015話
読んでいただきありがとうございます。
なんと一日1000PVを達成するという奇跡が・・・・嬉しすぎる。
これからもよろしくお願いします。
「いらっしゃいませ。」
姉が一番最初に着せたのは一枚布の赤色のチャイナドレス。ごく一般的なチャイナドレスである。
私は11歳ということもあり、そんなに胸がなくほっそりしている(主にコルゼットのせい)ため無駄に似合うのだろう。
気のせいか、女性店員がこっちを見ている。目が姉と同じ目をしている。あの目は危険だ。着せ替え人形にされてしまう。
「お客様、こちらなどいかがでしょうか。」
ほらきた・・・・。
店員が持ってきたのは袖がないミニスカートのチャイナドレス。まさかそのミニスカを着ろっていうのではないよな。
私は立ち尽くしていたが・・・
「何してるのユフィ、さっさと着替えなさい。」
という言葉に覚悟して着ることにした。・・・勘弁してくれよ。
試着室から出てきた姉の感想。
なんかエロイ
確かにこのスカートの長さならば座っただけでパ・・・下着が見えてしまうだろう。
「安心してください。座った時はこのスカートの部分が垂れ下がり、下着は見えません。この見えそうで見えない部分に男は惹かれるのです。」
そんなのお断りだ、こんちくしょー
「・・・確かに、いいかもしれないわね。」
姉さん、何を言い出すのですか。やめてください。
「でしょ、これが今はやりのモデルなのです。デートなどにもってこいの服です。」
冗談じゃない、あんな服で外を出歩くなんて勘弁だ。
姉と店員はどんな服が似合うか相談している。話の内容はもう聞きたくない。聞かなくても予想がつくが。
私はすばやく試着していたチャイナドレスを脱ぎ着替え、店の奥においてある服を見る。
青色の男物のチャイナ服に裾が長い黒色のズボン。
「すいません、これを試着していいですか。」
私は姉と暴走している店員とは別の店員に話しかける。
「ああ、構わないよ。」
試着をしたが、鏡がない。私は魔法で氷の板を作り、鏡の代わりにする。
うん、ボーイッシュ。けど悪くない。というか、かっこいい。派手でなく、動きやすいように配慮されている。裾とかが大きいがそれは仕立て直してもらえば済むこと。
「これ、いただけますか。」
「ほう、その服を選ぶか。それは親父が残した最高傑作でね。もう二度と手に入らない貴重な素材を惜しみもなく使い、下手な魔法服よりも魔法耐久があり、自己修復機能まである。
だが、いままでそれを手に取る奴はいなかった。ましてや試着する人も。」
げ、それはお値段がお高くなる感じ。
「金貨二百万枚・・・。」
えーと、金貨二百枚・・・二兆円、そんなの出せません。無理です
「あのー、やっぱりやめ・・・。」
「だが、その服を使いこなす人ならば、私は喜んで譲ろう。これは親父の遺言でもある。」
といわれても、どう使えばいいのかわかりません。
少し設定の話を・・・
鉄貨=一円くらい。
鉄貨百枚=銅貨一枚
銅貨百枚=銀貨一枚
銀貨百枚=金貨一枚
という百進法設定です。
もうひとつ、上の通貨がありますが、ここでは出てきません。
ふつう(?)の店で金貨が扱われる事が稀であるという設定なのだから。
ちなみに普段ユフィが来ている服は銀貨十枚ほどで、ドレスは銀貨三十枚から金貨五枚くらいです。
普通の庶民的な服装は銅貨八十枚から銀貨一枚が相場です。
ーーーーーー
読んでいただきありがとうございます。楽しんでいただけると幸いです。