恋は嫌いだ!
BL作品です。
「リンちゃん!好きだよ!!ずっと大好き!!」
「うん、僕も好きだよ!」
「空ちゃん!」
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「空ちゃん!あ、あのね!僕、空ちゃんの事が好き!将来結婚しよ!」
「えっ?、ヤダ!」
「、、、、、、、、ぇ?」
「何で、、、、?」
「だって、僕、リンちゃんの事好きじゃないもん」
「!!、、、、そ、そっか。そうなんだ」
「(涙目) そうだよね!ごめん、僕帰るね!」ダッ
(猛スピードで走り帰る)
「ぇ、リンちゃん!」
「ポロポロポロ (号泣) 両思いじゃなかった。そうだよね。僕、男だもん」
「こんな辛い思いするんなら、恋なんてしなければ良かった」
嫌な夢を見た。何でかって?
それは、
俺は恋が嫌いだ。と言うより、恋と言う感情が嫌いだ。
恋なんてしたところで、幸せになんてならないんだ。そんな感情を持っている俺は馬鹿なんだろうか。
恋を嫌いだと思ったのはアレのせいだ。
「恋〜華!!早く行こうよ!!」
「、、、、春斗、うるさいんだけど?」
「酷い!恋華、暗い顔してたから、笑顔にしようと思ったのに!(涙目)」
涙目できゃんきゃん言っているのは小学3年生の時からの付き合いである大原春斗。性格は子犬な陽キャで天然イケメンと言えるだろう。いつメンの中で1番最初に仲良くなった人であり、辛かった俺を笑顔にしてくれたのだ。
「この馬鹿と同じ意見だが、恋華、、、、少し顔が暗かったからな。どーかしたか?」
「怜治、、、、別に、ちょっと、昔のこと思い出してさ、」
「それなら良いけど、恋華が笑顔じゃないと結構違和感あるから」
「ちょ!怜治、今、ナチュラルに俺のこと馬鹿にした!?」
「気のせいだ」
心配顔をしながら春斗を馬鹿にしたのは小学4年生からの付き合いである宮内怜治。性格は大人クールな毒舌な美人イケメンと言える。実は結構な鈍感なんだ。切れ長の瞳で塩顔系だ。
「2人の言う通り〜、恋華の笑顔は僕好きやし〜!」
「幸、、、、(笑)、ありがと、ごめんね。ちょっと嫌な思い出だっただけだから、今は大丈夫」
「、そっか、!なら、良いけど、なんかあったらいつでも僕に言うんやで〜」
可愛く心配した顔して俺の顔を見てきたのは小学6年生からの付き合いである園田幸。性格はマイペースなワガママ面倒見いい系女子力高い小悪魔系美少年と言える。俺らの中で1番面倒見が良い。
何かを悟った様な顔をしながら質問をしてきた幸。
「昔のことって、、、、もしかして、昔の幼馴染か?」
「、、、、、、、、」
「その顔は図星の顔だな。昔の幼馴染の事は俺らも知っているだろう」
質問が図星でちょっと焦った顔をしたら、呆れたような顔をしてきた。やっぱり分かりやすいのか、俺の顔は。
「、、、、そうだよ。アイツの事、思い出したの。思い出したくもなかったけど」
「もう会わないんだし、気にしなくても良いでしょ?もう8年も会ってないんやし!」
「そうだけど、アイツのせいで俺は恋が嫌いに、、、、!」
「相変わらずその幼馴染と恋が嫌いだね笑恋って良いと思うけど」
「馬鹿だからだろ」
「ちょっと、怜治さん」
「馬鹿してないで入るで」
2人の掛け合いを無視し過去のことを思い出して右手を握り締めながら、体育館に入った。
「過去の事に縋ったところで、過去の事だ。いちいち気にしたところで、しょうがないぞ?」
「怜治、、、、本当、無自覚で辛辣だよね、、、、ハハッ ハァァ(大きいため息)」
「せっかくの交流会で重い空気にせんでよ」
「重すぎるわ」
「てか、何で俺らも交流会参加すんだろ?」
