北の野良ダンジョン5
トーカの直感を頼りにしながら進んでいくと、
「いたな」
「いたね」
「氷の中ね」
「罠でも踏んだのかしら」
氷の中にいるのはゲーム時代、クラン『孤高の狼』所属でヒーラー役だったプレイヤー。
二つ名は『鋼鉄聖女』種族は機人族、機械の身体をしている種族で設定上、超珍しい種族になる。
リアルの彼女は病院に長く入院しているため、ログインするタイミングは夜が多い
「ミーティア、溶かせ」
「ゼロは簡単に言うよね、やってみるけど」
「『ファイヤーボール』『フレイムアロー』『ボルカニックピラー』『ファイヤーストーム』」
氷は溶ける気配がしない
「もしかして、異常状態か?」
「氷漬けになる状態なんてなかったわ、身体の一部が凍るくらいはあったけど」
「エリクサーでもぶっかけるか?」
「ゼロ、持ってんの?」
「ゼロちゃん、どこで手に入れたのかしら」
ミーティアとリョウが驚いているが持っているのは俺ではない
「リーチェ、エリクサー出して」
「もっと心込めて」
「リーチェさん、エリクサー出してください」
「う〜ん、どうしょっかな〜」
うわ〜イライラしてきた。リーチェをぶん殴りそう
「ゼロ様の生き血が飲みたいな〜」
「いつも飲んでるだろ、ほれ」
右腕を差し出すとそっぽを向かれた。
「リーチェ、首筋から吸え」
「その言葉をお待ちしておりました。」
首筋から血を吸い、そのままディープキス、口の中が血の味でやばい
「はい、ゼロ様」
「ありがとう、リーチェ」
ようやくエリクサーをリーチェから手渡され、氷に掛けるとあら不思議、氷が溶けている。無事に『鋼鉄聖女』助けれた・・・のか?
「ロビン、起きろ」
「あれ、ここわ?えっ〜と?」
「ロビンちゃん、おはよう」
「もしかしてリョウちゃん?」
「そうよ」
リョウをちゃん付けで呼べるのはロビンくらいだろうな
「ボスまで倒して帰るか」




