第十章18 【覇王杯/オーバーロード・カップ1回戦/第5試合】15/夫婦チームの出逢いエピソード3
【ミザリー】と【ローンウルフ】が最後に倒した【大邪神ゾォン】を復活させようとした【大呪術師ドゥアイ・スァンジィ】は不吉な言葉を残している。
『ふ・・・
ふふ・・・
ふふふふふふ・・・・
ふははははは・・・はは・・・
こ・・・この【大呪術師ドゥアイ・スァンジィ】の野望を砕くか・・・
【地球の守り人】達よ・・・
だ・・・だが・・・努々忘れるな・・・
儂ら・・・など・・・比べものにならない脅威が・・・
いつか・・・地球・・・を・・・狙いに来るだろう・・・
儂ら・・・はお前達が・・・それらに・・・蹂躙される・・・前に・・・
救いに来たのだ・・・
儂ら・・・が地球を支配出来てさえ・・・いれば・・・
その存在達から・・・知られる前に・・・地球を・・・
青い宝石に・・・変えて・・・永遠に・・・儂のコレクションとして保存して・・・
やったのだ・・・壊されるくらいなら・・・宝石として・・・永遠の命を・・・』
と言っていた。
もちろん、【地球】をまるごと宝石に変えるなど受け入れられるものではない。
当然、【大呪術師ドゥアイ・スァンジィ】の提案を、
『そんな馬鹿な提案に乗れる訳ないでしょ。
私達は物じゃないのよ。
永遠を保障されても何も出来ないなら意味がない。
そんな事も理解出来ないから愚かな侵略なんかするのよ』
と【ミザリー】はつっぱね、【ローンウルフ】も
『見解の相違だ。
お前達とは永遠に理解しあえない』
と突っぱねたが、【大呪術師ドゥアイ・スァンジィ】が言っていた彼等よりも強大な脅威が【地球】を狙っていると言う事はどうやら嘘ではないらしい。
その時点での【覇王】のレベルでは、到底、その脅威から防ぎきれない。
そう言う判断だった。
それを判断出来たのは【大呪術師ドゥアイ・スァンジィ】が今際の際に見せた【映像】に彼等よりも脅威となりそうな【存在】が山ほど映っていたからである。
その時、【ミザリー】と【ローンウルフ】は心の底から震え上がり、
『ふ・・・
ふふ・・・
断言するぞ・・・お前達のレベルではどうにも・・・ならない・・・
必ず負ける・・・その程度・・・
ならな・・・
ざまぁみろ・・・』
と言う言葉を残して【大呪術師ドゥアイ・スァンジィ】は死亡している。
そう言う事情があったにせよ、【ミザリー】と【ローンウルフ】は三度も地球を救った英雄とも言えるのだった。
両チームのリーダーのエピソードはそれくらいにして勝負に戻ろう。




