ミィとの特訓計画(強くなりたかったんだって)
ミィ視点の話になります
プカプカとお風呂に体を浮かばせながら体を洗われる村長さんにひらひらと手を振る。
こっちを見てないけど、きっと想いは届いていることだろう。全身洗浄されるのはくすぐったくて大変だけど、綺麗になるから受け入れるしかないんだよね。
「ミィは合流するまで何してたの?」
「ん~修行?」
「なんで疑問形なの?」
「う~ん。だって、ミィたちがやってたのとは違ったもん」
「なるほどね。むしろ、あれをやらなくて良かった」
んふ~と胸を張る。
さすがにミィだって分別がある。ダメな人たちを谷底にけり落とすことなんてしないのです。
「そっか。ミィも頑張ってたんだね」
「そうなのそうなの。ねぇねぇ聞いてよ!」
「ちゃんと聞くから落ち着いて」
バシャバシャとしてたら止められてしまった。
ちょっと楽しかったのにな。
シュンとしてから、ポツポツと話し出す。みんなと合流する前のことを⋯⋯
〇
「じゃあ、やることを説明するね」
にっこりと微笑みながら五人を見回した。他にもやりたそうにしている人は居たけれど、やることがあるらしくて今回は断念。ミィの指導次第では住んでいる間に一回くらいは交流があると思う。お姉ちゃんたちが結構長く話しているから長居する可能性は高い。村のみんなのことは気になるけれど、弱い人なんていないからそのうち何とかなっているはずだ。魔女様だって動いているし、ミィはお姉ちゃんたちのやりたいことに付き合えばいいだけなのだ。
「やることは追いかけっこ。追いかける役はミィがするから、全力で逃げてね。捕まったらその場で筋力トレーニング。メニューはね~」
ちょっと考えてから実践して見せる。
目が点になっているみんなを放置して一連の流れを見せてから、この動きを百回と告げると顔を青くした。
なんでだろうか。準備運動でしかないからそんなに不安がることないのに。
「やっている最中に捕まったら追加だからね。二回目捕まえる時は全員捕まえてからにしようと思うけど、どう?」
「無理無理。死んじまう」
「死なないよ。死なないためにやるんだから」
アハハと笑う。
おかしなことを言う人たちだ。