噛み合わない2人
ショートショートストーリー
宜しくお願い致しまぁぁす!
坂本さん:♂ 告白した人
優子さん:♀ 告白された人
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坂本「あの…」
優子「……」
坂本「答えを聞かせてくれませんか?」
優子「……」
坂本「僕、本気なんです!だから……」
優子「つまり坂本さんは私と付き合って…ゆくゆくは結婚したいと…そういう事ですか?」
坂本「はい、優子さん…絶対に幸せにしますから!」
優子「…私の状況、分かってますか?」
坂本「勿論、分かってます」
優子「分かってて…今、告白したんですか?」
坂本「今なら、と決意しました」
優子「そうですか…今なら…と」
坂本「はい!」
優子「ばかなんですか?」
坂本「へっ⁉︎」
優子「夫が亡くなってから3日目なんですよ、そんなすぐにあの人との見切りをつけるなんて、できる訳ないじゃないですか」
坂本「それは……」
優子「それに、貴方と私の関係、何でしたっけ?」
坂本「優子さんの中学の時の、先輩の友人の弟です」
優子「接点無いじゃないですか…しかも中学って…もう20年近く前の話ですよ」
坂本「今も変わらず美しい!」
優子「ちょっと黙って下さい」
坂本「へっ⁉︎」
優子「坂本さんのことが嫌いとかそういう訳じゃないんです
ただ時期を選んで欲しかった、それだけなんです」
坂本「……」
優子「ごめんなさい、貴方とは付き合えません」
間
坂本「……はぁ、なんかスッキリしました」
優子「え?」
坂本「本当は、分かってたんです
こんな僕なんかじゃ、釣り合わないって」
優子「…あのーーー」
坂本「でも、これで諦めがつきました」
優子「…だからーーー」
坂本「さよなら、秘書が車停めて待ってるので…そろそろ行きますね」
優子「まっ、え、待って!」
坂本「…止めないで下さい!僕は、自分の道を行きます」
優子「1つだけ聞かせて下さい……坂本さんの役職は?」
坂本「一応…代表取締役です」
優子「坂本さん、やっぱり私……」
坂本「いいんです、そんな慰めなんて…余計に惨めになりますから…」
優子「私、坂本さんと付き合いたいんです!」
坂本「本当にやめて下さい!僕はもう、前を向くって決めたんだ!」
優子「どうしたら、付き合えますか?」
坂本「優子さんの事は嫌いじゃありません
むしろ好きです……でも、タイミングが悪かった、それだけなんです」
優子「今からでも十分……」
坂本「ちょっと黙って下さい」
優子「へっ⁉︎」
坂本「僕と優子さんは別々で幸せになるべきなんです」
優子「なんで…そんな事を…」
坂本「なんでって、僕たちは…間が悪いじゃないですか」
ありがとうございましたぁぁ!