づけタイプアンデッド)】、
(09)【リプロダクション・タイプ・アンデッド/(複製タイプアンデッド)】、
を選択した様だ。
これもゲームとしてはおもしろく盛り上がっていた。
どうやら双方のチームはこの勝負をゲームとして楽しんでいる様だ。




