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第162話 13日に来いよ


 図書館にやってきた俺達は本を返却すると、この日も本を選び、入口近くのソファーで読んでいく。

 そして、昼前になると、借りる本を選び、受付に持っていった。


「今日も本を借りるんですね?」


 館長さんが聞いてくる。


「はい。魔法の本は楽しいので」

「学びを喜びに感じられるのは素晴らしいことです。ぜひ、多くを学んでください」

「そうします」


 俺達は本を借りると、車に乗り込み、マージェリーさんの家に戻る。

 すると、サクヤ様がテーブルについて待っていた。


「おっ、戻ったか?」

「はい。サラさんはどうでした?」

「行くってさ。喜んでおったぞ」


 それは良かった。


「となると、なんとしてもワイバーンを仕留めないといけませんね」

「そうじゃの。ちなみに、狩りにはサラもついていくと言っておったぞ」


 修験道だし、そうしてもらった方がありがたい。


「わかりました。では、4人で行きましょうか」


 伝説のルブルムドラゴンに会いませんように。


「そうじゃの。では、タマちゃんと合流して、昼にするか」

「はい。お願いします」


 俺達はサクヤ様の転移で水の国の別荘に飛ぶ。

 すると、ソファーに座って漫画を読んでいるタマヒメ様と横になって海を見ているディーネさんがいた。


「んー? 戻ってきたか」


 ディーネさんがこちらを見る。


「こんにちは。何をしているんです?」

「見ての通り、ここの掃除だ。大事な仕事だな」


 おや? 目が悪くなったかな?

 俺にはサボっているように見える。


「頑張ってますねー。タマヒメ様から聞きました?」

「聞いたー。ワイバーンの肉でバーベキューするんだろ? 悪いなー」


 ディーネさんは満面の笑みだ。


「いえいえ。魔石を譲ってもらい、この別荘まで貸してくださっているのだから足りないくらいですよ」

「そうかー? いやー、ハルトさんは大物になるぞー」

「ウチの子はすでに1000年以上も続く名家中の名家の当主だぞ?」


 名家(アパート住まい)だけどね。


「ほーん、良いとこの人だったのか」


 まあ、ディーネさんも貴族の子だけどね。


「ディーネさんは仕事とか大丈夫なんですか?」

「何を言う? 大事な女神様のお客様のお相手をするのが何よりの仕事だ。私は真面目に仕事をしているんだ」


 そうだったね……


「夜は火の国の別荘で泊まってくださいよ」

「おー! 良いなー! 温泉に入って、サラと夜の町に繰り出そう!」


 奥には行かないでね。


「頑張って狩りますよ。じゃあ、来週、お願いします」

「おー、ありがとー」

「じゃあ、我々は帰りますので引き続き、掃除をお願いします」


 掃除(昼寝)


「任せとけー」


 俺達は転移で家に帰ると、簡単なパスタを作り、皆で食べた。

 そして、ジュリアさんと共に家具屋に向かうと、決めていたベッドを購入し、新居に向かう。


「ベッドを買うといよいよ結婚して一緒に住むんだって感じがしますね」

「そうだねー」


 俺はこの人と結婚するんだなーって気がする。


 ふわふわしていた気持ちが固まってきたなーと思いながら運転し、新居に着くと、ジュリアさんと一緒にベッドが入った段ボールとマットレスを寝室に運んでいく。

 そして、苦労しながらも作業を分担し、組み立てていくと、ベッドが完成したのでマットを敷く。


「できました!」

「できたねー」


 ベッドが完成したので2人でベッドに上がる。


「良い感じです」

「だねー。あそこにテレビを置こうか」


 部屋の隅を指差す。

 そこにテレビを置けばベッドの上でゲームができる。


「はい。一緒にゲームをしましょう」

「ノルン様がゲーム機をくれるって言ってたもんね」

「やりたいゲームはいっぱいありますし、楽しみです」


 ホントねー。


「なんか明日からの仕事を頑張れそうな気がするね」

「私もです! けっして6連休だからじゃないです」


 うん、そうだね。


 俺達は再度、家具の配置なんかを話し合うと、スーパーに行って買い物をし、家に帰った。

 そして、家のことをし、夕食を共にすると、今週も楽しい週末が終わった。


 翌日からは仕事が始まるが、頑張れそうと言った言葉通りに仕事をこなしていく。

 盆の有休申請もしたし、ジュリアさんから来週末の挨拶の話も日曜日でオーケーの連絡ももらい、順調に事が進んでいった。

 そして、金曜日はいつの間にか知られていた俺の結婚話により、部の人がお祝いをしてくれるということで飲みに行った。


 飲み会では色々と聞かれたが、言える範囲で答え、その場をやり過ごす

 正直、言えないことが多いので困ったが、それでも祝ってもらえる気持ちは嬉しかったので上機嫌でお酒を飲んだものの、1次会で帰り、1週間の仕事が終わった。


 家に帰って風呂に入ると、就寝し、翌日は家のことをした後にちょっと早いが、お墓参りをし、ちょっと遅いが、両親やご先祖様に結婚することを伝える。

 でも、なんとなく、相手はとても良い子だよってことだけで浅井の子というのは伝えないようにした。


「ジュリアは?」


 お墓に手を合わせを終えると、サクヤ様が聞いてくる。


「実家で集まりがあるんですって」

「そういえば、そういうことを言っておったの」


 結婚のことも話題になるんだろうか?


「俺もいつかはここの墓に入るんですかね?」

「不老不死にならんかったらな」


 この世界にドラゴンボー〇はない。


「ちゃんとジュリアさんも入れてくださいね」

「離婚せんかったらな」


 こらー。


「しないです」

「じゃあ、そこに入る。まあ、おぬしらの子供がするじゃろう」


 まだ見ぬ子よ。

 頼むぞ。


「よし、ラーメンでも食べて帰りましょうか」

「そうじゃの。我は味噌ラーメン」

「いいですねー」


 俺達はラーメンを食べ、明日のための買い物をすると、家に帰った。


お読み頂き、ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
子供に魔法の才能があるとは限らないのじゃないかな。そう考えると今までだって子供が一人だけということもあっただろうし、その子に才能が無いということも千年以上の歴史の中ではあったはず。
このまま子供ができるところまで続くのだろうか…… 見たいような、ちょっと怖いような
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