「、、、、そりゃあ、内部生だけ参加しないものアレだろ?」
「あれっ何?アレって?恋華」
不思議そうな顔で俺の顔を覗き込む春斗。
「俺ら内部生の仲はある程度出来てる。内部生同士同じ学年なら顔見知りや喋ったりする」
「だけど、外部生は必ずしもではないが浮いてしまう。特に内部生が8割の俺らのクラスだとそうだ」
「少しでも内部生と外部生の溝を深めたいんでしょ」
「へー、そーなんだ」
「お前興味ないだろ?お前から聞いといて」
「、、、、テヘ♪(舌ぺろ)」
「幸、こいつ殴っても良いか?」
「良いんやない?」
冷静で真顔な顔をしながら、春斗の背後で般若を背負う怜治とそれを面白そうに見る幸。
笑っていた幸が何か思い出したかのように喋り始めた。
「あ!そう言えば、3人とも、噂の外部生の事知ってる?」
「噂の外部生?何それ、知らない」
「俺もー!怜治知ってる?」
「さあな。知らないぞ」
「やっぱりねぇ〜、僕が聞くところによると、超イケメンなんやって!れー君みたいな美人イケメンらしいで!」
「はー君とは真逆やで。身長も高いし美形でタレ目って感じやし!」
そう、ドヤ顔で怜治の顔を指す幸。
「俺は別に美人と言う部類ではないと思うが」
「うわぁ、やーね。無自覚イケメンって本当、ね、恋華さん」
「えぇ、そうねそうね。無自覚に色んな女性を落としてきたんだわ」
「春斗の悪ふざけに乗るなよ。恋華。後、お前は後で殴るからな(春斗に指を刺す)ビシッ」
「キャ、暴力よ、暴力!」
「2人ってほんま仲ええよな?恋ちゃん」
「、、、、恋ちゃん?」
そう言いながら俺の隣に来る幸と、春斗の耳を掴んでいる怜治、涙目だけど嬉しそうな春斗。
、、、、やっぱり、この関係はかけがえないなってつくづく思うし、この4人に割って入ってくる奴は、、、、駆除しようかな。
「何でもないよ。てか、ちゃん付けはそろそろ辞め 「リンちゃん?」、、、、ぇ?」
瞬時に体が固まる。だって、そうだ。話に割ってきた人の声は聞き覚えがあった。声変わりをしても分かるこの喋り方の呼び方。俺はすぐに声をした方向を見た。
「ウァッ、、、、」
「パァァ!凄い笑顔)やっぱり、リンちゃんだ!わぁ、やっと会えた!!」
声を張本人の顔を見て体が硬直した隙の瞬時に抱きついてきた男。凄い笑顔なんだが。何て思っていたら
「!!!!!!お前!何、恋華に何してんだ!」
「、、、、恋華に触らないでからないか?」
「恋ちゃんに変な事しないで、、、、変な事したら殺す」
一瞬何が起こったか分からなそうにしていた3人は瞬時に理解し、顔は怒りを纏い、抱きついてきた男に声をあげる。まぁ、春斗しか声あげてないけど、怜治と幸に関してはある意味ヤバい。
「3人とも落ち着いて!てか、離せ!」
「い〜や〜だぁ!!やっとリンちゃんに会えたのに!!」
両手で顔を掴んで嬉しそうに言ってくる奴にイラついて瞬時に否定する。
「俺はリンちゃんじゃねぇ!!!!!!」
「嘘だ!リンちゃんはリンちゃんだ!!」
何て攻防戦を繰り返してたら、冷静な幸が男の顔をじっくりと見て、驚いたような顔をしながら、喋り始めた。
「、、、、、、、、?、、、、!コイツ、噂の外部生やで」
「えぇ!そうなの!、、、、確かにコイツ意外とイケメンだし」
「敵を褒めてどうする。、、、、これだから馬鹿は、、、、ハァァ」
「ため息をすんなよ!」
「本当に忘れたの?リンちゃん、俺だよ?俺、空野初月だよ!」
「0歳から8歳まで幼馴染だったじゃん!」
「えっ、空野初月、、、、空野初月って、、、恋華、まさか、!」
驚きを隠せない顔をする、幸と春斗。そして、驚きとそして深刻そうな顔をする怜治。そんな事は関係ないかの様に抱きしめ続ける空野初月。
