第十章13 【覇王杯/オーバーロード・カップ1回戦/第5試合】10/恋人チームの出逢いエピソード1
【恋人チーム】対【夫婦チーム】の愛情対決を始める前に、両チームのチームリーダーが愛に目覚める前の出逢いのエピソードを少し語ろうと思う。
まずは、【恋人チーム】のチームリーダー同士の出逢いからだ。
【龍馬】と【エレオノーラ】。
2人は最初、敵としての立場を隠して出逢っていた。
表向きの出逢いとしては【龍馬】と【エレオノーラ】の出逢いは、【エレオノーラ】が【日本】に憧れて【世界旅行】の終着点を【日本】に設定していた旅をしていたら【日本人】だと主張する【龍馬】にナンパされた事にある。
【エレオノーラ】は憧れの【日本人】とつきあえると思っていたが、肝心の【龍馬】は【日本人】だが、【日本】に住んだことが無いと言う。
と言うのが建前上の出逢いである。
だが、本当は、お互いの恋人の仇として偶然を装って出逢っていたのである。
【龍馬】も【エレオノーラ】も元々、別の【恋人】が居て、それぞれ愛し合っていた。
いや、愛し合っていたと言うのは語弊がある。
愛し合っていたと思いこんでいた。
【龍馬】と【エレオノーラ】はそれぞれ、恋人に騙されていた。
いや、それも違うな。
【龍馬】の方は当時の恋人?の悪意に気付いていた。
彼は、日本ではなく海外で産まれたがその国で拉致されて戦場を転々とする人生を生きてきた。
そのため、たくさんの悪意にさらされ、人間がどんな感情を隠して行動しているか何となく読める様になっていた。
そのため、【龍馬】の腕っ節を利用しようとする悪女から言い寄られる事も多く、大分痛い目を見て、人を見る目が磨かれていた。
【エレオノーラ】と出逢う頃には、その相手が善意で近づいてきているのか、それとも悪意を隠し持って近づいてきているのか、大体解る様になっていた。
また、【龍馬】が憧れていた戦場の先輩男性が【フェミニスト】であったため、彼も【フェミニスト】である事を貫いた。
例え相手が悪意を持って接しても女性にはジェントルマンを貫き、その分、男性には悪意で返していた。
その内、【女の色香に弱い】と言う噂が広まり、恋人に騙された【エレオノール】が仇として、自分の色香を使って偶然を装って、【龍馬】の元に来る事になる。
【龍馬】と【エレオノール】が出逢った時、
【龍馬】は、【キトリー・フェザンディエ】と言う【フランス人女性】と【エレオノール】は、【ドロフェイ・ジドニコフ】と言う【ロシア人男性】と付き合っていた。
【ドロフェイ】は自分と背格好の似た、【ポローホル・コサリコフ】と言う男性を自分の代わりに死亡させ、自分の死を偽装し、【エレオノーラ】に仇は【龍馬】だと擦り込んでいた。
一方、【龍馬】の方も【キトリー】が自分と背格好の似た【ヴィクトワール・シャプドレーヌ】と言う女性を殺害し、【エレオノーラ】を仇として偽装しようとした。
【エレオノーラ】は素直な性格であったため、【ドロフェイ】にまんまと騙されたが、【龍馬】の方は、【キトリー】の嘘を見抜いていた。
が、これは、恋人を装い、それを利用して、お互いを恋人の仇と認識させて殺し合わせてそれを賭けにするという【闇のギャンブル】/【ダーク・パラダイス】で憎しみ合わせるための演出だった。
愛と憎しみを娯楽に利用しようという最低の行為だった。
【エレオノーラ】はこれにより、【ロマンス・マーダー】/【愛の操り人形】として、利用され、それが誤解だと解ると、後戻り出来ずに、組織のために殺戮を繰り返す【アサシン】として選ばれるはずだった。
【龍馬】も同様であり、どちらかが必ず死ぬ戦いという形に持っていこうとされていた。
だが、それをいち早く見抜いていた【龍馬】は、自分の対戦相手になる相手も同じように騙されていると考え、あえて【キトリー】に騙されているふりをしていたのだった。




