005話
はい、連続投稿再び
お調子者ですいません
魔法が一つも使えない。アインの書が真実ならば、誰でも練習すれば魔法が使える。なのに私は使えない。
顔や特徴を見る限り、姉と私は一卵性、私たち姉妹と弟は二卵性である。つまり、弟は姉弟並に似ているが遺伝子が完全一致していない。だが私と姉は一卵性でDNAまで完璧一致で、個体差はほとんどない。
つまり、姉が魔法が使えるなら、私も使えるはずなのだ。理論上は・・・だが、現実は現実は姉が使えて私は使えない。つまり、矛盾点が存在するのだ。この場合の矛盾点は私と姉との違いだ。
・姉は三歳から魔法を習い続けている
これは関係ない。これが原因ならば、英才教育に興味がない者は魔法を一生使うことができなくなるからだ。だがアインの書に、は大人になってからでも魔法を使えるようになった人がいるとある。なのでこれは原因ではない。
・魂の大きさの違い
魂の大きさは個人差がある。もしもこれが原因ならば、誰でも練習すれば魔法が使えるというのが嘘になる。
・経験の差
時間が解決するので関係なし
・知識の差
たぶんこれが原因だろう。私は教科書で自力でやろうとしているが、姉には師匠がついている。私が知りえない知識が存在するはずだ。
原因は知識にあるならば、誰かに教えもらえばいい。幸い私には元妹の必殺技が効く姉がいる。
早速廊下にでて姉の部屋に向かう。
「お姉さま、少し聞きたいことがあるのですが。」
扉を数回ノックしても姉は出てこない。部屋にいないのかな。
「ソフィーお嬢様は今魔法練習場におられますよ。」
後ろから急に声をかけられて驚いて振り向くと、この屋敷の使用人のピエールがいた。
「ありがとう、ピエール。」
「ユフィお嬢様、いまソフィーおじょ・・・」
「大丈夫わかってるわ。」
ピエールの話を私は遮った。一刻も早く魔法を使いたかったからだ。しかも姉は魔法練習場で練習中。つまり直接魔法を教えてもらえる可能性が高いというわけだ。
私は走って魔法練習場に向かう。俺の時ならば気にしないが、私になってからは廊下を走るのを避けてきた。だが今は時間が惜しい、すこしても早く魔法を使いたい。
魔法練習場の扉に立ち、勢いよく扉を開ける。
「お姉さま、まほ・・・・」
私には、セリフを最後まで言う勇気はなかった。だって、まさか・・・・
短いですけど、読んでいただきありがとうございます。
次回も楽しみにしていただけると幸いです。