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影文者  作者: 温寺 恵一
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新しい生活

同居人となった女性は小説家で僕に自分の手になってほしいと頼んできた、それを引き受けた僕の新しい生活が始まる。

先生は数年前に交通事故に遭いそれ以来ペンを持つことができなくなった、ワープロやパソコンなんかじゃダメなのかと思うがどうしてもペンで書くのがいいらしい。以前から誰かに頼もうとしていたらしいが僕という同居人が小説を書くということがわかり頼むことにしたらしい。


「わかりました引き受けましょうですが、僕からも頼みがあります僕の小説を読んで感想を聞かせてください」


「私は結構辛口だけどいいんだね」


「構いませんよその方が良いですし」


「うん、それじゃあ今夜から早速お願いするね」。


それから僕はとりあえず学校へ行くことにした。


その晩夕飯を食べるとすぐに始めることになった。


「私が言ったことをそのまま紙に書いてくれたら良いから……句読点の使い方とか分かってる?」


「実はあんまり自信がなくて」


「それじゃ校了を兼ねて教えてあげるよ、話はここまでにしてやっていこうか」


先生の言う通りに原稿用紙にペンを走らせる。単純だけど結構大変だ、先生の話す速度は結構速いなんとか原稿用紙一枚文書くと先生から指摘が入るのでその通りに清書する実際二枚文の時間がかかるが僕の練習のためでもあるそうだ。

結局その日は夜の十一時まで作業した。


「お疲れ様、君の作品を見せてくれるんだよね」


「はいお願いします、先生」


「先生なんてそんないいよ、恥ずかしいし」


「いいえ、先生は先生ですよ」


「私が先生かあ……照れるな」


「……センスはあるかもしれないけどまだ荒削りだね、焦らず頑張ったらいいと思うよ」


「そうですかありがとうございます」


僕自身、先生の話を写しながらレベルの違いは感じていたので予想通りではあったけどこんなに違うとは思ってなかった。正直なところ先生の才能には心底驚いたこの人は天才だと思った。

それから僕は昼は大学とバイト夜は先生の代筆をしながら新しい話を考えていた、そしてある日先生はその日の作業が終わると僕にこう言った

「うん、この話はここで終わりだから明日出版社に行ってきて原稿を見せてきてくれないかい、名義は適当にやっといてよ」


僕は自分の作品より人の作品を出版社に持っていくことになるとは思っていなかった。


……申し訳ございませんでした

モチベーションを保つことって難しいんですね。

とりあえず頑張ります

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