「ハァァ、覚えてたのかよ。あぁ、そうだよ。俺だよ。リンちゃんこと、鈴村恋華だよ」
諦めて、名前を言えば、すぐさま、また、俺に抱きついてくる初月。さっきよりも強く抱きしめてきて息苦しかったので背中を強く叩いた。
「!!やっぱり!リンちゃんだった!」
「、、、、あのさ、リンちゃんって呼ぶの辞めてくれない?」
「でも、リンちゃんはリンちゃんだもん」
顔を膨らませて言う初月に呆れながら、自分史上1番低い声でそして冷たい感じで言いたい事を初月に向けた。
「それに、俺とアンタの関係はとうの昔に切れているはずだし、これからも関わろうとは思わないからな」
「アンタがどんだけ、俺と関わろうとしても俺はアンタと関わりを持ちたくはないから、、、、以上」
「何で、、、、アンタって言うの?昔は空ちゃんって呼んでたのに」
そう、悲しそうな顔をする初月にますます、イライラが募っていく。お前がそんな顔する権利があるとでも思ってんのか。あんな事をしておいて、、、、
「呼びたくないのに、何で呼ばないといけないの?」
「てか、マジで、触んなや(ペシッ)(腕の払いのける)」
「、、、、怜治、、あんな冷たい恋華、初めて見た」
「俺もだよ。それほど、嫌な思い出だったってことだな」
「恋ちゃんを傷つけるからだよ。自業自得やで」
「幸、辛辣だよ」
「まぁ、そうなんだけどね」
そう話す3人の横目にさっきから俺の制服を掴んでいる初月は顔を下ろしていたが、すぐさま、顔を上げて
「!何で、そんな酷いことすんの!!俺の事嫌いなの!?俺の事、好きじゃなかったの!!?」
そんなことを言われ、ついにイライラの頂点が突破した。お前がそんな事言える立場じゃないだろって!思いながら、ずっと言いたい事を気付いたら、喋っていた。
「、、け、、や、、、、、ふざ、、なや」
「えっ?」
「巫山戯んなや!!何が、「俺の事嫌いなの!?」じゃい!」
「お前が、俺にした事忘れたとは言わさんからな!!」
「お前のせいで俺はどんだけ辛かったと思ってるんや!」
「、、、、えっ?どーゆう事?」
「覚えとらんのか!お前が俺に言ったあの言葉でどんだけ、苦しくて悲しかったと、、、「恋華、ちょっと、あの」、、、、え?」
春斗に声をかけられて、すぐさまに言いたい事言った後、沢山の視線に気づき、すぐに周りを見渡して、恥ずかしくなった。本当、コイツがいなかったらこんな事ならなかったのに。
「、、、、////!!、春斗、怜治、幸、い、行くよ!」
「うん、、、、あ、恋華の事泣かせた事は許さないから」
「そうだな。恋華にした事忘れたとは言わせないから」
「、、、、そうやね!(目を細めて)君、次、恋華に変な事したらぶっ飛ばすから、、ニコッ」
「、、、、ッ!!」
そして体育館から出ようと体を動かしたら、初月に腕を掴まれた。イラッときて離そうとしても力が強く、痛くて涙目で初月の顔を見たら、信じられない光景が目に入った。
「ポロポロポロ(大粒の涙) その、俺、何やったか、分かんないし、リンちゃんに嫌な思いさせて、泣かせたのかを馬鹿だから、分かんないけど、その、、、、」
「だけど、俺は、リンちゃんの事がずっと大好きだった!!リンちゃんは俺の初恋なんだ!」
「だから、俺と付き合って欲しい!!!!!!」
「、、、、、、、、、、、、、、、、は?」
これが、俺と初月の2度目の初恋の幕開けだとはこの時の俺は知る由もなく、ましてやこんな奴にデレたりするなんて思う訳もなかった。
それに、友人達の恋愛にも足を突っ込むなんて思わなかった。
超むずい!!だけど頑張って書いたと思います!!!!!!