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第1話 日本に残る条件

SBCの気分転換にバトル&エロス成分ほぼゼロの日本を舞台にしたラブコメ?を書いてみました。


需要がありそうなら続きを書こうと思いますので、ブクマ&評価をして頂けるとモチベが爆上がりします。

「渚ってば、ちょー可愛くない?」


「全く嬉しくねぇよ!」


 どうしてこうなった?というのが正直な感想である。


 事の始まりは、第一志望の高校に無事合格した数日後、両親揃って4月からアメリカに転勤することになってしまったことだ。


 別に今後ずっとアメリカ支部に在籍する訳ではなく、数年で日本に戻って来るらしいので、だったら自分は日本に残りたいと主張した結果、紆余曲折を経て母親の姉つまり伯母の家に居候するなら日本に残っても良いということになった。


 これで気ままな一人暮らしでも出来れば、まるで漫画やラノベの主人公みたいな展開だったのだが、現実はそんなに甘くはなく流石に両親の許可が下りなかった。


 まぁ日本に残るという最低限の目的は達成出来たので、良しとするべきだろう。


 追加条件として、伯母が経営しているカフェの手伝い(時給は身内価格。最低賃金?ちょっと聞いたことないですね)をしなければいけないが、どうせ何かしらバイトはするつもりだったし、時給が安い分シフトはある程度優遇してくれる筈だ。


 なーんて軽く考えていた俺がバカだった。


 伯母が経営しているカフェのホールスタッフは女性しか採用しておらず、店の制服も当然女性用しか存在しないらしい。


 せめて客の目に触れないキッチンを担当出来れば良かったのだが、料理なんて家庭科の調理実習でしかやったことはないし、大半の作業を料理が得意な友人が担当していたので、実際に俺が担当したのは野菜の皮をピーラーで剥いたくらいだ。


 当然客に出す料理など作れる筈もないので、消去法でホールを担当するしかない。


 男性(ウェイター)用の制服が無いのなら、スラックスにワイシャツとベスト着ればとりあえずそれっぽくなるだろうと言ったら、客の大半が若くて可愛いウェイトレスを目当てに来店するので、俺が注文(オーダー)を聞きに行ったら売り上げが落ちると言われてしまった。


 だからって、何故俺がウェイトレスの制服を着れば良いという発想になるのか理解出来ない。


 いや犯人は分かっている。


 伯母の娘であり俺にとっては一つ年上の従姉である千秋が「渚なら店の制服着れるんじゃない?」とかトチ狂ったことを言い出し、面白がった母親と伯母の『有言』の圧力に屈した結果『渚ちゃん』が爆誕してしまったのだ。


 しかも化粧を施した女性陣の腕が良かったのか、鏡にはアイドルクラスの美少女が写っていた。


 最終的に『渚ちゃん』のポテンシャルを高く評価したらしい伯母の鶴の一声により、この格好でバイトをしなければならなくなってしまった。


 折角第一志望の高校に合格したにも拘らず、入学前から俺の高校生活に暗雲が立ち込めている気がするわ。

本作とは別に、サキュバスにTS転生したローファンタジーを連載しておりますので、もしご興味がありましたら読んでみて下さい。

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